« スペイン旅日記(5) バレンシアでお散歩 | トップページ | 絵で見るシリーズ(語学書) »

この声好き細胞

Americanlife08 タイトルの文言、だいぶ前にedcさんがこちらで書いていらっしゃったのを、拝借ですm(__)m

オペラを聴くときに「指揮者とオケさえよければ、歌手の声はどうでもいい」という聴き手も少なからず存在するようですけど、オペラや歌曲を含めた声楽曲と、歌手-その歌手本人の声+歌い方+歌唱表現-とは、切っても切り離せない関係にあると、私は思っています。

我が家へ来て下さるお客様を含めて、ネット仲間をぐるっと見渡してみると、声-特に異性の声-に関しては、男性よりも、自分を含めて女性のほうが、遥かに厳格(この声好き、この声はダメっていう線引き)な気がします。

もちろん女性でも、理性的なタイプで、あまりこういうことに拘らないかたも多くいらっしゃるでしょう。

私はモロに理性<感情、本能の赴くままタイプの典型ですし、単純にファン心理と割り切って考えてもいいんでしょうけど、ねf(^^ゞ

そして、大抵の場合、好きな声の傾向は、個々の人々によって、多かれ少なかれ、一致していると思います。
単純に高い低いだけじゃなくって、響き、音色が明るめ、暗め、深め…いろんなタイプの声があって、表現方法もさまざま。一つとして同じ声、表現があるわけじゃないし、聴き手も一人として自分と同じ聴き手はいないから、好みは千差万別。

そんな中で、「私にはこの声と表現よ(*^-^*)」と、運良く、自分の好みにぴったりハマった歌手に巡り会えた方々、幸せですよね(^~^}}}}} 

でも、本命の歌手さん以外にも、自分がいいな、と思う歌手の共通点はあるんじゃないかしら?

私ですか?

…柔らかいよりも硬い声、流麗で明るい響きよりも、暗くて(Dark)で深い(Deep)な響き。

声ひけらかし・どうだオレ様型よりも、抑制的で、僕はアンサンブルが得意型。(だらだら抑揚なく平坦に歌うって意味じゃないですよ^^;この手の歌手が、激した時がいいんですぅ。いつでもハイテンションで激してたら、その対比がつかなくて、面白くない・・;)

デリカシーのない大声よりも、デリケートな弱声がキレイな歌手、端正で知的でノーブル、エレガント且つ荘重路線、言語に合った語感を美しくキメてくれれば、テノールでもバスでも、もう言うことありませんね…っ(^^ゞ

声だけじゃなくって、歌唱表現、その言語に合った声の響き、ついでにお顔も…なんて、これはモロ、外的要因でしょうけど、その他様々な要因が関わって、「この声好き細胞」が生成されるんでしょう。私の場合、ある特定の声(&表現)に対する細胞が、過剰生成される傾向大なんでしょうけどねf(^^ゞ

ついでに言っておくと、前にも書いたことがありますが、好みの顔立ちと好みの声は、ある程度リンクしているというのが、私の持論。大概の場合、声が好みだと思うと、顔立ちも好みだったりするのが、面白い(逆も真なり…とも言えますけどね(^^ゞ)ですね。

逆に、好きな歌手と同様の声域、レパートリーが被ったりしている歌手を好奇心で聴いてみる ⇒ 先入観なしで頑張ってみようと努力する ⇒ あ~あ、今回もまた好き細胞が生成されなかったわ…って、がっかりすることも多いんですけど。。。

で、大概の場合は、顔立ちも、客観的に見てハンサムさんねぇ、とは思うんだけど、なんか濃いよねぇ…ってことで、私にとって、後を引く顔立ちではないわけです。

何かを見たり聴いたり、読んだり、その他諸々の何らかの行為をしたときに、気持ちがいい、悪い、ステキ、感激しちゃった!という感覚は、心臓という臓器ではなく、脳が感じているんですよね。

