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’88バイロイトの【ニュルンベルクのマイスタージンガー】

配役はこちらを参照下さい。同好の方のご好意で聴くことができました。ありがとうございますm(__)m

マイスタージンガーに限らず、ワーグナーの作品の場合『前奏曲が本編のハイライトのように、コンパクトに収まっているので、前奏曲を聴けば、その全曲の演奏の良し悪しの傾向が掴める・・』という、私の個人的鉄則?!があります。

(なので、ワーグナー、長いしーー;ということで躊躇なさっている方は、まず気になる録音の前奏曲を試しに聴いてみることをオススメします^^)

この演奏では、指揮者は聞いたことがないかたでしたが、良いオーケストラを適切な指揮で振れば、こんなにきちっとまとまるものなのか・・!と前奏曲から既に引き込まれました。

お目当ては、残念ながら正規録音が残っていない、ペーター・ホフマンのヴァルター。とても端正で、且つストイックなヴァルターです。
ルネ・コロの柔らかで、抒情的なヴァルターも大好きですけど、ドイツの正統的ヘルデンテノールの流れを汲み、重量感を感じさせつつ、凛々しさもいっぱい!なヴァルターは、やっぱり聴いていて気持ちがいいです(#^.^#)
こういう、かっこよくって、清潔感のあるヴァルターを、実演で聴いてみたいものですねぇ・・(^_^;)

最後の優勝歌『朝はばら色に輝いて』は、彼のアリア集で聴けるのですけど、全曲を通して聴くと、また感慨もひとしおです。
この歌、ワーグナーのアリア(という表現は、本当は適切ではないですが^^;)の中でもとりわけ好きなのですが、いい歌手が歌っているのを聴くと、本当にジーン・・とします。ちょっとエーファになった気分♪^^;

もし、結婚式をもう一度挙げられるならば、私は迷わず、彼の歌うこのアリアを披露宴で使うことでしょう^^;;;

ザックスはおなじみ、ベルント・ヴァイクルですが、彼は割と好きな歌手でありますし、この役の代名詞のように言われているのですが、個人的にはバスのザックスが好きです(^o^ゞ
ホフマンの重量感のあるヴァルターに対峙するザックスとしては、幾分軽いようにも感じました(^^;
言ってもせん無いことではありますが・・ホフマンとT.アダムの組み合わせで聴いてみたかったなぁと思います。

他の歌手は、あまり名前を知られていないかたたちでしたが、全く不満は感じませんでした。特にダーヴィットのウルリヒ・レスは、高い声もキレイに響いて、表現も適切だったと思います。この役、意外といい!と思える人が少ないんですけどね。

バイロイトの実況放送の録音ということで、熱気も充分。実演でこの演奏に遭遇なさったかたは、さぞ感激しただろうなぁ・・と、ちょっと羨ましい気持ちもします^^;

『マイスタージンガー』は、縁あって実演でも3回接しています。そのうちの2回の実演鑑賞記です。
2002年5月 ドレスデン(W.ワーグナー演出)
2004年12月 ハンブルク(P.コンヴィチュニー演出)

映像リスト
CDリスト

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コメント

オー!^^; とっても気持ちがいいです。春ですね。春模様?!のてんとう虫が効いてます。

『マイスター狂』(失礼m(_ _)m のヴァランシェンヌさんも絶賛^^;の演奏なのに、CDが出てないの、ほんとに残念です。ヴァルターの二つの歌、やはり全体の中で聴くほうが、もう断然いいですね。そこに至る過程と、終わったあとの余韻がいいんですもの。完全に無音の間、これが高揚感につながりますね。

ホフマン自身この役が一番好きって言ってますね。『喜びにあふれたハ長調の響きを楽しんだ』そうです。

うっふっふ(#^.^#)てんとう虫、かわいいでしょ。
共催、ありがとうございます☆

>『マイスター狂』

^^;CD、いくつあるのかしら・・映像も含めると、この作品のソフトが一番多いのは事実ですわ。
でもホフマン様も一番この役がお好きだったということだしね(^_-)-☆
CD化されてないのは残念ですが、とても音が良くて、ラクに聴けますから^^やっぱり、チューリッヒでの映像の方が残念度が高いですわーー;
(コロ様に不満があるわけではないのですけど!)

>ヴァルターの二つの歌、やはり全体の中で聴くほうが、もう断然いいですね。

そうそう。ワーグナーもそういう意図で、アリアの廃止を推し進めたんじゃないかしら?

お!色づかいの奇麗なデザインですね。

マイスタージンガーは私は逆にワグナーでは一番苦手かも知れません。実演でも2回しか見てません。
でもその2回がスイトナー+テオ・アダムとサヴァリッシュ+ヴァイクルだから、少なくともザックスに関しては今後それ以上の上演に出会えるかどうか・・・

TAROさん、このデザインはココログの『リッチテンプレート』からお借りしてます(^^;
マイスタージンガー、実演でその2つをご覧になっていらっしゃれば、もう充分かもしれませんね!
今年の秋は、新国とバイエルンの来日公演がバッティングしてるんですよね?
バイエルンは新演出を持ってくるようですし、ワーグナーの中では一番斬新演出に向かないと言われてきましたけど、新しい時代に入ったと、私は思ってます。

たしか大昔の(50年代?)バイロイトで、ウィーラントが斬新な演出をしてスキャンダルになったことがあったそうですね。

新国立劇場のはヴァイクルが演出にチャレンジするそうなんですが・・・ 見たいような、こわいような・・・

スポーツの名選手が、必ずしも名監督に非ず・・と同じような感じで、名歌手、必ずしも名演出家に非ず・・な気がしてます^^;

そういえばアダムも一応、演出の仕事もやってますね(^_^;)

名歌手の演出といえば、ルネ・コロが昨年末、ドイツのハレで『トリスタン』の演出をやってます。
事前に知ってたら、予定を合わせたんですけど、ホテルでチラシを見て、初めて知りました^^;

え、惜しい!「話のたね」だけのためにでも、見てみたいような。

ファスベンダーが「バラの騎士」という話もありましたね。

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