ラ・ボエーム@ロイヤルオペラ(全体編)
お待たせしました(^^ゞ コッリーネ編はこちら
11月10日:演出のこと、少し追記しました
さっさと書かねば…と思いながら、忙しさ&余韻に浸ってしまって(いやん)弄繰り回しているうちに、彼の次の公演、ワシントンでのカルメン@エスカミーリョのプレミエがまさに今日!に迫ってきているし、新国カルメンの放送も11月17日に迫ってきてしまって(^^ゞ
や~~~んもう、月日が経つのだけが早い!としみじみ感じた、今日この頃です。
さて。
私が見たのは、全4回公演の後半2回(10月16日&18日)です。
そして嬉しいことに、椿姫さんが前半2回(10月11日&14日)の公演の感想を書いて下さってます。
16日(3回目)はバルコニー席から双眼鏡を使っての鑑賞。中央から少し左寄りで、この手すりが視覚に入ってきてしまうから…ということで、同じ列の隣の席の、半額になるという席。手すりって、どんなもんよ?!と思って、多少は心配してましたが…
…私にとっては、かなりおいしい席でした。
≪理由≫
その1)舞台の上半分を上手に使ってある演出なので、下(平土間)から見る時よりも、却って見やすいこと。
その2)背の低い私にとっては、手すりの下が、ちょうど目線になる為、全然苦になる手すりではなかった^^;
その3)席の隣に、一本柱があるおかげで、お隣の人とは少し離れていた為、一人で見ている私にとっては、非常に都合が良かった。
その4)コッリーネを眺めて聴くのが主たる目的の私にとっては、非常においしい席だった
…ごほん。結局ソレかい!(←はい、その通りですvv)
演出についてはもう、今更特筆するまでもなく…なんと今年で22回目のリバイバルだそうで、DVD(現在は「小学館魅惑のオペラシリーズ」で入手するのが、一番手っ取り早いかな)でも見られます。
●トーマス・アレンの素敵なマルチェッロの隠された?!秘密が検証できちゃう(笑)しまさんの旧ブログでの紹介記事は★こちら★
●私も2年前、彼が初めてROHでコッリーネを歌った時に書いた記事があるのを思い出しました(^^;;;;; ★こちら★
まさに、こ・の・ま・ん・ま の舞台です。
「演出は特筆するまでもなく…」と書きましたが、ちょっと追記。
しまさんが★こちら★の記事で言及なさっている
「風景画を描きたい」なんてほざきながらマルチェッロが連れ込んでいるヌードモデル
ですが、82年の映像では、観客に背を向けて座っていますが、現在では椿姫さんも仰っているように、斜め後ろに座って、ちらっと…(*vv という感じなんですが、これ、実は座席によって、見え方が変わるのです(笑)
バルコニーから眺めていた時は、完全にお胸の形が(横からですけど)見えたのです。(アジア系のモデルさんだと思いますが、なかなかの美胸♪)
で「ははん、なるほど、こういうことね♪」と思ってたんですが、最終日、平土間3列目右寄りから観た時は、下から舞台を見上げるような角度だったため、階段のところの手すりに、モデルさんのお胸がうまく隠れて、見えませんでした(笑)
バルコニー席の手すりは全く死角にならなかったのに、平土間から見た時に、舞台上の手すりが、ピンポイントで死角になるとは(笑)
演奏全体は、最終日の高揚感のようなものが感じられた4回目(最終日)の方が良かったかな。
指揮とオケはもう、ほとんど伴奏~~に徹しているという感じで、特別印象的というわけではなかったんですが、ボエームは中庸ぐらいの方が、いいのかも。
観ていた私の高揚感は、3回目の方がエキサイトしてましたけど、この日は一日おきの日程の、ちょうど中日…で、なんとなく皆さんお疲れかなぁという感じを受けました。
ロドルフォのウーキョン・キム(Wookyung Kim)も、高音が掠れてしまうところもあったり、マルチェッロのクリストファー・マルトマン(Christopher Maltman)も、少し精彩を欠いているような気がして。二人とも最終日には、持ち直してましたけどね。
そう、そう。
マルトマンは、アレンのお弟子さんということもあって(笑)しまさんのお気に入りバリトンなんですが、私が見聞きしたのは正真正銘、これが初めて。メリハリのついた演技と、シャープな声は、やっぱりアレンを彷彿とさせる、イギリス人のバリトンだなぁ…と思いました。今回の出来もとてもよかったと思います。
3幕でミミをいたわる場面、わざとらしいわけじゃないんだけど、ああ、いかにも若い男性が、友達の恋人を気遣っているんだなぁ~~~って思わせるような雰囲気、印象的でした。
歌の方も、出すぎずに、決めるところはきちんと決めて…という感じで、好感が持てました。
特に最終日のカーテンコールでは、一番拍手が多かったんじゃないかしら。
キム君は「演技は大●」(←ごめんなさい^^;)という情報を事前に入手していたので(笑)いったいどうなのよ?!と微妙に心配していたんですが、意外とそうでもなくて(笑)
落ち着いた年上美人のミミに対する、いたずらっ子みたいな感じが、微笑ましかったです。
お歌の方は、噂にたがわぬ美声で、力強く高音も伸びるんですけど、願わくばもう少し、要所要所で陰影がつくと、もっといいかなぁ、なんて思いました。
