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モーツァルト《魔笛》ベルイマン監督

まるでお人形のような無表情…だけど 前から見なくちゃーと思っていた映像、やっと見ることができました(^。^;

この映画が出来た当初は、斬新だったのかな、という気がします。ですが今ではもう、全体的に古いのかも…という気がしました。

全体を通して一番印象的だったのは、自殺したいと言うパミーナと、それを止める3人の童子たちのシーン。雪が降っていて、寂寥感の中にちょっとした可愛らしさが感じられたのが、いいなぁと思いました。

edcさんのおうちの記事を読ませて頂いた時に、殆どお人形のような無表情の女の子の大写し(写真はedcさん宅からお借りしてます)が気になったのですが、静止画像と動く映像とを比較するのは、少し意味合いが違うかと思いますが、動いている分には、殆ど気になりませんでした。

この女の子は、観客としてこの舞台を見ているのですが、時々微笑んだりする表情を見て、ちょっとホッとしたり…

個人的には、クローズアップを多用した映像は映画やオペラの舞台収録映像を問わず、押し付けがましい気がして、好きではないのですが、この映像ではクローズアップが多いにもかかわらず、あまり気になりませんでした。ポイントを抑えていたからかもしれません。

ザラストロと夜の女王の関係ですが、これはもう、今更私が説明するまでもなく、この映画の中では「別れた夫婦」として描かれています。
この点には非常に関心が高かったのですが、ちょっと私のイメージと違うというか…
ザラストロが、少しカジュアル過ぎる気がしました。平たく言うと、落ち着きがないと言うのか…
威厳のない父親という設定でも構わない気はするんですけど、付けられている旋律とのギャップは拭えないと思います。

それと、老け作りにするのならば、もっと徹底的にメイクした方が映えると思います。
顔立ちそのものは割と整った感じで悪くないと思うのですが、童顔の場合、中途半端な老けメイクでは、魅力半減するように感じます。

あくまでも映画として捉えるのが正論でしょうし、だとすれば音楽は二の次…と割り切ってしまえばいいのかもしれませんが、愚かなこととは思いつつ、やっぱり《魔笛》は、ドイツ語で聴きたいな…というのが、偽らざる心境です。

パパゲーノ:ホーカン・ハーゲゴール
パパゲーナ: エリザベート・エリクソン
タミーノ:ヨゼフ・コストリンガー
パミーナ:イルマ・ウルリラ
夜の女王:ビルギット・ノーディン
ザラストロ:ウルリック・コールド
モノスタトス:ラグナール・ウルフンク
弁者:エリック・サエディン

エリック・エリクソン指揮 
スウェーデン放送交響楽団&合唱団 
イングマール・ベルイマン監督 
オペラ映画1975年 スウェーデン放送局 スウェーデン語  


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《魔笛》 演出の難しさ
《魔笛》 本当に入門用のオペラかな?!
☆edcさんとの寄り道コラボ 魔笛のお部屋 
(edcさんが新たにご覧になられたドロットニングホルム宮廷劇場1989年 の鑑賞記+私のベルイマン鑑賞記を、リストに追加してあります)

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オペラ:ディスク感想メモ」カテゴリの記事

コメント

>クローズアップを多用した映像
さすがに映画、しかも、超一流の監督のだからでしょうか、無意味なアップではないという印象でした。
(そうじゃなきゃ、おかしいんじゃないかしら??)

>童顔
見ていて、確かに、一番落ち着かない気分にさせられました。なんかもやもやした気分がなかなか消えないというか^^;

edcさん:

TBありがとうございます(^o^)
本来のコラボちゃんは完全に落第モードですのでf(^^; 
せめてもの罪滅ぼしにせっせとこちらのお部屋に追加させて頂きますm(__)m

>無意味なアップではないという印象でした。

ですね。せわしなくカメラが動くという感じでもなかったですし…

>見ていて、確かに、一番落ち着かない気分にさせられました。

う==ん、そうなんですよ(><;
私の場合は特に、ダレカさんのせいで、ザラストロに関しては、殊更厳しくなっているのかもしれませんけど…(* ̄o ̄)ゝ
(殆ど病的かも///)

うわ。ちょっとザラストロに厳しいかも・・・(笑
攻撃的な元妻にほとほと困ってる、娘思いの父親という設定だと思うのですが、このぐらいだったらなんとかヴァランシエンヌさんのおめがねにもかなうかもと思っていました。
この映画が公開された頃は、まだホーカン・ハーゲゴールは無名で、このウルリク・コールドが唯一知られた名前でしたね。

写真の少女はベルイマンの娘だったと思います。

ぎゃっ、TAROさん^^;:

>ちょっとザラストロに厳しいかも・・・(笑

Love is blind…(違^^;)←単なる病気ですので…
それはともかく(コホン)去年ベルリンへ行く前にこの映像を見ておくべきだったかもしれませんねf(^^;

設定自体は納得できるんですよ。
メイクのせいによる所が大きいと思うので、コールド氏に全て責任があるとは思ってません(^^;
コールド氏は、ケーゲル盤「パルジファル」でグルネマンツを歌っていた方ですよね。
ぼそぼそしていない声ですし、この手のバスの声は聴きやすくて好きなんですけど…

シーンを静止しなかったの?


edcさんのところから飛んできて、TBさせていただきました。
よろしくお願いします。

Orfeoさん、いらっしゃいませ。
TBありがとうございました。

他にも同じ映像を扱った記事がいくつかありますので、またTBなど、宜しくお願いしますね。

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