普通に毎日呼吸しながら生きていると、そういう感覚は、何となく脳というよりも、心臓にありそうな気がしてたんですけど、思えば心臓は単なるポンプの役割ですから、心臓という臓器自体にそういう感覚は、ないですよね(^_^;)

でも心臓がドキドキしちゃった!という感じがした時には、脳(=頭)がバクバクするわけじゃないし、心臓という臓器がバクバクして、身体全体がいい気持ちになっちゃっているような感じがするわけで。。。人間の身体って、不思議だわー。

ついでに思い出したことですが、(いわゆるナントカの時のことのオハナシ^^#)男性は視覚、女性は聴覚からの刺激に敏感に反応する確率が高いそうですが、この感覚、ナントカの時に限ったことじゃなくって、何となく分かるような気がします、というか、当たっているような。

リアルナントカよりも、すーーーーーっごく効くわ、って時、ありますから。
身体にも心(=脳)にも。身体全体がこの声好き細胞に変化しちゃうくらい。

《関連記事》

好みの顔立ちと声の相関関係

思いつくまま、私の好きな歌手 (これって、ちょうど2年前に書いたんですけど、今読むと、懐かしいわ(^^; まだダーリンに、今ほど入れ込む前の話だけど、しっかり名前書いてる…(笑))

« スペイン旅日記(5) バレンシアでお散歩 | トップページ | 絵で見るシリーズ(語学書) »

オペラ」カテゴリの記事

コメント

私の場合は好みがかな〜りバラエティに富んでいるかもしれません。 だって、Juan Diego FlorezとEttore Bastianiniの共通点なんて、二人ともラテン系オペラ歌手・・・位しか無いような気がします。

後は歌うオペラ、曲によっても、このオペラにはこういう声の人、というのが自分なりにあるかもしれません。

読ませていただいて「そうそう、そうよね!」といちいち共感(*^_^*)
ハナから「違うなあ」という声、好きなタイプの声ではあるけれど自分のツボからは微妙に外れる声(これ結構多い^^;)・・・色々な声がある中で、私もぴったりの声と歌い方の人に出会えたことは幸せだと思います(^^ゞ

>自分がいいな、と思う歌手の共通点

ヴァラリンさんのように上手く言葉にするのは難しいのですが、言葉にしてまとめてみると見えてくるものってありますよね。
腐れ縁の本命ダーリンの他に私が好きな声&歌い方の歌手というと・・・男声に限定して究極まで絞り込むと、カレーラスとyumemiさん(初めまして)も挙げられているバスティアニーニですね。なんだ、2人ともカッコイイ人じゃん(笑)

・・・共通点はあるようなないような。いや、自分なりには共通点分かってるつもりなんですけど、このお二方とパーペ(あ、名前書いちゃった)を同一線上で語っていいものかどうか自信がないのでやめときます(笑)

yumemiさん:

はは^^;
確かに細くて高い、清涼剤のようなフローレスと、力強くて男性的なバスティアニーニの共通点は???

あえて、こじつけるとすれば、どちらも明るい響きということと、歌唱技術が高いという点でしょうか。
フローレスに関しては、私の守備範囲外ですし、今更言わなくても…ですけど、バスティアニーニの場合、声の輝かしさに(いい意味で)騙されて、実は技術が高いということが、けっこう見逃されがちなのではないでしょうか??

あの「フィガロ」の早口アリア(私は、あの古いCD…シエピとシミオナートと一緒に出ているもの。あれしか「理髪師」は聴いたことがないんです^^;)を聴いたら、驚愕しますよ(^^;

> 歌うオペラ、曲によっても、このオペラにはこういう声の人、というのが自分なりにあるかもしれません

これはありますね。好きな作品だと、尚更そういう思い入れも強くなりますよね。

思いっきりミーハーに成り下がって書き込ませていただきます(^^
ブログ始めるまでこういう気持ちをぶつける場所がなかったので。
オペラを聴くときは(観るときも)やっぱり声に集中します。
だから音程の悪い人はまず却下。(でも音程悪くても例外があるのはオペラ7不思議のひとつ)
あとは声の質、歌い方、歌わせ方が自分のツボに如何にはまるかですね。
シュライヤー、スパスヴェンコフ、ルネコロ,P・ホフマン、ドミンゴ(ただし1980年代終わりまで)、ニールシコフ、キーンリーサイド、ペーターマッティ、ファルクシュトルックマン、ホロストフスキー
彼らに共通するものが何なのか、自分でもわかりませんが脳細胞が敏感に反応してしまう歌手達です。

