スペイン旅日記(7) 憧れのアルハンブラ宮殿
1月2日:
何となくスペイン=アルハンブラ宮殿、というおぼろげな知識はあったものの、それがグラナダにあり、そしてグラナダがイベリア半島の、相当な南部に位置していることは、スペインに行く!と決めてから初めて認識しました。
グラナダは南部だから暑いのかと思いきや、周辺は山岳地帯シェラ・ネバダに囲まれていて、標高もけっこう高いため、思ったよりも、というか、燦々と太陽が降り注ぐ、海辺の街バレンシアと較べると寒い!というのが第一印象。
さてここに来たからには、アルハンブラ宮殿は外せないでしょう。当初車で行こうかと思っていたんですが、道幅が狭い上、道路が入り組んでいて、わかりそうもなかったので(^^;ヌエバ広場から出ている「アルハンブラ・バス」を使って行くことにしました。(2007年1月現在:1Eur)
石畳の急な坂道を、ちっちゃなバスで登ること10分ほどでしょうか。朝8:30からやっているので、早く行かなくちゃね、と思っていたんですが、ホテルでモタモタしていたので、入り口に着いたのは9:00ごろだったかしら。既に長蛇の列ーー;で、バスに乗り合わせたドイツ人女性2人組が「まぁ!まるでノイシュバンシュタイン城のようね!!」と溜息をつきながらしゃべっているのを、聞き逃しませんでした(^_^;)
この長蛇の列に並ぶこと1時間。この日はブーツではなく、皮製のスニーカーだったのですが、天気はいいものの、チケット売り場は建物の影に遮られて、日当たりが悪く、足元がから底冷えしてしまいました。冬にここに行くんだったら、ブーツがお勧めです。激しく後悔しましたf(^^;
もう一つ悩まされたのが、近くに並んでいた、若いフランス人グループのおしゃべり。もううるさくってかないませんでした。何をしゃべっているのかは勿論理解不能でしたけど(^^;
しかも建物の外は禁煙ではないので、タバコはスパスパ吸うし…もう、敷地内全部禁煙にしてくれぇ(><;と、激しく思いましたね。同じく近くに並んでいたロシア人女性(なんでわかったかというと、ガイドブックがロシア語だったから^^;きれいな人でした~~)は、あからさまに嫌な顔をしてましたけど、フランス人グループは意に介さずってところ。
実は、アルハンブラ宮殿は、HPから事前にチケットの予約ができます。私も迷ったのですが、結局飛び込みで行きました。結果的には大して変わらないという印象です。なぜかと言うと、列は一応、予約してある人と、そうでない人と分けてあるんですが、どちらの窓口も数は複数あるのに、開けてあるのはひとつずつだけ、ですものーー;
予約してあっても、それは単に「予約」なだけで、結局窓口でチケットを受け取らないと入れないので、そのチケットをもらう為に、なが~~い間待たないとダメなのです。
(団体ツアー客だけは、別の入り口があるので、そこから入れます)
牛歩の歩みで、チケット売り場がようやく目に入ってきた頃、なにかビラを配っている人たちが近づいてきました。その人たちが亭主の顔を見るなり「ニホンゴ?」と言ってきたので、周囲の人がどっと笑ってましたけど(^_^;)
実はこのビラは、アルハンブラ宮殿財団の労働組合の人たちが配っているもの。各国語のビラを揃えてます。
ここのチケット販売システムをはじめとする、お客様サービスのことはちっとも考えない段取りの悪さなどを、管理者に対して改善するように働きかけているとのことです。あまり芳しくないようですが、是非労働組合の方たちには頑張ってもらいたいものです。(実際、おっそろしくワルいです^^;まぁ、世界的有名観光地というものは、往々にしてそういうものかもしれませんが…)
★2008年2月現在の情報:助六さんからこちらに寄せて頂いたコメントによると、ネット予約をした場合、専用の自動発行機に、予約時に使用したクレジット・カードを確認のために差し込めば、待ち時間ゼロで簡単にすみ快適でした…とのことです。
というわけで、苦労してやーっと中に入れた、憧れのアルハンブラ宮殿ですが…もちろん素晴らしい建造物です。入場時の手際の悪さ、係員の微妙に高圧的な態度を割り引いても、一度は行っておいてソンはないかと思いますが…
実は、想像したほどの感動は得られませんでした。過剰期待だったのかしら。段取りの悪さに影響を受けた…というわけではないと思いたいのですが、ナスル朝宮殿(Palacios Nazaries)のタイルの目とかが、けっこう雑なんですよね(^^ゞ
(この宮殿に入るのはチケットに書いてある、決められた時間に入る必要があります。それでも並びますけど^^;)
なので、ここのイスラム風建築物が目当てだったのですが、「建造物」よりもアルカサバ(Alcazaba)のベラの塔(Torre de la Vela)へ登って眺めた、シェラ・ネバタとアルバイシン地区の街並みという「景観」のほうが、私の感動の度合いは、遥かに大きかったです。
« 世界フィギュア男子フリー観て来ました | トップページ | 今日から4月 »
「2006-2007冬・スペイン旅日記」カテゴリの記事
- スペイン旅日記(7) 憧れのアルハンブラ宮殿(2007.03.29)
- スペイン旅日記(6) いざグラナダへ(2007.03.12)
- スペイン旅日記(5) バレンシアでお散歩(2007.03.02)
- スペイン旅日記(4) バレンシア・オペラハウス(2007.02.28)
- スペイン旅日記(3) ドン・ジョヴァンニ@バレンシア P.S.愛しのレポレッロ(2007.01.15)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
33年前のお正月に行ってますが、この時代は、どこの観光地も並ぶということは無縁でした。昔はよかったなぁ〜ということですね。
http://www.geocities.jp/cantante_espressiva/spagna.html
投稿: keyaki | 2007/03/29 21:53
keyakiさん:
写真のリンクありがとうございます。観光地が込み合うのは、景気がいい証拠かもしれませんけど、それにしてもちょっと込みすぎでした(^^;
チケットのデザインは変わったんですね。当時の入場料は35ペセタですか。日本円に換算すると、いくらくらいなんでしょうね?
