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春の夜に楽しむ『冬の旅』

★2006年2月10日 ちょっと追記しました。

こんなに暖かく(時には、暑い位なのに^^;)なってから『冬の旅』(Die Winterreise)を聴くのも、何だか季節外れですけど、最近のマイブームということでm(__)m

『オペラ以外のクラシックを聴こう』第1弾です・・
(でもやっぱり、声楽曲なのよね・・^^;)

気がついたら『冬の旅』も随分手元に揃っていました。

この歌曲を最初に聴くきっかけとなったのは、数年前、ペーター・シュライヤーが近隣の県でのコンサートを開く・・という情報を入手してからでした。
その時に、予習を兼ねて色々揃えました。結果的にシュライヤーは、ノドの調子が思わしくなく、当日キャンセルということになってしまい、残念・・;

●若きフィッシャー=ディースカウの『冬の旅』disk-37(録音・1955年)

声がとってもきれいですけど、解釈は後年の方がより精妙だとか。いつかちゃんと聴いてみたいと思ってます。

●そのお弟子さんである、アンドレアス・シュミットの『冬の旅』disk-38(録音・1992年)

声も歌い方もF=Dにそっくりですが、表現の甘さはこの人故かしら(^^; 重苦しくないのが、逆に気楽に聴けていいのかもしれません。

テオ・アダムの『冬の旅』disk-36(録音・1974年)

好きな声で聴けるのは、とっても嬉しいです。でもやっぱり、『この人はオペラ歌手!』って思います(^^;
ものすごく濃くて、劇的な表現ですけど、どこか楽天的な気がします。
それと、この季節に、この声で、この曲を聴くには、さすがにちょっと暑苦しいと感じました(^_^;)
もっと寒い季節にセレクトするべきでしょうか・・^^;

●ペーター・シュライヤーの『冬の旅』disk-39(録音・1994年)

コンサートでは見事に振られてしまった、シュライヤー様ですが、テノールならではの涼やかな感じが気に入っています。手元にあるものの中では、これが一番のお気に入りかな?
これなら、暑苦しくありません(^_^;) これは最近入手したもので、『白鳥の歌』『水車小屋の乙女』と一緒になってます。
実演は本当に残念でしたが、仕方ありませんねーー;

●意外なところでアントン・デルモータの『冬の旅』disk-35(録音・1963年)

テノールの『冬の旅』を一度聴いておきたくて、CDショップの棚の隅っこに置いてあったのを買ってきました。
これが意外とツボにハマって^^;シュライヤーのを手に入れる前は、一番気に入ってました。
ちょっとふわ〜っとした歌い方ですが、それがヒューマンな感じで、妙に心に染み入ってきました。
ピアノは奥様のヒルダ・デルモータさんです。さりげない伴奏で、こちらも気に入ってます。

ルネ・コロ『冬の旅』(録音・2003年)

あっちこっちで話題になりましたが、最初の『おやすみ』のテンポの取り方は、とても個性的ですね(^_^;)
こういう劇的な『冬の旅』も面白いです。T.アダムほど暑苦しく感じないのは、テノールだから・・かな?

disk-109《2005年10月23日追記》

ローマン・トレーケル(録音・1998年)
オペラでの活躍に目を奪われておりましたが、実はリートの分野でも『若手?有望株』として期待されているのですね。

ちょっと前に入手したのですが、すっかり引き込まれました。低音歌手が歌うもののなかでは、今のところNo.1です。私好みのしっとり感が、とっても心地いいです。言葉の隅々にまで、繊細な表現が行き渡っていると思います。

今まで聴いていた低音歌手のものは、少し前の世代のひとのものが多いですし、それはそれで素晴らしいのですが、トレーケルの洗練された《適度に劇的》な感じが、重苦しくなくていいのかもしれません。やはり表現も、時代に合わせて少しずつ変化しているんでしょうね。伴奏も精妙で、良い感じだと思います。

《2006年2月10日追記》

●サイモン・キーンリーサイド(2003年エジンバラでのライブ・ラジオ音源より)

同好の方のご好意で聴くことができました。とってもゆっくりしたテンポで、ルネ・コロの倍くらいの時間がかかりそう(^^;と思いました。

ドイツ語圏以外の歌手の《冬の旅》を聴いたのはこれが初めてでしたが、微妙な解釈の違いは、ゲルマンとアングロサクソンの捉え方の違いにも通じるのかも。そういう点からも、なかなか興味深い録音でした。

キーンリーサイドは2006年1月に、振り付け付きの《冬の旅》をパリで歌っています。その時のレポは、お馴染みサルダナパルスさんのお宅へGo!

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『冬の旅』は、オペラ歌手として認識している歌手の方たちも、けっこう録音しているんですね。ちょっと検索してみると、えっ?!この人も?!というのが、沢山見つかりました^^;
面白そう、若しくはビックリ(@。@;な歌手の方のを、いくつかピックアップしておきましょう。

ジョン・フレデリック・ウェスト
『ヘルデンテノール』としてご活躍中ですが・・どんな感じなんでしょうね?^^;

ベルント・ヴァイクル
コレはひたすら、美声を・・というイメージですが、如何でしょうか?

