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2回目@カルメン 新国立劇場

今回は平日夜の公演。3階席での鑑賞です。

初日の時よりも風邪は良くなった!と思っていたものの、朝晩はまだ辛くて咳き込むことが多いのですが…う==がまんしようと思ったんですけど、やっぱり堪え切れなくて、3階なのをいいことに、というわけではないんですが、途中、何度も酷く咳き込んでしまいました。周囲の方には、さぞ迷惑だったことでしょう(^^;

2回目になると、どこでどう出てくるのかとか、どういう動きをするのか、というドキドキ感には欠けますが、その分余裕が出てくるので、気分的には1回目よりも、うんと楽でした。

前回は平土間の、かなり前の列だったせいか、途中オケと合唱やソリストの声がズレて聴こえるように感じたことが何度かあったのですが、昨日はそういうことはナシ。体中に響いてくるダイレクト感には欠けますが、まろやかな音響という点では、上の方の階の方が、いいですね。

ブログやミクシイの日記でも、詳しく演出について書かれているレポもぽつぽつ出ているようなので、少しずつその辺も交えたいと思います。

《演出・舞台装置》
特にフカヨミなどは一切ナシ、オーソドックスで、遠めで観ても、楽しめる舞台づくりになっていると思います。新国の舞台は奥行きが広くて、横幅が狭いんですけど、今回は一貫して、スペイン風の壁面を左右、奥にどーんと置いてます。平土間で見たときは、この為少し閉塞感が強いように感じましたが、上から見ると、あまり苦にならなかったです。この壁面は、全幕を通して置いてあります。
ちょっとはりぼて風で、チャチな感じにも見えるけど、仕方ないかな。

初日には、とにかく合唱団の人数が、これでもかってくらいに出てくるので、特に1幕は少しごちゃごちゃしすぎかな?とも思ったのですが、これも、上から見ると、意外とすっきり?した感じに見えました。まさか、人数が減った…ということはないでしょうから、やっぱり見え方の違いなんでしょうね。

一応、風俗的にスペイン風~~な感じは出ていると思います。新国の合唱団の歌唱レベルは決して外国のオペラハウスに負けないだけの実力はあると思うので、今回もとてもよくまとまっていると思います。

《ソリストの方達》
カルメンは、昨日は少し調子が悪かったように感じました。
カルメン役のお歌の中で、私は「ハバネラ」ではなく、ホセを誘惑する「セギディーリア」と、2幕冒頭の「ジプシーの歌」が好きです。どちらもエキゾチックな旋律と、小刻みなリズム感がいいなぁと思ってます。
で、この(口で説明するのは難しいんですけど^^;)リズム感が私の好みに聴こえてくると、とても嬉しくなるんですが、残念ながら昨日のモンティエルは、そこのところがちょっと食い足りなかったかしら。

でも、最終幕のホセとの2重唱は大熱唱でしたし、近くで観ても美人さんでしたが、遠めで観ると、尚更引き立ちます。立ち姿も美しいですし、決して下品にならない艶っぽさがいいと思います。

ホセは、昨日の方が良かったかな。「花の歌」もなかなかいい感じでしたし。

初日からちょっと気になっていたのが、カルメンとの酒場での再会シーンで、カルメンがカスタネットを使って踊る場面。
ここで、カルメンは踊る為に、羽織っていたショールをテーブルの上に置くんですけど、カルメンが踊っている最中に、ホセはこのショールのにおいを嗅いだり、踊っているカルメンの腰を触ったり…と、ここのところのホセ、なかなかエロな感じがよく出てて面白いので、また注意して観察したいと思います(〃 ̄∇ ̄)ノ彡

で…2日目のエスカミーリョですか?^^;

すみません、序盤からあまり蕩けていると、公演が終る頃には溶けてなくなってしまうかもしれないと思いつつ。。。

スルーしたい人は、どうぞスルーして下さい(*vv

…昨日、すごくカッコいい、って思いました(//∇//(//∇//(//∇//) テレテレ

昨日はトレアドールの出だしから、相当気合が入ってたみたいで、歌いだした途端、場内がシーンと静まり返って、観客が聞き入っているのがわかりました。ブラボーこそ飛ばなかったものの、拍手もかなり大きくて。ホセとの決闘の場面の転び方も、初日ほど情けない転び方ではなく(^^; 少し上達したかな、なんて…

初日は2年ぶりに、平土間至近距離で眺めた照れがあって、何となくこっ恥ずかしさが拭えず、素直にカッコいいと思えなかったんですけど、昨日は遠目+双眼鏡越しのせいか、秋のマゼット@リンデン来日の時と同じような「手をブルブル震わせながらの凝視」でも、メガネを新しくしたお陰で、かなりクリアに見えて、ひとりでに顔がニヤ~~っと(^^;;;

こんなに素直にカッコよく思えたのは、3年前のザラストロ@最初の出会い以来かもしれません(*vv

Photoclip38

贔屓目かもしれませんが、やたら猛々しく振舞うなんて下卑た行動はしない、エレガントな伊達男ぶりも板についてきたと思いますし、舞台写真でも観られますが、闘牛場でのカルメンとの2重唱は、ド派手なショッキングピンクの闘牛服ですが、けっこう似合っていると思います。

ブログやミクシイの日記を検索してみると、大概一致しているのが「顔に似合わない低い声」ということですが、うーん、まあ…初めて観る人は、そう思うのも、不思議はないかもしれません(^^;

