« コッリーネ:格子ズボンはお約束?! | トップページ | 久しぶりにパンを焼きました »

ムソルグスキー《死の歌と踊り》/ガリーナ・ヴィシネフスカヤ

Vishnevskaya01_1 ガリーナ・ヴィシネフスカヤ(Galina Vishnevskaya:S)が、2006年10月26日に80歳のお誕生日を迎えるそうです。その記念?で、彼女の歌曲集がEMIDGから色々発売されています。

とりあえず、ムソルグスキー、チャイコフスキー、ショスタコーヴィッチ、リムスキー=コルサコフ等の歌曲やオペラアリアが入っている、3枚組のEMIのほうを買ってみました。
私みたいなロシア歌曲初心者には、色々取り混ぜて入っているので、有難いです…

(収録曲目はリンクしたHMVのサイトで確認できます)

さてムソルグズキーの《死の歌と踊り》は、ずっと男声の為の歌曲だと思っていました。ですが、管弦楽バージョンはショスタコーヴィチがヴィシネフスカヤの為に編曲したとのこと。今では男女を問わず、歌われることが多いそうですね。

実は一度、別の女性歌手が歌うCDを聴いたことがありますが、残念ながらあまりピンと来ませんでした。なので、やっぱり男声で聴いたほうがいいのかな、なーんて思っていたんですけど。

…とってもいい!と思いました。
最初は歌詞を見ないで、流して聴いていたのですが、それだけでも胸に迫ってきて、旋律と言葉の響きに、すっかり捉えられてしまいました。 ⇒ その後、日本語の訳詩を見ながら聴いたら、やみつきになってしまいました(^^;

特に「セレナーデ」は、死神に愛された、病床の若い女性が誘われる内容だそうですから、本当は男の人が歌うほうがいいのかしら?なんて思うんですけど、彼女の憑かれたような、鬼気迫る表現は、なんというのかしら、性を超越したような感じ…

どんな男の人も、この表現にはかなわないんじゃないかしら、なんて思ってしまいました。
癖になりそう。

(でも、詩の内容的には、いちどは(*1)男声・特に好きな声で聴いてみたいかも…)

指揮はダンナサマのロストロポーヴィッチ氏ですが、この煽り方が、たまらなく心に響きます。この一連の歌曲、特に管弦楽バージョンは指揮にも左右されるような気がします。そのうち、ピアノ伴奏のものも聴いてみたいですけど…

DGから出ているグリンカやラフマニノフの歌曲の方も揃えれば、暫くはこれらのCDで、充分楽しめそうです。この秋冬はこれらのCDで決まりかな(笑)

********************************

(*1)今年6月、フランスのリヨンで、多分初めての《死の歌と踊り》やってます…
この情報を、あとになって知ったという大間抜け。
まさか放送録音なんて、残ってないわよねぇ…(あったらいいけど)

でも、このヴィシネフスカヤの濃い表現に馴染んでしまうと、「ふん、まだまだ青いわよっ」って、突っ張ってしまいそうだけど(@。+;

いつか、そんなときがくるのかな。

聴きたいなぁ…青くても。
こういうものこそ、心から聴きたいと思う…彼の声で。

« コッリーネ:格子ズボンはお約束?! | トップページ | 久しぶりにパンを焼きました »

ロシアもの:オペラ&歌曲」カテゴリの記事

コメント

ヴィジネフスカヤと言えば、私が持ってる、映画版「エフゲニー・オネーギン」で、タチヤーナを歌っていたと思います。
この映画、声と人物は別なんです。
演技は役者さん、歌は本物のオペラ歌手さん。
なので、タチヤーナを演じた人は、もちろんヴィジネフスカヤさんではありませんでしたが、一番印象に残った声だったので、調べたことがあるんです。
ロストロポーヴィッチの奥様って書いてあったので、しっかり覚えていました(^^)

「死の歌と踊り」、女性も歌うんですね!

娑羅さん:

そうそう、ここのブログはタイトル名の入力の必要がないんですよ(^^;
直しておきました。

>映画版「エフゲニー・オネーギン」

これってもしかして、すごーく古いオペラ映画ですか?話には聞いた事があります。

同じ様なオペラ映画で、「ムツェンツク郡のマクベス夫人」では、ヴィジネフスカヤ自ら歌って演技もしているんですよ。相当、強烈な内容の作品ですけど、こちらも一見の価値はあると思います。

>「死の歌と踊り」、女性も歌うんですね!