これは、私が一番好きなロドルフォは、セラフィン盤のカルロ・ベルゴンツィという、どちらかというと声の力よりも、表現力重視のテノールだからかもしれません。
ショナールのローデリック・ウィリアムス(Roderick Williams)、印象の薄い役どころですが、気に入りました。出すぎず、アンサンブルを乱すことなく、でもハンサムで演技達者だし(わざとらしくない演技ができる…というのは、私にとって重要なポイントなのです^^)声もいいし。
女声陣は、ミミのアレクシア・ヴォルガリドウ(Alexia Voulgaridou)&ムゼッタのアナ・リース(Anna Leese)。
当初、ミミはHey-kyung Hongの予定だったんですが、まあ、年齢的にはかなりお姉さん(^^;ですから(もちろん、聴いてみたかったですけど)ヴォルガリドウに変更しても、まあいいかな?という感じでした。
数年前のブレゲンツ音楽祭のボエーム映像でのミミが彼女(ロドルフォは、まだ初々しさの残るヴィラゾンだったのね)で、好感持てましたし。
う~~~ん、容姿と演技は文句なし、歌も一生懸命、丁寧に歌っているんだけど…なぜか私、彼女が歌っている時に限って、ここちよ~く、眠くなってしまって(^^;(←ご、ごめんなさい^^;
アナ・リースは、見た目も大ぶりで派手な人ですが、お歌も派手。ホントはもう少し、コケティッシュな感じの方が好みですが、こういうムゼッタもありかな…
という感じの、全体の感想です。
あれヴァラリンさん、ボエームって、主要キャスト6人でしょ?
誰か一人欠けてません?
その人観る為に、行ったんじゃありませんでしたっけ?
…いえね、だからね。
すみません、もちっと待って ⇒ お待たせしました(^^ゞ コッリーネ編はこちら
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ラ・ボエーム@ROH(コヴェントガーデン) 2008年10月16日&18日
Composer Giacomo Puccini
Director John Copley
Designs Julia Trevelyan Oman
Conductor Christian Badea
Rodolfo Wookyung Kim
Mimi Alexia Voulgaridou
Marcello Christopher Maltman
Schaunard Roderick Williams
Colline Alexander Vinogradov
Musetta Anna Leese
Benoit Jeremy White
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あら~、肝心の方のレポがまだなんて~(笑)
いえいえ、ゆっくりお待ちいたしますわ♪
バルコニー席って、当たり外れがあるように思います。
意外に舞台に近いのですが、前の人や隣の人が身を乗り出すと、途端に見えなくなったりするし
でも、ヴァラリンさんが御覧になった日は、そんなことなかったようで、良かったです
投稿: 娑羅 | 2008/11/09 13:23
ヴァランシエンヌさん こんにちは
しまさんのところでご挨拶させていただきましたが、もしかしてmixiで度々ご訪問いただいてませんか?ありがとうございます、と言いたいところですが、あんなヘナチョコブログで恐縮です(;;
オペラは最近観始めたので、見当はずれなことも多いと思うんですが、これからもよろしくお願いします。
ヴァランシエンヌさんご贔屓のヴィノグラドフ君のエスカミリョも観ましたよー(^^/
エスカミリョというにはちょっと愛らしすぎましたが、声は深々としたバスでしたね。ヴァランシエンヌさんがファンになられるのも頷けます。椿姫さんのところで見た笑顔もスゴク可愛い(笑)
続きのあつ~いレポも楽しみにしています。
ところで私ボエームって実は良さが良く分からなかったのですが、若者の青春群像ってところでしょうか?このアレンの(って彼が主役じゃないってば・笑)DVDお勧めのようなので、私も買ってみます。小学館のこのシリーズってリーズナブルですものね。
長々と失礼しました。またお邪魔しますね♪
投稿: straycat | 2008/11/09 14:57
も~ぅ、待ちくたびれましたヨッ!!o(`ω´*)o
粘着に何度も足跡を残しながら急かしていたんですからねッ(笑)
でも、魅惑のオペラシリーズの宣伝と兄さんの“秘密”検証記事をご紹介下さったので、ちょっと機嫌が直りますた(爆)
いやいや本当にありがとうございますm(_ _)m
ところで、この日のバルコニー席は、私が《魔笛》のロイド弁者を鑑賞したポイントとほぼ同じです♪
「手すりがあるから見えづらい」とのことでしたが、実際は全然楽勝ですよね。私も体ちっちゃいですから。
でも音が良すぎて、居眠りしたなぁ~;;;
そしてマルトマンのレポ、ありがとうございます。 ずっと気になっていたんです。
好評だったようで何よりでした。舞台写真もカッコよかったし~(*´艸`*)
しかし……
>わざとらしいわけじゃない
>歌の方も、出すぎずに
んんんんん~~~“師匠”の教えがまるっきり伝わっていませんね(#^ω^)!!
