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ブーイングとブラヴォー

いつもお世話になっているBlogで、週末に面白い話題が出ていたので便乗します。

ブーイングとブラヴォーのせめぎ合い、一度だけ接したことがあります。

ベルリン国立歌劇場での『ドン・カルロ』

・私よりもほんの少し早く、この公演に接したフンメルさんの鑑賞記

この時はもう、演奏最中から胸いっぱい状態だったので、このせめぎ合いは、シュプレヒコールの中に身を浸しているような感覚に襲われ、思わず涙が出たのを思い出します。

大騒ぎしているのが怖かった・・とか、そういうのではありません。
観客も、演奏者も、どちらも真剣なんだ・・ある意味、正直に感情をさらけ出せる西洋人の自己主張が、ちょっぴり羨ましかったような・・
良識のある、普通の日本人にはなかなかできないことですから。

TARO'S CAFE】さんの記事からの引用:
『公衆の前で「ブー」などとおならのような声を発する行為など、私たちの生活習慣の中にはない。私は断じて国粋主義者ではないが、しかしそれを下品とすら感じないほどの「西洋かぶれ」には死んでもなりたくない。』

同感です。どう頑張っても西洋人にはなれないのですから^^;日本人としてのアイデンティティは、外国でこそ失いたくないものです・・

ちなみにこの時のブーイングは、ちゃんと演奏が終わってからのものでしたし、ブーイングをした人たちは幕間の休憩時に帰ってしまったので^^!一応?!筋の通ったブーイングではないかしら??と思っています。

では私は、この上演に「ブラヴォー」を送ったのか?と言うと・・いいえ。精一杯の拍手を送るのが関の山でした。

雑記帳】さんの記事からの引用:
『もちろん言ったことはないです。ブラヴォーもね。とっても気に入ったら、一生懸命拍手するのが関の山。気に入らなくても、お疲れさま!ありがとうの拍手はします。』

そう。私もこのスタンスです(#^.^#)

幸い、今のところ「ううーーん、ツマンナカッタToT」実演にあたったのは一度だけです(^_^;) 
その時は、途中で帰ろうかと思ったんですが、結局最後までいました。
お金が勿体無かったことと、幕間の休憩のあと、オオバケするかもしれない!と、淡い期待を抱いていたので・・
結果的に、最後まで冴えませんでしたので(すっごく不満だったんですけど^^;)一応、お疲れ様の意味の拍手も送ってきました・・でも後味が悪かったなぁ・・何となく(^_^;)

・ベルリン・ドイッチュ・オパーでの『マノン・レスコー』

演奏レベルの云々はさておき、ブーイングとは全く無縁の、シアワセな上演に当たったこともあります。スタンディングオベーションの凄まじかったこと・・^^;
こういうとき、歌手の方たちは気持ちよく眠れるでしょうね(#^.^#)
(・・でも、ブーイングとは違う意味で、静かに鑑賞できなかったんだけど!^^;)

・アメリカ某地方劇場での『サロメ』

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オペラ」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。拙blogへのコメント&TB有難うございました。こちらを拝見しびっくりしました。私もベルリン州立劇場でのドンカルロに接し、ブーイング記事に続いて、まさにその公演記事を書いていたところでしたから。TBしましたので覗いてみて下さい。同じことを考えてらっしゃる方がいるとは!でもあのすさまじい演出に接してブーとブラヴォーを体験したら当然でしょうか。
サイトの方も拝見しました。楽しく充実した内容ですね。私が観たオペラと重なっているのも多いのです!これからもよろしくお願いします。

この話題、いろいろ考えさせられますね。まず文化の違いは避けて通れないと思います。欧米での体験談や関係記事などを読むと、事、演出に関してですが、激しいブーイングでさえ、劇場の雰囲気を盛り上げ、事が全体として前向きに進むという印象です。
オペラが定型化した伝統芸術でないこと、常にその存在価値を問われる存在だということにかかわりがあるのではないかしら。
演奏者に対するものには、一定のルールが存在するように感じます。もちろんルール違反する人はどこにでもいるものです。