そうなんですよ。私は娑羅さんとは逆に、まだ女声でしか聞いていないんですけどね。
ホロさんのCDを是非聴いてみなくちゃですね。

音声、不具合で聴けないよーー;というお知らせを頂いたのですが、手直ししてみたので、多分イケる筈…です。
よかったら聴いてみて下さいね!

まだ直ってないみたいです。

ロストロさんの奥さん80歳なんですか。ということは、ボリスの録音が1987年ですから、このとき61歳だったんですね。
歌曲とはぜんぜん関係なくて、ヴィシネフスカヤさんのお姿がちらっとみえるだけのビデオクリップが見られる記事をTBします。
ロストロさんが一目惚れしただけあって、きれいなかたですよね。

keyakiさん:

ご指摘ありがとうございます(^^ゞ
なんで私が作ると、うまく行かないんだろうーーl
ということで、余裕がないので、いつもの「別棟音声クリップ」に差し替えました。また今度、機会があれば別のものでチャレンジしてみますね。

TBありがとうございます。あ~~ボリスの記事ですね。また後日、ゆっくり拝見させてください。

>ボリスの録音が1987年ですから、このとき61歳だったんですね。

私はもう少し若い時の(70年ごろの)カラヤン指揮のCDでマリーナを聴きましたが、やっぱり鋭い表現ですね。

お手数をおかけしました^^;

>これってもしかして、すごーく古いオペラ映画ですか?

そうですね。1950~60年代の映画だと思います。
私は、3年前にキーロフ・オペラの「オネーギン」を観に行く際、この映画で予習していったんです。

>同じ様なオペラ映画で、「ムツェンツク郡のマクベス夫人」では、

これ、あらすじだけ知ってます。
すごい話ですよね・・・。
でも、バレエでもオペラでも、こういうもの、ちょっと興味あるんです。変な趣味ですね^^;

ヴィシネフスカヤの「セレナーデ」、聴かせていただきました。
私は、ホロストフスキー以外で聴いた事がなかったので、全く違う曲に聴こえて新鮮でした。
ソプラノのようですが、低音にゾクッとする魅力がある声ですね。

>ホロさんのCDを是非聴いてみなくちゃですね。

今年6月のリサイタルで、念願かなって、生で「死の歌と踊り」を聴けました。
このリサイタルの白眉でした。
セレナーデの最後、「Ты моя!」の迫力には、会場にいた、ほとんどの女性が衝撃を受けたのでは?と思える迫力でしたよ。

>>「ムツェンツク郡のマクベス夫人」
ヴィシネフスカヤ本人が演技もやってる映画、二度は見たくないです(^^;; 暗さと生々しさが並ではないし、セルゲイがなんとも熊男で・・こちらも歌手さんなのかしらねぇ・・ ヴィシネフスカヤは美人ですけど。こちらは「カテリーナ・イズマイロヴァ」というタイトルだと思います。例のドリームライフからDVDが出たはずです。

音声部分にロストロポーヴィッチ指揮、彼女主演の録音をつかい、演技は俳優が担当の映像は美しいので何度でも鑑賞できますぅ・・・演奏もこっちのほうがいいと思います。こちらは輸入版DVDがあります。

版が違うので、内容も多少違うのかもしれません。「ムツェンスク郡のマクベス夫人」はなんでも上演許可されなったとかで、「カテリーナ・イズマイロヴァ」のほうが、「ムツェンスク郡のマクベス夫人」の性的などぎつい部分を改訂したものだそうですが、ぼんやりとした記憶では「うっそぉ?!」という感じですが、確認したわけじゃないので、そうなのかも・・・

娑羅さん:

いえいえ。こちらこそなかなか音声UPがうまく行かずに、失礼しました(^^ゞ

>オネーギンのオペラ映画
>3年前にキーロフ・オペラの「オネーギン」を観に行く際、この映画で予習していったんです。

そうだったんですか。多分、この映画に使われている音声と、手元にあるヴィジネフスカヤがタチヤーナを歌っているCDは同じだと思うんですよ。ハイキン指揮、ボリジョイの演奏で、グレーミン公爵がイヴァン・ペトロフじゃないですか?

