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ドン・ジョヴァンニ@新国立劇場

Weblogimage026 モーツァルトの「ダ・ポンテ3部作」の中で、実は一番とっつきにくかったのが「ドン・ジョヴァンニ」。
皮肉なことに、もっと好きな「フィガロ」も「コジ」も、一度も実演を観ていないのに、

よりによって、わがゴヒイキさん「僕の一番好きなオペラ♪タイトルロールは夢のような役だよgood」(これについては、また改めてcoldsweats01とか言うもんですから、仕方なく…(*vv

その関係で、実演で観るのは、これで5回目(2005年冬のコーミッシェ・オパー・ベルリン2006年冬のバレンシア、そして去年のベルリン国立歌劇場来日公演×

そして、実演を観るたびに「やっぱりこの作品は、難しいのよねぇ」と思ってしまうという。。。

毎回食い足りないな、と思うのが、アンナとエルヴィラ。今回はどうかな?と思ったんですが、やっぱり難しいのかな…との思いを新たにしました。

オペラを観る時に、男性の役はともかく、女性の役には「自分に近いのか遠いのか、共感できるかできないか、感情移入できるかできないか」を動物的カンというか、本能的に振り分けているフシのある私。

ツェルリーナのように、ふらふらぁっと新しい男になびいたりlovelyするけど、キホンは単純に可愛くって、天真爛漫(この役もいろんな見方があるんですけど、私はこういう単純な解釈が一番すっきりすると思うのでbleah)…という感じなら、自分に遠い近いとは別の次元で、すんなりわかりやすいんですけど、

アンナとエルヴィラは、一筋縄ではいかない、この二人の女性像が、果たして自分に近いのか遠いのか、わかるのか、わからないのか…
なかなか理解しづらいというか、理解できそうでできないというか、感情移入しそうでできない、どちらも女性的ではあるんだけども、なんとなく「フィルターを通して眺めている」ような、どこか冷めた眼で見ている私がいるの…というか。

それだけ「心に引っかかっている女性像」ということの裏返しでもあるんですよね。

どっちにもわかる部分もあるし、わからない部分、共感できる部分もあるし、できない部分もある。

でも、あえて言えば、ひたすら過去の男に執着して、最後には「私のことはどうでもいいから、改心してっ」と、なりふり構わずに迫る、ある意味「わかりやすい」エルヴィラよりも
(でも、彼女の「あんな男にときめいちゃだめ、でも、ときめいちゃうの」という気持ちは痛いほど共感できたりする^^;;;)

ドン・ジョヴァンニに、強烈に惹かれている気持ちをひたすら押し隠しているが故、不可解とも思える行動、言動を繰り返している「ミステリアスな」アンナの方に、謎めいた魅力と、ある種の共感を感じているような気がします。

実は一幕の「ドン・オッターヴィオ、私、死んでしまいそう」のアリアの、あのエキセントリックな雰囲気の旋律が大好きな私。

そう、アンナは一見、とっても冷静な女性に見えるけど、実はエキセントリックで罪深き女性。
ドン・ジョヴァンニと(合意の上で)関係を持っていると解釈すれば(私は「当然二人はナンカあったデショheart01」と思ってますconfident)二人で秘密を共有していて…
父親殺しさえも、本当は甘い秘密の一部なのかも…どころか、もしかしたら最高に強烈な陶酔の記憶かもしれないのに。


そこんところに思いっきり蓋して、自分の感情を見て見ないフリしなければならないほど、実は感情の振幅が激しくて、そんなにも強烈にドン・ジョヴァンニに惹かれている「芯の強さと秘めた女らしさ」を感じさせて
くれるようなアンナ…個人的には、CDで聴くカラヤン盤&ベームのライブ盤での、アンナ・トモワ=シントウの歌唱が理想的だと思っていますが…

いつか、実演で、そういうアンナを見て(聴いて)みたいなぁ…と思ってますwink

今回の演出は至ってシンプル。場所がヴェニスに変わっていた程度で、余計なヒネリ解釈は一切なし…の、オーソドックスな演出だと思います。
モーツァルトは設定そのものをいじると、かえって面白くなくなってしまう気がするので、これはこれで、良かったと思います。歌手も歌いやすかったんじゃないかなぁ?

歌手陣で一番良かったのは、今回のメンバーでは、おそらく一番のビッグネーム、ルチオ・ガッロ@タイトルロール。さすがにベテランならではの、確かな歌唱技術の上に基づいた役作りには惹かれました。
「シャンパンの歌wine」を、歌い崩さずにきっちり決めてくるドン・ジョヴァンニを実演で聴けたのは初めて。モーツァルトは、歌唱技術があってこそ…ですもの。

オッターヴィオのホアン・ホセ・ロペラも、個人的には◎。微妙に眠くなる瞬間がナキニシモ…だった上演中、彼の声で「…はっΣ(|||▽||| )」と目覚めさせてくれたのでbleah

レポレッロのアンドレア・コンチェッティ、声的には、イルデブランド・ダルカンジェロにちょっと似たような響き(と言っても、ダルカンジェロを実演で聴いたことがないので、単なる印象ですが)な感じがしたのですが、調子があまり良くなかったのでしょうか?
歌いきれてない箇所がいくつかあったような気がして、ちょっと食い足りなかったかなwobbly
役作りは悪くなかったと思うのですが。。。