傍から見ていてムカつくほどの「わざとらしさ」と、ファンですらドン引きな「主役ヅラ」こそ、このマルチェッロの要なんです(`・ω・´) シャキーン
キム君の演技は、椿姫さんのレポによると飛躍的に上達していたそうですね。よかったです~。
そりゃ「大●」なロドルフォも面白いですけど、ボエームではできればベタベタロマンチックな気分に浸りたいです。
というわけで、肝心な熊のレポも、また粘着に足跡を付けながらお待ちしてますからね!!!!!
私も長々と失礼しました。
投稿: しま | 2008/11/09 16:03
待ってました~と思ったら、あらら?主役はおあずけですか(違)
この演出は本当に長年に渡って再演されていますが、今活躍中の歌手でROHで「ラ・ボエーム」に出演した人たちは皆この演出で歌ってるんだなぁ、って考えるとちょっと凄いと思ってしまいます。
今回のキャストも、そのうち世界中で活躍するような歌手になってくれるのでしょうか?まあ、マルトマンは既にヨーロッパ中で活躍していますが。
投稿: Sardanapalus | 2008/11/09 22:28
娑羅さん:
>肝心の方のレポ
す、すみません(^^ゞ
気を持たせて引っ張っても、ろくなものが書けそうにないので(笑)
なるべく早めに書いちゃいますね。
>バルコニー席って、当たり外れがあるように思います。
そうそう。前の人が身を乗り出したり、異常に座高が高かったりするとね(笑)
お互い様なんですが、自分も気がつかないうちに同じようなことをしているかと思うとドキドキなので、気をつけないといけませんね
投稿: ヴァランシエンヌ | 2008/11/10 00:55
straycatさん:
いらっしゃいませ!仰る通り、コソコソとミクシイ経由でお邪魔させて頂いていたのに、ご挨拶が遅れて申し訳ありませんでした。
>ヴィノグラドフ君のエスカミリョ
わぁ!嬉しいです!!
新国の実演で、でしょうか?TV放送で、でしょうか?
いずれにしても、ありがとうございます。また17日にはBSで放送しますので、良かったらまた見てあげて下さい(笑)
>ボエーム
実は私も、ものすごく好き!ってわけじゃないんですが(^^;
ミミとロドルフォだけにフォーカスすると、あんまりおもしろくはないんですけど(^^;
男声4人のアンサンブルオペラ…みたいな側面も多いですから、映像で見た後は、気に入ったCDがあれば、それを聴いて楽しむという手もありますよ。
(私が好きなCDは、古いですがセラフィン盤です。キャストも豪華ですよ。以前こんなの↓も作ったことがありますので、ご参考までに。。。)
http://www.geocities.jp/traeumereienvalencienne/soft-23.htm
私もおしゃべりは長いので(笑)コメントも長いのは大歓迎です。
最近はあんまり更新してませんけど、いつでも遊びにいらして下さいね。今後とも、よろしくお願いします
投稿: ヴァランシエンヌ | 2008/11/10 01:13
しまさん:
すみません~~(^^ゞ
ま、オフライン生活が穏やかで満たされている時は、ブログの更新が滞りがちになるのですよ(笑)
んで、何か一つ書き忘れたなぁ…と思ったことがあったんですが、今日になって思い出したので、追記しておきました(笑)ご確認下さいませ(__)
>バルコニー席
おっ、しまさんもここいら辺でご鑑賞なさってましたか(笑)
私たちみたいに小柄レデー(笑)だと、手すりよりも値段の安さの方がおいしいですよね。仰るように、音響もいいですし。
>マルトマン
大したことが書けなくて、すみません(^^ゞ
というより、全体的にどうにも歯切れの悪い感想なのは、
>熊
ばっかり見すぎて、全体がおろそかになったという、なんともおバカな結果ということですわ(^^ゞ
しかし、皆さんが「楽しみにしてます」と仰って下さるのは嬉しいのですが、胸やけどころか、火傷するかもしれませんよ?
投稿: ヴァランシエンヌ | 2008/11/10 01:23
サルダナさん:
>主役
世界で一か所だけでしょう、ちょい役を主役に変えてしまうほど、おバカな鑑賞レポを上げようとしているのは(笑)(笑)(笑)
>今活躍中の歌手でROHで「ラ・ボエーム」に出演した人たちは皆この演出で歌ってるんだなぁ、って考えるとちょっと凄いと思ってしまいます。
確かにね。何しろ、74年の初演時のマルチェッロはグロ様、ショナールはアレンで、そのアレンが出世して(笑)82年のマルチェッロですものね。
キーンリさんも、出演なさったことはあるのかしら?(マルチェッロ、レパートリーにしてましたっけ?)
プログラムにも、過去の写真がいろいろ載っていますけど「へえ、この人も出演してたのね」というような感じを受けました。
マルトマン、来日してくれたら私も聴きに行きたいですよ
投稿: ヴァランシエンヌ | 2008/11/10 01:29