投稿: ヴァランシエンヌ | 2007/03/29 22:17
>35ペセタ
約175円、今の10ユーロ、約1500円と同じくらいなんでしょうね。
当時は、ヨーロッパまでの航空運賃が定期便だと片道70万円(車が買えた)、学生用のチャーター便(なんてのがあったんです)で片道20数万円、大卒の初任給が5万円、外貨の持ち出しも制限があって、1000ドル=30万だったかなぁ、
ヴァラリンさんの生まれる前? ヴィノ君の生まれる前の話です。(笑
アルハンブラにはホテルからプラプラ歩いて行きました。若かったですから、とにかくよく歩きましたね。
投稿: keyaki | 2007/03/30 01:30
>フランス人グループのおしゃべり
>タバコはスパスパ
これに反応してしまいました^^;;
やっぱりねぇ....
投稿: edc | 2007/03/30 08:49
keyakiさん:
>約175円、今の10ユーロ、約1500円と同じくらいなんでしょうね。
えー!貨幣価値のことを思うと、す~んごく高かったんですね(@。@!
航空運賃はこの30年で、激安になりましたよね。
>ヴァラリンさんの生まれる前? ヴィノ君の生まれる前の話です。(笑
やーん、もう!!
イタイとこ、つかないで下さいよ(^_^;)
私は生まれてて、もう乳児ではなく、幼児と言われる年齢でしたf(^^;
…やっと昨年末に30歳になったばっかりのあちらさんは、まだ影も形もない時ですねーー;
投稿: ヴァランシエンヌ | 2007/03/30 19:56
edcさん:
でしょでしょー(笑)
何てったって、世界一おしゃべりな国民ですし、喫煙率も高いわけですしね。
スペインは非常に気に入って帰国しましたけど、喫煙率の高さには閉口しました。それでも狭い日本に較べると、まだましかもしれませんけど、行列の中で吸われるとねぇ。勘弁してよ(><;と思います(・・;
投稿: ヴァランシエンヌ | 2007/03/30 19:59
スペインも喫煙率が高いんですか。イイ国だ……w(←愛煙家)。
海外旅行では、対象国の喫煙事情についても調査の必要がありますね。マナー違反して日本人に悪いイメージ持たれたくないですし。
投稿: しま | 2007/03/31 14:50
しまさん:
あら、喫煙はお肌に悪いですよー(笑)
概してヨーロッパは喫煙率が高いと思います。ラテンの国のほうが…と思いますけど、ドイツの喫煙率も相当なものです。イギリスはどうなんでしょう?
アメリカは、禁煙率が高いので、喫煙者にはちと辛いかも…です。州によって、タバコの税率が随分違うので、喫煙者の人は安い州に行ったついでに買ってきたりとか、苦労?していたみたいですよ。
投稿: ヴァランシエンヌ | 2007/03/31 22:39
>ドイツの喫煙率
またミニコミですが、高そうですね。休憩時間にスパスパやってる子が多数派です。学校のトイレが初体験ってのもなんだかねぇ・・です。それも10歳ぐらいから18歳ぐらいまでが同じ学校にいるわけで、初体験年齢が相当低いみたいね。だけど、日本と違って、喫煙=非行少年という感覚は皆無みたい。
投稿: edc | 2007/03/31 23:03
edcさん:
>>ドイツの喫煙率
>初体験年齢が相当低いみたいね
ですね(^_^;)
前にも話したかもですけど、10年前初めてウィーンに行った時、市バスに乗り合わせた、すーーーーーっごく私好みの、将来期待できそう!!!な、東欧風憂い顔美少年(推定年齢12歳ほど)が、バスを降りた途端、タバコ吸い始めたのには、引きましたf(^^;
投稿: ヴァランシエンヌ | 2007/03/31 23:12
私は今年2月末に行ったんですが、今は1日の入場者数上限まであると言うんで、ネットで予約して行きました、1人13ユーロとバカ値だし、予約システムの出来が悪くて、希望の時間を取るのがやや面倒でしたが、現地での予約チケット引取りは、たくさん設置されている専用自動発行機に使用したクレジット・カードを確認に差し込んで、待ち時間ゼロで簡単にすみ快適でした。
翌朝行ったアルバイシンから逆に見るアルハンブラの有名な景観も、やはり素晴らしかったですね。
投稿: 助六 | 2008/12/10 12:42
助六さん:
かれこれ2年前の情報ですから、こうして新しい情報をフォローして頂けると助かります。ありがとうございます。記事にも追記しておきました。
一応少しずつ改善されているんですね。確かにあそこは、入場者数を制限するとかしないと「持たない」と思います(^^ゞ
でも、自動発券機ができたなんて、ずいぶん画期的ですよー!
>アルバイシンから逆に見るアルハンブラの有名な景観
でしょうねぇ。またゆっくりと訪れたいですぅ
という天のお達しかも知れませんので、頑張ります(笑)
そういえばこの時の旅行記も書きかけなので(^^ゞ
こうしてフォローを頂けたということは、追記しろ
投稿: ヴァランシエンヌ | 2008/12/11 09:29