>私は、ホロストフスキー以外で聴いた事がなかったので、全く違う曲に聴こえて新鮮でした。

そうでしょう、そうでしょう(^^)色々聞き比べてみたくなりますね。

>「Ты моя!」の迫力には、会場にいた、ほとんどの女性が衝撃を受けたのでは?と思える迫力でしたよ。

でしょうねえ(笑) 
曲の内容としては、やっぱり男性が歌えば、女は逆らえないわ(^^; って思っちゃいますよね(^^!

edcさん:

>「カテリーナ・イズマイロヴァ」というタイトル

ああそうですそうです。うちにもあります ⇒ で、やっぱり一度だけ見て、なかなか見返す気になれませんね。
あの熊男では、カテリーナの気持ちが、わからない(^^;

>音声部分にロストロポーヴィッチ指揮、彼女主演の録音をつかい、演技は俳優が担当の映像は美しいので何度でも鑑賞できますぅ・・

あら!そんな映像があるんですか。
これも、音声だけは手元にありますよ。仰るように、演奏は断然、こっちの方がいいですよね。

わたしは、「老いた囚人」のアリアが好きです(^^;

>あら!そんな映像があるんですか。
あら! 知りませんでした?

ごく簡単な記事ですが、一応下記に取り上げてます。

http://blog.so-net.ne.jp/euridiceneeds/2005-03-04-1

「死の歌と踊り」、歌詞にリンク頂きありがとうございます。この訳詩はまだロシア語がほとんど読めない頃にしたもので、今見るとかなり問題がある訳なのですが、このヴィシネフスカヤの歌のイメージで女性的に訳してみましたので、他の市販の対訳にない味はあるかと思います。

男声でもロシア歌曲を歌うような人なら大抵録音していますので色々多様な歌が聴けて楽しいです。話題の第2曲「セレナーデ」で物凄く妖艶な歌声を聴かせてくれているのはSergej Larinのテナー(Chandos)、男声でも高い声でこの歌を歌うとなかなかインパクトがあります。「トレパーク」も絶妙の美しさ。機会があったら耳にしてみて下さい。

>ハイキン指揮、ボリジョイの演奏で、グレーミン公爵がイヴァン・ペトロフじゃないですか?

グレーミンまではチェックしていなかったのですが、こちら↓に載っているものと同じ物のようです。
http://www.saturn.dti.ne.jp/~rus-eiga/arc/films/o/onegin/?C=M%3BO=A

edcさん:

記事、見せて頂きました。ありがとうございます。
これなら何度でも観られそうですね(^^!
ジャケットの女性がカテリーナですか?

Fujiiさん:

リンクの報告に伺わなくちゃと思いながら、事後報告ですみませんでした。ありがとうございます。

>ヴィジネフスカヤの歌のイメージで女性的に訳してみました

そうだったんですね。ロシア語の「死」って、女性名詞なんだ~~ってこと、Fujiiさんの解説を読んで初めて知りましたので、なるほどと思ったんですよ。

>Sergej Larinのテナー
>男声でも高い声でこの歌を歌うとなかなかインパクトがあります。

これは面白そうですね!機会があれば是非聴いてみたいです。
歌曲はオペラと違って、移調することによって、男声、女声を問わず、色んな声域の人が歌うのを聞けるのも、楽しみの一つですよね。

娑羅さん:

詳細ありがとうございます。同じ音源で間違いないです(^^!

話は飛びますけどこのサイト、面白いですね!ロシア映画がいっぱいある~~じゃないですか。映画には疎いほうなので、こういうのがあると、参考になっていいですね(^^)

>ジャケットの女性がカテリーナですか?
そうです。もう一枚の画像も、です。
セルゲイの画像、追加します。歌はゲッだですね。

edcさん:

>セルゲイの画像、追加します

観てきました(^^! ありがとうございます。
これなら、カテリーナの気持ちがわかりそうです…(好みのタイプだわ~(*^_^*))

この記事へのコメントは終了しました。

« コッリーネ:格子ズボンはお約束?! | トップページ | 久しぶりにパンを焼きました »

Search




  • WWW here

カテゴリー

2020年9月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
無料ブログはココログ