TB&コメント、ありがとうございました。私のブログの分も合わせて、こちらにコメントをつけさせていただこうと思います。

>もやもや~~していたのですが、我が意を得たりというところです。

ありがとうございます。そういっていただくと、書いた甲斐が・・・(感涙

ヨーロッパだと途中で出て行く人とかいるみたいですが、もったいないと思うんです。もしかするとその後に巨大な感動が控えていないとも限らないのに。

>観客も、演奏者も、どちらも真剣なんだ・・ある意味、正直に感情をさらけ出せる西洋人の自己主張が、ちょっぴり羨ましかったような・・

凄い体験でしたね。確かにこれはこれで(ブーとブラヴォーの応酬)、ありなんでしょうね。

でも、なんて言うんでしょう。日本の劇場ではどうしても「俺は詳しいんだぞ」とアッピールしているかのような不快感を感じるのですよね。そう感じる何の根拠もないんですけどねぇ。

フンメルさん、ようこそいらっしゃいませ!

海外公演の実演鑑賞記というのは、見た人の絶対数が少ない分、書く方も慎重にならなければ・・と思う反面、今までの経験では『良かった!』と思った演奏の方が多かったですから、必然的に筆も軽やかに、時にはおしゃべりしすぎ!と思うこともあります^^;

ですので、同じ公演に接した方の冷静なご意見は、大変貴重です。
この件に関しては、問題の箇所のみがネットの写真やオペラ雑誌を通じて、先行して話題になってしまい、私の鑑賞記も筆力不足で、多くの方に誤解を与えたかもしれない・・と、ファイル削除しちゃおうかしら?とも考えましたから。
(残しておいて、本当に良かったです^^)

フンメルさんは、P.コンヴィチュニーの『マイスタージンガー』もご覧になっていらっしゃるとのことですが、もし宜しければ、例の『演説箇所』についての解説をお願いしたいです。
(雰囲気で何となくはわかったのですが、間違って認識していないとも限らないので・・^^;)
こちらこそ、今後とも宜しくお願いしますm(__)m

edcさん、いつもありがとうございますm(__)m

>まず文化の違いは避けて通れないと思います。
>オペラが定型化した伝統芸術でないこと、常にその存在価値を問われる存在だということにかかわりがあるのではないかしら。

仰る通りですね。その地域での話題性なども、今やネットを通じて(現地在住の方からの情報もありますしね)そこに住んでいなくても、リアルタイムで『表面的には』わかり得るかと思います。

でもやっぱり、話題性の『雰囲気』を肌で感じることは、恐らく地域に根ざした生活をしない限り、わかり得ないと思います。例えば職場での話題、街頭での雰囲気etc.

旅行で行って、見てきた!というのでも、そういう雰囲気の隅々まで味わえるかと言われると『否』と答えざるを得ません。

ですけど、自分の目で見て、聴いて、ほんの少しの雰囲気を味わってきた記録として、当サイトでの鑑賞記が、少しでも皆さんの好奇心をそそられるようなものになれば・・と思ってます。

TAROさん、こちらこそ、面白い話題を提供して頂いて、感謝しています☆

>日本の劇場ではどうしても「俺は詳しいんだぞ」とアッピールしているかのような不快感を感じるのですよね。

ああ・・これも何となくわかる気が(^_^;)
特に、話題性の高い指揮者などに対して、バッシングもどきのブーイング、ありませんか??

そういう私、実は日本の劇場でオペラを見たことがないヒトなのです^^;
だって・・地方在住者だと、交通費+チケット代+宿代=事情が許せばヨーロッパまで行ってしまえ(^o^)丿 という計算、成り立ちませんか?^^;

>特に、話題性の高い指揮者などに対して、バッシングもどきのブーイング、ありませんか??

なんか「好み」でね、バッシングするような感じがあるんですよね。しかもそれって本当に自分自身の好みなのか?高崎保夫の好みの猿真似じゃないのか?と突っ込みたくなることもしばしば・・・
フランコ・ボニゾッリに対するブーイングとか。

私もブーイングに関して記事カキコしましたのでトラバさせて頂きました。(^o^)
ちょっとした経験で思いついたので。。。(^^;)

すいません~。(^^;)
ちょっと書き忘れ。。。
記事の中でリンク貼らせて頂きました。(^o^)

YUKIさん、TBとコメント、ありがとうございました。
また、Blog常駐もありがとうございます!
こちらこそ、今後とも宜しくお願いしますね。

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