クルト・モル

ジョン・ヴィッカース
個人的に一番びっくり(@。@;だったのは、これです^^;

参考サイトはHMV JAPANU.S.Tower Records 

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《お友達ブログの関連記事》

●edcさんのリスト ●サルダナパルスさんのリスト Belle de Nuitさんのリスト

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オペラ以外のクラシック音楽」カテゴリの記事

コメント

冬の旅ブームですか^^; TB、どうも〜〜です。私のほう、はるか昔になってますが、私のほうからもTBしておきました。テオ・アダム氏のリサイタル、環境も最高だったので、なんだか都内の単なるホールで「冬の旅」を聴きたいとは思わない・・といった気分です^^; 私の「冬の旅」は1はこのリサイタル、2、はじめてのLP(ヘルマン・プライ)、3はとってもオペラ的だと思うファースベンダー(映像付きですが、なしで聴いてもいいです)というところかしら・・・

TBありがとうございました(^o^)丿
>テオ・アダム氏のリサイタル、環境も最高だったので、

はは^^;あの時は、雪も降ったんでしたよね?
そういう環境だとあの熱い歌いぶり、映えるんだろうナァ・・と思います。ウラヤマシイ!!

あの周辺にハイキングに行った時、記念植樹を拝んで帰ってきましたけど・・^^;

私もどちらかというと、オペラ的な歌い上げの方が好きかな?
女声のは、まだ聞いたことがないんです。ファスベンダー以外にも、何人か録音なさってますね。

他の歌曲や合唱曲も、ぼちぼち聴いていこうと思ってます。

はじめまして
もし間違えでしたら、申し訳ありません。
 実は[おさかな♪の音楽日記]様のコメントの書込みのお名前から検索してお邪魔致しました。
 書込みをされたユニバーサル系の輸入DVDの再販の情報が有り難く、一言お礼をと思い書き込ませて頂きます。
私の誤りであれば、申し訳なく失礼申し上げます。
 それとは別に、貴殿のブログを、一読させて頂きましたが、素敵な内容ですね。私は声楽曲を多少聴く程度ですが、これを機会にお邪魔させて頂きます。
 失礼があれば、削除お願いします。

私の最初の「冬の旅」は、期せずしてeuridiceさんと同じ、プライ&エンゲルのEMI盤でした。今でもこの録音が一番好きかも。
生で聞いた最初の「冬の旅」はホッターの最後の来日の時のリサイタル。これも感動的でした。

ビックリ・リストの中ではクルト・モルのLPを持ってましたが、意外と冴えなかった印象しかなく・・・やはりオペラの人という感が。

みー太さん、初めまして(^o^)丿
わざわざ探し出して下さって、ありがとうございます^^
『セビリアの理髪師』DVDの再発については、ちょうど気になっていたものを探していた時に、確か見た記憶があったかも・・と思って、ついでに調べてみました。

日本語の字幕は、残念ながらついてないと思われますーー;
でも、心からいい演奏!って思った時には、言葉の壁はなくなる!字幕の有る無しは関係ない!というのが信条です^^;

オペラ関係の映像は、油断しているとすぐに廃盤になりかねませんし、国内版はどうしても値段が高くなりがちですから、ご検討なさってみては如何ですか?

まとまりのない内容のBlogですが、またいつでも遊びにいらっしゃって下さいね。お待ちしてます。

まぁ~~TAROさんは、ホッターの来日公演をお聴きになられてたんですね(^^;
私、実はホッターの声が苦手(ToT)なんです。(←ワグネリアン失格?^^;)
録音に収まりきれないというか、声がふわ~~っとしてて、つかみどころがない感じがするのです・・
ですが、漏れ伝わってくる情報から想像すると、実演を聴いてみて初めて真価がわかる方のような気がします。 
ということで、素直にウラヤマシイ!と思います^^

>クルト・モルの『冬の旅』
φ(..)メモメモ しておきます(^^;

モルの“冬の旅”は、先日FMで流れていたのを聴きました。非常にゆっくりしたテンポの、温かい歌唱でした。こういう“冬の旅”があってもいいな、と思いました。
そういえば、シュライアーの“冬の旅”はまだ聴いていなかったなあ……。(^^; 早いところ聴かなくては。さよならコンサートは今度こそ、絶対に行くつもりです。

たしかにホッターの声は、録音には入らない性質のものかもしれません。大なり小なり歌手の声は録音には入らない部分があると思いますが、ホッターの場合底知れない深みとか、すべてを包み込むような大きさとか、そういうのが抜け落ちてしまうのかもしれませんね。

ただそれを考慮してもアダムのような、かっちりした声の人とは違う茫洋さがありますので、苦手というのはわかるような気がします。

ユルシュールさん☆
シュライヤーのさよならコンサート、まだ先(と思っていると、結構すぐにやって来るんでしょうね^^;)ですが、是非お話をお聞かせ下さいね。楽しみにしてます。

TAROさん☆
>ただそれを考慮してもアダムのような、かっちりした声の人とは違う茫洋さがありますので、苦手というのはわかるような気がします。

(^^; そう仰って頂くと恐縮です。。
どちらも、一時代を築いたヴォータンであることは間違いありませんよね^^

早速のコメントありがとうございました。記事にリンクをつけさせていただいたので、こちらにTBしておきます。週明けにじっくり聞いてくださいね~。

サルダナさん:

わがまま言って、すみません(^^;
のちほどTB&コメント、そちらへさせて頂きますね!

この記事へのコメントは終了しました。

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