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美貌の女帝

文春文庫 永井路子 著

(2004年10月20日 (水) 記 『何見た?何読んだ?!』から転載)

オペラに関心を持つ前は、日本古代史(特に飛鳥〜奈良時代にかけて)が私の一番の関心事でした。
古墳や遺跡を訪ねて、奈良まで出かけたこともしばしばです(^_^;)

その頃夢中になって読んだのが、永井さんや黒岩重吾さんの小説や、里中満智子さんの漫画です。

ふとしたことで「ちょっと、読み返してみようかな・・」と思い立って、読み直してみました。
何度も読んだので、ざーっと読むと以前の感動が蘇ってきました。アメリカまで持ってきてて良かった(笑)

美貌の女帝=元正天皇は、持統天皇(彼女のおばあさま)−元明天皇(彼女のお母様)の系譜に連なる『蘇我氏』の女性のひとりですが、生涯独身を貫いた女帝でもあります。

この小説では、彼女の妹・吉備皇女と結婚した長屋王(彼のお屋敷跡は、今は倒産してしまった某百貨店のところにありますね^^)と、若き日にちょっぴりロマンスがあったのかしら・・?といったスタンスがとられています。

このあたりの微妙な表現が、過去に娘心を刺激したものでしたわ^^;;;

まぁ、そんなことはおいといて(コホン^^;)
歴史小説や漫画は、書き手の思い入れとかも色々あるので、必ずしも史実と一致しているのかどうか・・という意見はあるかと思います。
しかし、書き手の方が提示して下さった、ひとつの『かたち』として、小説に出てくる人物像が生き生きと描かれていれば、おのずと興味も湧きますし、また新たな想像を巡らすことも出来ます。

時代考証もしっかり描かれていますし、『物語』としても充分面白い作品だと思います。

お気に入り度・・★★★★★

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コメント

そうそう、昨秋には、BBSで盛り上がりましたね。

あのデパートの倒産は、長屋王のたたりだとか。今は建物そのままで、安っぽい赤い文字の店名がアンバランスなスーパーに変身してます。たたりは終わったのかしら?? 
そこで、永井路子の作品のうち「悪霊列伝」未読でしたら、ぜひどうぞ!

もうひとつ蒸し返しておくと、永井路子はオペラとまんざら無縁でないというところに、私たちがオペラにはまった因縁を感じますねぇ〜〜?!

>あのデパートの倒産は、長屋王のたたりだとか

ええ、勿論私もそう思ってます(^^;
そうそう、悪霊列伝ね~~メモしておかなくちゃ・・

>永井路子はオペラとまんざら無縁でないというところに、私たちがオペラにはまった因縁を感じますねぇ〜〜?!

あれにはビックリでした。そして同時に嬉しくも思ったものです^^

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