3回目@カルメン 新国立劇場
初日同様、一階の右サイドでの鑑賞ですが、初日は相当前の方の列、今回はもう少し後ろ…でした。
初日に一つ気になったのが、時々オケと合唱、ソリストとの声がズレるような感じがしたこと。
もしかしたら、前過ぎるからかな?なーんて思ってたんですけど、予想通りちょっと後ろに下がっただけで、解消されました。面白いですね。
新国の平土間は、傾斜がついているので、前によほど大柄な人が座らない限りは、前の人の頭が気になるってこともないですし、この位置でも充分至近距離で歌手の表情などは見えるので、この辺りがちょうどいいのかもしれません…って、ブロック指定で購入したチケットなので、選んで座席を買ったわけじゃないんですけどね。
さて、至極オーソドックスな演出での観劇も3回目ともなれば、そろそろ観る方の緊張感も緩んで…という感じになるかとも危惧していたんですが、相変らず途中で咳き込んだりはしているもの、今の所睡魔に襲われて…ということも一切なく、毎回楽しく観劇できています。
2回目に調子の悪かったタイトルロールのモンティエルは、今回は調子を取り戻し、今までで一番良かったと思います。
非常に女性らしいカルメンですが、そういう「女らしさ」を感じさせる彼女の表情が2ヶ所。
一つは2幕のホセの《花の歌》が終った後、ぺたんと座っているカルメンに甘えるように膝枕…というか、平たく言うと、カルメンに甘えてベタベタくっつく(←平たく言い過ぎて、身も蓋もないですね、これじゃあ^^;)んですが、ここのところでカルメンが「もう…甘えん坊ね…」とでも言いたげに、ホセの髪の毛を触りながら、すごーく愛しそうな表情をするところ。
もう一つはフィナーレのホセとの別れの場面で、未練たらたらのホセに対して、やはり同じように「もう、困らせないで。それ以上何も言わないで」と言う感じで、苦しそうな表情を見せるところ。この2ヶ所が、すごく気に入ってます。情熱的でありながらも、母性本能の強いタイプという解釈なのかなあ?
残念ながら、エスカミーリョに対しては、こういう表情は見せてくれませんね(^^;
で、3回目のエスカミーリョは…
まあ、トータルで歌うところが沢山あるわけではないですし、アクションもどうやってやるかわかってきているので(失敗しないでね、という心配は常にしてますけど^^;)そろそろ余裕で鑑賞したいところですが。
やはり彼はスロースターターというか、幕を追うごとに調子が上がるタイプかなと。トレアドールも(今の所)毎回カッコよく決めてくれてますが、何より低音が湿っぽく響く度に、こっちの身体にもずーんと響いて「や、やっぱり効くかもぉ(///▽///」と、勝手に溶けてます。特に3幕2場のカルメンとの2重唱の冒頭
Si tu m'aimes, Carmen,
si tu m'aimes, Carmen, tu pourras, tout a l'heure,
etre fiere de moi!
Si tu m'aimes, si tu m'aimes...
の、最後の"si tu m'aimes..."の部分、ここんとこの低音が、すごく響いて聴こえるのが嬉しいです。当たり前だけど、女性には到底出せない低い声ですから。勿論、低ければ誰でもいいというわけではなく、この声だから、特別な感情も湧くんですけどね(*vv
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閑話休題。この日だけは、旦那に付き合ってもらうつもりで、事前に2枚チケットを購入していました。ところが直前になって、彼が仕事の都合で行くことが出来なくなってしまい、一枚浮いた形に。
売りに出そうかとも考えたんですが、せっかくけっこういい席なのに、それも勿体無い、誰か一緒に行ってくれる人がいればいいんだけど…と思い、こちらにもよく遊びに来てくださる、ミクシイ経由でのお友達・ナオさんに声をかけてみたところ、快く承諾して下さったので、二人で観劇と相成りました。
終演後+暇なのをいいことに、翌日まで引きづり回して、お互いの好きな歌手自慢話?!(ナオさんは、我が家でもお馴染みのリンデンの看板バス、ルネ・パーペのファン)で盛り上がりました。奇しくも同じ劇場を拠点にしている先輩・後輩バスのファンということで、リンデン来日時からの微熱状態が続いているところ。まあ、こういうこともあるわよね、ということで(笑)
散々デレデレして、崩壊状態の私のお世話、どうもありがとうございました。楽しかったです(笑)
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カルメン@新国立劇場 3日目(2007年12月1日) 1階右サイド前から○列目での鑑賞
【指 揮】ジャック・デラコート
【演 出】鵜山 仁
【カルメン】マリア・ホセ・モンティエル
【ドン・ホセ】ゾラン・トドロヴィッチ
【エスカミーリョ】アレキサンダー・ヴィノグラードフ
【ミカエラ】大村 博美
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コメント
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土日は、こちらこそありがとうございました!