オペラではありませんが、映画「オネーギンの恋文」のレイフ・ファインズの大ファンです。(嫌いという人が多いのが辛いところです)

ナオさん:

> 「そうそう、そうよね!」といちいち共感(*^_^*)

わぁ、この手の書き物をするときには、いつもあまたの槍が飛んでくる覚悟で書いているので、そう仰って頂けると嬉しいです(^^!

> 好きなタイプの声ではあるけれど自分のツボからは微妙に外れる声(これ結構多い^^;)

上手い表現(^^!
なんかダメ…ってのは、偏見とか思い込み(私の場合、屈折した「ひがみ」も否定できませんし^^;)かもしれないし、そういうのが多いよりも、好き(気持ちのいい声)が多い方が、選択肢も広がって、楽しいんだけど…と、淡い期待を抱きながらチャレンジするけど、あ~~やっぱり今回もダメだった・・;ってのが多くて(^_^;)

> 男声に限定して究極まで絞り込むと

これはもう、私の場合は、声域が違うので、較べようがないというのが本音ですけど、P.ホフマンと現在進行形の彼の二人ですね。

> カレーラス

私も好きですよ(笑)
イタリアオペラのテノールでは、カレーラスとベルゴンツィが私の双璧です。ロドルフォもカルロ、どちらも魅力的ですしね。

> 同一線上で語っていいものかどうか

語ってよ~~(笑) 突っ込んで差し上げるわ(^^!

ヴァランシエンヌさん、
BastianiniとFlorezのもう一つの共通点は、おっしゃる通り、歌唱技術の秀逸さだと思います。現在の批評家の中にも、Bastianiniは美声だけの歌手だったと臆面無く言う人がいますが、美声なだけでは、例えばあの理髪師のフィガロは歌えないですよね。録音と実演で何人かのを聴きましたが、大体はあの早口言葉が巧く回らずに、言葉も不明瞭に流れてしまうか、なんとか早口は回るけど、今度はリズムに乗り遅れて歯切れが悪くなってしまうのです。それに比較するとBastianiniは早口でも一言、一言、明瞭ですし、リズム感も抜群です。共演のSimionatoとSiepiも好きなので、あの録音はお気に入りの『理髪師』です^^.。
ナオさん、
こちらこそ、初めまして^^。 Bastianiniの声も好きでいらっしゃるなんて嬉しいです^^ 技術や演技はさておき、声に脳細胞が反応するかどうかで選ぶなら、やっぱり本能的に反応してしまうのはBastianiniの声なんです。

ななこさん:

私はウェットな聴き手ですし、つい感傷モードに走って悶々とすることが多いので、たまに吐き出すと気が楽になるんですよね。まだまだ気持ちは若いってことで(^^ゞ

> 声の質、歌い方、歌わせ方が自分のツボに如何にはまるかですね。

とどのつまりはコレなんですけどね(笑)

シュライヤーがお好きと伺って、嬉しいです。数年前に、近隣の県にリートリサイタルにやってくる…と聞いて、相方と一緒に楽しみにしてたんですが、当日のどの具合が悪くて、残念ながらキャンセルになってしまい、生で聴けずじまいでした。でもたくさん録音がありますしね。

キーンリーサイドやホロストフスキーもお好きなんですね。
キーンリサイドのことなら、我が家のお客様・Sardanapalusさんという、強力なエキスパート(笑)がいらっしゃいますし、ホロストフスキーなら娑羅さん。どちらの愛にも、圧倒されっぱなしです(^^;

ペーター・マッティは、今年秋のベルリン国立歌劇場来日公演のドン・ジョヴァンニでタイトルロールを歌う予定ですね。チケットの売れ行きも良いようですが、来日公演は高すぎて、私にはなかなか手が出せません(^^;

yumemiさん:

モーツァルトもロッシーニも、高い技術が伴ってこそ…の歌唱表現ですものね。
バスティアニーニといえば、やっぱりルーナ伯爵やマルチェッロかな、と思いますけど、あの「理髪師」も、彼の違う側面が伺えて、楽しいですよね。

艶消し根暗声(^^;が好みの私には、ちょっと眩しすぎる(輝かしすぎる)んですが、あの声にクラクラ~~(@。+;ときちゃう、ってのは、分かる気がしますよ。
男っぷりのいい声ですものネ(^。^!

この記事と関連する記事を、下記の通りに書き、私のブログにはトラックバック機能がありませんので、代わりに文章内にこちらのポストとのリンクを貼らせていただきましたので、ご報告いたします。
http://teatro-babyfairy.blogspot.com/2007/03/blog-post_06.html

yumemiさん:

ありがとうございます。のちほどそちらへうかがいますね~~(#^.^#)

>キーンリサイドのことなら
>圧倒されっぱなしです(^^;
よばれて出てきましたよ~(笑)あら?ヴァラリンさんのあの人への☆愛☆も相当なものですわよ~オホホ♪
自分ではいちいち突っ込んでばかりで真剣なファンの方に悪いな~と思いつつ記事にしてるんですが、まあそれも愛ってことで(^_^;)

オペラは作品ごとに好みの歌手がいます。ある作品では響いてこなくても、別のでは「あら、いいじゃない!」と思う歌手もいっぱいいますからね~。基本的には密度の高い声が好きですが、役柄によってはいつもは引っかからない声を魅力的に感じたりします。人間の嗜好ってどうなってるんでしょうね?

サルダナさん:

お呼びたてして、失礼しました(笑)

> それも愛

に決まってるでしょ(笑) サルダナさんの愛は、クールでドライだけど熱いところがいいんですよぉ。

> ある作品では響いてこなくても、別のでは「あら、いいじゃない!」と思う歌手もいっぱいいますからね~

オペラの場合は、役柄というブラインドを通して見たり聴いたりするのが前提ですし、役柄に合った声というのは、本能とは別の次元の拘りがありますしね。それは、異性だけではなく同性の歌手にも言えることですよね。

食べ物、飲みものの嗜好でも、こういう調理法だとあんまり好きじゃないけど、別ならOKよ!ってのもあるしねぇ。それと同じような感じ…にしちゃうと、ミもフタもないか(^_^;)

TB有難うございます。m(__)m
人に寄ってはオペラで「指揮者とオケさえよければ歌手の声は・・・」って人もいるのですねぇ?!(-o-;)
ちょっとビックリです。

やはりオペラって指揮者とオケだけでは成り立たないし、歌手がいてこそ成り立つもので、またバックにつく合唱の存在もあって、全てのアーティストが揃って成り立つ総合芸術だと思います。

好きな歌手が出演したオペラを観ていて心臓がバクバクするというか、手に汗握り締める事はあります。
やはりこういうのって、歌手の迫真の歌唱と演技があるからこそ観ている側もこの様な体験が出来るんだって感じています。(^o^)

YUKIさん:

>やはりオペラって指揮者とオケだけでは成り立たないし、歌手がいてこそ成り立つもので、またバックにつく合唱の存在もあって、全てのアーティストが揃って成り立つ総合芸術だと思います。

同感です。私の場合は、楽器としても、「人の声」が一番好きなんだと思います。クラシック音楽の中でも、人の声が入っていないもの以外は、未だになかなか聴きこなせないので…

その中でも、とりわけ好きな声は、アノ声だっていうのが、はっきりしているのは、ある意味幸せなのかもしれません(^^ゞ

この記事へのコメントは終了しました。

« スペイン旅日記(5) バレンシアでお散歩 | トップページ | 絵で見るシリーズ(語学書) »

Search




  • WWW here

カテゴリー

2020年9月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
無料ブログはココログ