王子様回帰…ワーグナー《ローエングリン》
慣れない《ルイザ・ミラー》続きでは、煮詰まってしまいそうなので、こういう時こそ得意分野?!に回帰してしまおうっと。
爽やかな夏バージョンのスキンに衣替えした、姉妹ブログのedcさんのお宅で、ペーター・ホフマン@ローエングリンについて連載中です。
ホフマンのローエングリンの映像は、ファンにとっては嬉しいことに2種類あります。一つはメトロポリタンの'86ライブ。
これは、以前からDVDが発売されていたのですが、また新たにDGから6月末ごろ再発される予定があるとのこと。輸入版ですので、日本語字幕はつきませんが…
もう一つは、これこそDVD化を待ち望んでいた映像の一つ。
'82バイロイトの、フリードリッヒ演出の素敵な映像(edcさん宅にリンク。ちょっとだけ映像が観られます!)です。残念ながら発売元がドリームライフということで(^^;どの程度の画質なのか、ちょっと心配…ですけど、国内版で日本語の字幕がつきますから、興味のある方はこちらをご覧下さいね。
《6月1日追記》
Euroarts からも再発されるみたいです♪
こちらを August 15:のところまでスクロールしてみてください。
* Wagner - LOHENGRIN Peter Hofmann, Karan Armstrong, Elizabeth Connell, Bernd Weikl, Leif Roar, Siegfried Vogel; Woldemar Nelsson, Bayreuth 1982 (EuroArts) New!
が確認頂けるかと思います(^^! 日本語字幕はつかないかもしれませんが、こっちの方が、画質も期待できるかもしれませんね!^^!
さて、ローエングリンは私の最も好きなワーグナー作品の一つです。
私のディスクリストのいんちき解説から、転載しておきます。
(読み返すと、かなり恥ずかしい文体ですが…今でも概ね、この時の感想と変わらないので、このまま転載しておきます)
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最初に見た映像では、全くこの作品の魅力がわかりませんでした。日本語の字幕を追いかけながら見たのですが、ローエングリンの台詞は矛盾だらけだし、エルザは『もしもし?!アナタ大丈夫ですか?^^;』状態だったし、オルトルートの言うことが、いちいちごもっとも~~と思えたのですね(^_^;)
けど、色々と聴き進めたり、映像も違うものを繰り返し見るうちに、細かいことは抜きにして、ひたすら音楽の美しさに酔いしれてしまえ(^o^)丿という感じになっちゃいました・・今ではもしかしたら、一番好きなワーグナー作品かもしれません(笑)
<個人的お気に入り場面>
・オペラの前奏曲としては、実に変わった趣向(だと思いませんか?)である、第一幕の前奏曲。あの、静か~~~に始まって、徐々に盛り上がっていく様子がたまりませんねぇ(笑)かなり『癒し系』ではないかしら?疲れている時に手にすることが多かったりします(^_^;)
・ワーグナーのヒロインのアリアとしても単独で取り上げられることが多い『エルザの夢』(これは、『祈り』の気持ちが感じられないとダメですーー;)
・ローエングリン登場の、あのきらびやかなシーン^^『あっ、あれは何だ?!鳥だ!ヒコーキだ!いや騎士さまじゃぁ~~~っ!^^』という、映画『スーパーマン』のシーンを彷彿させる感じが何とも言えませんね^^
(逆かな?^^;スーパーマンも、実は『ローエングリン』のこのシーンから潜在的にヒントを得ているのかもしれません^^;)
・闘いの前の、誓いのシーンである、ローエングリン、テルラムント、伝令の3重唱(声の対比がきちんと出ていると、尚嬉しい^^)
・二幕の、オルトルートの誓い(ここでカタルシスを味わいたいですね^^;)
・4人の貴族達の密談?!(なかなか謎めいていて、意味深な場面です~~)
・二幕終了部の、個々のソリストたちの独白が絡み合う重唱もいいですね^^
そして何と言っても『グラール語り』でしょう^^いいテノールで聴くと(いくつかの突っ込みたい箇所はさておき^^;)ほうっ・・と聴き惚れてしまいます(#^.^#)
おっと忘れていました。劇の語り役?!でもある、合唱も大好きです^^
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改めて見直してみると、《私って重唱好き》なんですよねぇ…これは、この作品に限った話ではないんですが、いわゆる「聴かせどころ」のアリアだけではない部分を大事に歌うことの方が、難しいと思う…というのが、私の持論?!なので(^^ゞ
ホフマンのローエングリンは、この《重唱部》も、実は隠れた聴き所だと勝手に思っています。好きな部分としても上げているローエングリン、テルラムント、伝令の3重唱から、テルラムントとの戦いの後の、騎士さまが勝った勝ったと、ブラバントの人たちが大騒ぎする合唱とソリストの声が重なるところなど、決して「オレだけ」のように出すぎず、でもちゃんと声が聴こえて…というのが、たまらなく素敵です。
この辺も色々取り混ぜて、edcさんが複数歌手のクリップを作って下さったので、興味のある方はこちらからGo!
恥の上塗りついでに、もう一つ。今書き足すとすれば、当然?!「エレガントで貴族的+重唱では出過ぎないような、ハインリッヒ王を求めたいです~~」と、言及する…かな(^_^;)
(ダーラント@オランダ人をレパートリーにしていますから、淡い期待を抱いているんですけどね…ヴェルディのレパートリーが増えるのは、私自身のレパートリー拡大に繋がるから、それはそれで嬉しいんだけど、私の本音はワーグナーとか、R.シュトラウス(要するにドイツ・オペラ)も色々やって欲しいのよね…)
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コメント
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協賛企画^^!ありがとうございます。
私も最初のワーグナー・オペラはこれでした。
ワーグナーは長い!と敬遠されがちみたいですけど、
好みの演奏だとそんなことはないと思います。まあ、ある程度の慣れというか、楽しみ方のこつをつかむ必要があるのかもしれませんけど・・・
マリア女史の論文紹介を音声クリップ付きで幕ごとにアップする予定です。歌手クイズも一緒にやってしまいますので、興味のある方、どうぞご参加ください。
投稿: edc | 2006/05/30 17:41
edcさん:
こちらこそ、行き詰っていたので話題提供、嬉しいです(^^!
>ワーグナーは長い!と敬遠されがちみたいですけど、好みの演奏だとそんなことはないと思います
激しく同感です!!あまり構えないで聴いて頂きたいな…といつも思うんですけどネ。結構通俗的なストーリーですし(^_^;)
>歌手クイズも一緒にやってしまいます
やったぁ\(^o^)/ 後ほど、伺わせて頂きますね~♪
投稿: ヴァランシエンヌ | 2006/05/30 19:56