オープンから10年も経ってようやくの新国デビュー(^^ゞでしたが、ヴァラリンさんと一緒に観ることができて&素晴らしい上演に接することができて、とても嬉しかったです。
1日は歌手の調子も総じて良かったですよね。モンティエルの「女らしいカルメン」の役作りは、私も面白いと思いました。代役とは思えないぐらいのオーラがありましたしね。
> 3回目のエスカミーリョ
> 低音が湿っぽく響く度に
生ヴィノさん視聴(笑)も初めて体験できて、光栄でした。トレアドールも期待通りビシッと決まってかっこよかったですよ(^^)v
湿っぽい低音といえば、ホセとの決闘前のシーン。あそこでも低音がすごく深く響いていて、私までちょっとドキッとしたり。
あの時は、思わず横目でヴァラリンさんの溶け具合をうかがってしまいました。
友達の本命さんを鑑賞するのは、自分の本命の相手を観るのとは、また違った楽しみがありますね(笑)
ともかく楽しかったです(^^)
投稿: ナオ | 2007/12/03 23:28
ナオさん:
いやいや。こちらこそ見苦しい姿を曝け出して(笑)すみませんでした。
私も去年帰国して、人生で初の首都圏住まいという幸運に恵まれたからこそ?!こうしてしげしげと新国へ~~ってのも可能なんですよね。
人も多いし、物価も高いし、何処行っても狭いしーー;で、普段はブチブチ文句を言っている私ですが、今年秋からのリンデン来日公演+この「カルメン期間中」に限っては、ここに住んでいて本当に良かったわ♪と思ってます(笑)
> 生ヴィノさん視聴(笑)
やー、傍観者に徹しようと思ってたのに、緊張しましたf(^^;
一人で見ていた方が、よほど気楽かも(なんちゃって^^;)ヘマしないでくれて、よかったあ…
> 友達の本命さんを鑑賞するのは、自分の本命の相手を観るのとは、また違った楽しみがありますね(笑)
いやん(*vv
いつか、ベルリンで両本命さんが再び共演する日を密かに夢見て、その時は是非ご一緒しましょう。
さし当たって、3月の《出戻り(←ゴメン^^;)ポーグナー&定位置夜警》の共演があるけどね(笑)
投稿: ヴァランシエンヌ | 2007/12/03 23:50
はじめまして。mixiの足あとから飛んできました。
ご訪問ありがとうございました。
私も6日に行く予定なので、とても参考になりました。
楽しみです♪
投稿: michippi | 2007/12/04 07:58
michippiさん:
いらっしゃいませ!ご訪問ありがとうございます。
こちらこそ、ご挨拶が送れて失礼しました。
リンデン来日公演の頃から、時々日記をこっそり覗かせて頂いてます。
6日にいらっしゃるんですね。感想、楽しみにしています。
おしゃべりは大歓迎ですので、またいつでも遊びにいらして下さいね。
投稿: ヴァランシエンヌ | 2007/12/04 09:38
>首都圏住まいという幸運
ええ、とっても羨ましいです~。「カルメン」もコレだけ続けて見ると毎回注目する点が変えられていいですね。(って、毎回追いかける目線の先は一緒…ですか?^^)愛の溢れるレポート、最終日まで楽しみにしています♪
投稿: Sardanapalus | 2007/12/05 00:27
サルダナさん:
>「カルメン」もコレだけ続けて見ると毎回注目する点が変えられていいですね。
流石にね(^^;
もともとそんなに好きなオペラじゃなかったけど、これだけ集中して実演に臨めば、色々と気がつくことも沢山ありますし、真っ向から作品に向かい合っている…という気はします。
いくらエスカミーリョが目当てで通っているとは言っても、所詮脇役ですから、やはりホセとカルメンのやり取りに説得力が持てないと、毎回居眠りしかねませんしね。
今の所、そうならないでいられるのは、やっぱり主役二人の出来が私には満足の行くものだから…というのが、大きいと思います(^^)
投稿: ヴァランシエンヌ | 2007/12/05 22:04