歌の方は、個人的に不満なのが、3幕でのエスカミーリョが追ってきた女がカルメンだと知ったホセが狼狽しながら、エスカミーリョにかまをかけ、

意訳↓

「彼女のこと、知ってるの?」
「まあ…」
「恋人がいるって話だけど、別れたみたいだよ」
「そうかい?」
「彼女の恋は、半年も持たないんだ」
「でも惚れてるのか?」
「ああ、気が狂いそうなくらい好きなんだ」

のくだりのテンポが、すごく早いこと(^^;
殆ど早口言葉みたいなんですものーー; ここ、けっこう好きなので、もちっとたっぷり、ゆっくり聴きたいなぁ。。。指揮者さん、ここもう少しゆっくりにしてもらえませんかぁ?なーんてね(^^ゞ

でもホントに、昨日の彼はカッコよかったし、歌にも表情にも引き込まれたので、彼が歌っている間だけは、咳き込む暇がなかったですf(^^;

カーテンコールでは、毎度お馴染みですが、惜しみなく笑顔を振りまいてくれる+立ち姿がとても決まっている(足の置き方が美しいです。ついでに言っておくと、足首すごく細いです^^;)ので、お心に余裕のある方は、是非その辺りもご覧になってみて下さいね。

というわけで、激しく壊れつつ帰路につき、やっぱり翌日は休みにしておいて正解だったとの思いを強くしてます(^^ゞ

*************************

カルメン@新国立劇場 2日目(2007年11月28日) 3階での鑑賞

【指 揮】ジャック・デラコート
【演 出】鵜山 仁

【カルメン】マリア・ホセ・モンティエル
【ドン・ホセ】ゾラン・トドロヴィッチ
【エスカミーリョ】アレキサンダー・ヴィノグラードフ
【ミカエラ】大村 博美

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カルメン@新国立劇場 2007.11~12」カテゴリの記事

コメント

新国の合唱はぼくも毎回毎回「うまいなぁ~」と感心しています^^

>相当気合が入ってたみたいで

いいなぁ~
だんだん気合入っていくんですかね?
しかも転び方も上達してるみたいだしw
ま、ぼくは初日の転び方、嫌いじゃないですよ( ̄ー ̄)

次回も楽しんできてください。

ぶとうさん:

だいぶ前のインタビューでは、2回目の公演は初日の緊張の後で調子が落ちるとかいうことを話していたんですけど、観る(聴く)感じでは、決してそうは思わなかったです(^^;

聴く私の方としては、そりゃもう初日の方がうんと緊張してましたから、私の感じ方の問題かも。

>次回も楽しんできてください

はい(^^) ありがとうございます♪

徐々に壊れてきてますね~♪

>2回目になると、どこでどう出てくるのかとか、どういう動きをするのか、というドキドキ感には欠けますが、

そうそう、2回見ると、どこから出てくるってことがわかってるから、その前から、もうそこしか見てない・・とかね(笑)
つまり、お目当てさんしか目に入ってないんですわ^^;

>「顔に似合わない低い声」

これは、実際に見ないとわかりませんね。
機会があれば、映像でもいいから拝見したいです~。

もう2回目ですか!! 早いですねぇ。

合唱の上手さはワタシも感じました(初日で)。ブランク《カルメン》の合唱(特に終幕)がとにかく酷いんですよ~;;; この演目で最も好きなシーンなのに。そういう意味でも大満足でした。

確かに、あの演出は舞台から少し離れたほうが堪能できるかもしれませんね。近くだとイマイチ迫力に欠けました。やっぱり角度を変えて観るのって大切ですね。

そうそう、ヴィノ氏の歌唱はちょっとエレガントでしたね。
「クリストフみたいなヴィブラート」とネタにしちゃってますが、クリストフのように泥臭くはないんですよね。

あと4回でしたっけ!? 楽しんできてください~。

娑羅さん:

予定よりも少し壊れるのが、早すぎかもしれませんf(^^;

> そうそう、2回見ると、どこから出てくるってことがわかってるから、その前から、もうそこしか見てない・・とかね(笑)

ですよね(^^;
しかも双眼鏡だと、どうしても局所的に見ることになってしまうので、ホセとの決闘やら、カルメンとの二重唱で、相手の方の表情も観なきゃ…と思っているのに、もう彼にしか焦点が合ってないんですよ。

いけませんね、こういう見方は(笑)

> >「顔に似合わない低い声」
>
> これは、実際に見ないとわかりませんね。

はは^^;
またそのうち、ホロさんと共演してくれる機会があれば是非是非!!

しまさん:

> やっぱり角度を変えて観るのって大切ですね。

そうですね。平土間だと立体感に欠けるかもしれません。
まあ、舞台全体を観るほうにフォーカスするか、私みたいにお目当てさんにフォーカスするかによっても、見方は変わってくると思いますしね。

> 「クリストフみたいなヴィブラート」とネタにしちゃってますが、クリストフのように泥臭くはないんですよね。

ふふ。エレガントと仰って頂くと、それだけで舞い上がりますよ、私(笑)

声質自体は、バリバリのロシア声ですけど、歌い方とかでも変わってきますし、泥臭く感じないのは、時代のせいもあるのかも。

> あと4回でしたっけ!? 楽しんできてください~。

ありがとうございま~す^^
今日は3回目です。ホントに始まってみると、あっという間ですね。

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