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ヴァランシエンヌ的マイスタージンガーの楽しみ その1

最近のブログ検索項目で目立つのが、ワーグナーの作品《ニュルンベルクのマイスタージンガー》に関連する項目です。
新国立劇場での上演(ビデオクリップが1分程度見られます)に加えて、バイエルンの引越公演も上演中ですから、関心も高まっているのでしょうね。
ネット上でも、様々な感想を散見することができます。

私にとっては、この作品からオペラにハマったということもあって、とても思い入れの強い作品ですし、以前よりは聴く回数もうんと減ってしまいましたけど、今でも好きな作品であることに変わりはありません。
実演も3回見てますしね(^^;

今年3月に作った本家のディスクリストに書いてある<個人的お気に入り場面>に少し追記して、こちらにも転載しておきます。
本来ワーグナーの作品で「アリア」と表現するのは、間違いかもしれませんけど、単独の歌という意味合いで使っています。ご了承くださいね。

何と言っても、私をオペラの世界に引きずり込んだ前奏曲!
全曲の縮小版のように出来ていますから、この良し悪しで、本演奏の演奏スタイルの見当が何となくつきます^^;

マイスターたちの登場場面。ここは、男声アンサンブルが揃うと、ああ〜〜いいなぁ(#^.^#)と思います。

ポーグナー親方のアリア。娘を賞品に出すということに対する是非はともかく、この柔らかな旋律に対して、いかにも『リッチマン^^』という印象を強く感じさせてくれると嬉しいな(#^.^#)
ポーグナー親娘の、二幕でのお散歩シーンも大好きです。

・向こうっ気の強い、ヴァルターには、聴かせどころが色々ありますね。自己紹介&挑戦曲(=Fanget an!)も勿論素敵ですが、最後の優勝歌『朝はばら色に輝いて』は、私の最も好きなワーグナーテノールのアリアの一つです。
これは、いいテノールで聴くとホントにエーファ気分が味わえると言うか…じわーっとします…
(’88バイロイトライブの放送録音で聴いた、ペーター・ホフマンには感動…(^^ゞ一度でいいから、実演でこういうテノールに当たってみたい!!)

二幕が全幕の中で、最も好きな幕です。時間がない時は、大体この幕を中心に聴いてます。この幕最後のドタバタ場面は、実演で見ていると、こっちも一緒に「巻き込まれている」ような、視聴者参加型のような気分が味わえると、楽しいですね^^

・最後のザックスの演説の是非はさておき^^;フィナーレ近くの歌合戦の場面は、祝祭的な雰囲気が味わえて、大好きです。おっと、その前の5重唱もね!

・マイスターのひとり、議長役のコートナー親方2幕にしか出てこない「夜警」も重要なポイントです。
この2つの役、ドイツの劇場ではそこの劇場の若手の低音歌手(=未来のザックス?ポーグナー?^^!はたまたベックメッサーか?!)が手掛けることもあって、「おっ?!」と思うことがあります。
ドレスデンでもハンブルクでも、このあたりのレベルの高さにはびっくりしたものです。

…作品全体としては、こんな感じでしょうか。このあたりがきちんと揃っていると、概ね楽しめるのではないかと思います。

とにかく《マイスタージンガー》は、長さもさることながら、登場人物が多いですから、そんなに突出した歌手がいなくても、アンサンブルがちゃんと揃っていれば、それなりに楽しめる側面もあるかと思います。

とは言うものの、やっぱり個々の役に求めたいものがあるのも事実。
どうも最近「ヴァランシエンヌさん、厳しすぎるっ」という声が聴こえないこともないんですけど^^;好きな作品だからこそ求めるものも厳しくなるのよぅ…ということで、ご容赦下さると嬉しいです。

ということで、明日はこの作品の登場人物について、私の思うところを書いてみたいと思います。

《関連記事》
2002年5月 ドレスデン実演鑑賞記(W.ワーグナー演出)
2004年12月 ハンブルク実演鑑賞記 その1(P.コンヴィチュニー演出)
2004年12月 ハンブルク実演鑑賞記 その2(P.コンヴィチュニー演出)
P.コンヴィチュニー演出についての考察

映像リスト
CDリスト
’88バイロイトの【ニュルンベルクのマイスタージンガー】

興味のある方は《edcさん宅の関連記事》も合わせてご覧下さいね。

《9月30日 追記》
keyakiさんが新国立劇場での、楽しい鑑賞記をUPして下さいました。マイスタージンガーお初だったとのことですが、とっても楽しめたとのことです(^^!

《10月1日 追記》
edcさんも新国立劇場での、楽しい鑑賞記をUPして下さいました。演出についても、細かく分析なさっています。keyakiさんの鑑賞記と合わせて読むと、本当に舞台が目に浮かぶようです。

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オペラ」カテゴリの記事

コメント

関連記事のリンク、ありがとうございます。重複しますが、TBもしておきます。

>ペーター・ホフマンには感動…
声だけなのは、実に残念です。そこで、WE NEED A HERO の著者の思い入れたっぷり(すぎる?!)評論?を読めば、全体的雰囲気をイメージしやすくなるというわけです。

>アンサンブル
88年のバイロイト放送、こちらの方もすばらしいと思います。


edcさん:

TBありがとうございます^^
今日の記事はどうしようかな~~と思いつつ、やっぱりこちらからもTBしちゃいました(^^;
明日はキャラについておしゃべりしますので、またTBさせて頂きますね。

>声だけなのは、実に残念です。

確かに…
でも、音だけでも充分感動的ですし、映像があったら気絶するかもしれないので、今のままでいいかも(^^ゞ

(最初「ホフマンには泣かされました(ToT)と書いていたんですけど、泣かされる…って、辛い思いをしたわけではないしな~~やっぱりこれは「感動」とまとめてしまうのがいいかと(^^ゞ)

>>アンサンブル
仰る通りですね。さすがはバイロイトだと思います。この辺の手抜き?は一切感じられませんものね。

わぁお、私のための企画かしら、、、ありがとうございます。
粗筋をちょっと知っている位の状態で見に行きます。
もちろん新国ですヨ!
ご存知でしょうけど、ザックスのスペシャリスト?だったヴァイクルの演出です。
私の知り合いでバイエルンと両方見た方の感想では、
しみじみと感動が込み上げてくるのは新国版で、ザックスの心の葛藤がとても良く出ていて、涙が込み上げきたそうです。
ということで、楽しみにしています。
長いので、途中で意識を失わないかと心配ですけど。

keyakiさん:

うふふ。もう少し早く取り上げればよかったですね(^^;
やっつけ仕事みたいになってしまいましたが、本日の記事と合わせて、参考にして頂ければ何よりです。

(あ、でも理想論に走りすぎているから、割り引いた方がいいかも…^^;)

>長いので、途中で意識を失わないかと心配ですけど。

う==ん、ごもっとも(笑)
3幕の前半では、私もいつも、睡魔と戦ってます…^^;

keyakiさんの新国の上演の感想、楽しみにしてます(^^)

TBありがとうございました。
勝手に私のブログのリンク集に入れてすみません。
今後ともよろしくお願いします。
私も、好きなオペラに関しては、多くを求めてしまい辛口になります。でも、それを超えるものを期待しているのですよね。

神木さん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

>でも、それを超えるものを期待しているのですよね。

そうですね(^^)録音、録画で接することが多い分、ついつい…ということになりますけど、機会があれば私もできるだけ沢山の生舞台に触れて行きたいな…と思ってます。

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