ツェルリーナの高橋さん、私の意図する(笑)ツェルリーナでGoodでした。

「あんまり好きじゃないのよthink」と言いながらも、CDやDVDもいくつか見聞きしてますし、一幕フィナーレの大騒動部分&2幕の晩餐restaurant~フィナーレの場面のように、素直に好きよ♪と感じるところもしっかりあるんですけど、そこいら辺の演奏に、今一つパンチが欠けたかな…全体的に、アンサンブルがもう少しまとまっているといいかなぁ…という気がしました。回数を重ねると、もっと良くなるかもしれません。

なんだかんだで「やっぱり好きなのよね、この作品もwink」ってことかも…(*vv

*********************
ドン・ジョヴァンニ@新国立劇場 2008年12月7日
B席3階2列目からの鑑賞

キャスト
【ドン・ジョヴァンニ】ルチオ・ガッロ
【騎士長】長谷川 顯
【レポレッロ】アンドレア・コンチェッティ
【ドンナ・アンナ】エレーナ・モシュク
ドン・オッターヴィオ】ホアン・ホセ・ロペラ
【ドンナ・エルヴィーラ】アガ・ミコライ
【マゼット】久保和範
【ツェルリーナ】高橋薫子

【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

スタッフ
【作 曲】W.A.モーツァルト
【台 本】ロレンツォ・ダ・ポンテ

【指 揮】コンスタンティン・トリンクス
【演 出】グリシャ・アサガロフ
【美術・衣裳】ルイジ・ペーレゴ
【照 明】マーティン・ゲプハルト

【芸術監督】若杉 弘

*********************
終演後は、ついこの間もお喋りしたばっかりの、しまさんと再びデート。今回も前回に引き続き、飽きもせずガールズトーク炸裂&ダーリン自慢話…でしたが(笑)
同じテンションでお互いのダーリンを愛でるお仲間がいると思うと、やはり心強いし、盛り上がるのですよcoldsweats01

今回の主たるテーマは「男性のちょっとした【ほころび】の部分に、女性って惹かれちゃうのよね(笑)」でしたconfident
(つまり、両ダーリンとも、ほころびだらけ?^^;な~んて、わがゴヒイキはともかく、英国の名バリトン、サー・トーマス・アレンの「ほころび」は、しまさんのお宅でじっくり検証なさって下さいねっsmile

しまさん、今回も楽しい時間&今回もお着物姿を、堪能させて頂き、ありがとうございました♪

heartしまさんの可愛らしいお着物姿は ⇒⇒⇒ photo by ヴァラリンheart

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実演鑑賞記」カテゴリの記事

コメント

ドン・ジョバンニ大好きな私としては、いつかヴィノさんがドンジョをお歌いになる時にはぜひ聴きたいです! 色男ってのは期待できるのですが、ブラックというかデモーニッシュな面はどうでしょう。ヴィノさんはお声もやわらかくってやさしいしから。 御大ですか?(きいてないって)コワイですよ、対ツェルリーナでは誘拐犯です。

投稿: galahad | 2008/12/09 09:36

galahadさん:

>いつかヴィノさんがドンジョ

はは(^^;ありがとうございます~♪
やっとレポレッロ歌い始めたところですから、まだ暫く先の話かなぁと思いますけどね。気長に待ちますhappy01

>デモーニッシュな面

いやん(*vv
まあ、エスカミーリョも「ずぇったいに似合わん!」と思い込んでいたんですが、あんな感じで生真面目さを生かした、他に類を見ないタイプcoldsweats01のエスカミーリョですから、DGもその路線かなぁ~~レポレッロも生真面目ですしsmile

>御大

いやいや。ここは「めいめいが好きな歌手を自由に愛でるノロケの場」ですから、じゃんじゃんやって下さいgood
しかし、誘拐犯はイカンですよcoldsweats01
殿方のホコロビに女性は惹かれる…と言いますが、それじゃぁホコロビ過ぎです(な~んてねcatface

投稿: ヴァランシエンヌ | 2008/12/09 22:55

こんばんは。
DGではまたまた楽しいひと時をありがとうございました。

「ガッロなんて…」と多少トーンダウンしていたんですけど、意外に親しみを感じましたよ、彼のドンジョ。
カッコ良くはなかったけど、そこがまたツボだったりして。
やっぱりドンジョは妙なキャラ作りなんてせんでも、普通にやれば十分に魅力的な役なんだわー、なんてね。
感想記事はちょっと遅れそうですが、私もそのうちまとめます。

>ほころびだらけ?

そーなんです(笑)
「ほころび」どころか、ほどけ過ぎちゃって元の形もわからなくなっちゃって、イタタなんですわ、最近は…w
あの70年代的ポーズの写真、次の待ち受けに設定しようかと(爆)

投稿: しま | 2008/12/09 23:28

しまさん:

こちらこそ、ありがとうございました。喋り過ぎて、翌朝はのどが痛かったです(^^ゞ
やっぱりオペラ終演後の方が、盛り上がりますね、バレエよりも(笑)

>ガッロ
>やっぱりドンジョは妙なキャラ作りなんてせんでも、普通にやれば十分に魅力的な役

ホントに。まずはきちんと歌えることが最重要ですし、その上でふつーにやれば、そういう役なんですから、魅力があるんですよね。

ゆっくり、のんびり感想待ってますね。

>>「ほころび」
>あの70年代的ポーズの写真、次の待ち受けに設定しようかと(爆)

ぎゃははは(笑)
私、次は禁断のバーコードにしようかなぁ、期間限定でsmile

投稿: ヴァランシエンヌ | 2008/12/09 23:52

夕べ行きました。4階右側の席だったので、ドンナ・アンナが上手の階段から出てきたときに、豊満な胸を覗き込むことになってドッキリ(じっくり双眼鏡で鑑賞しました)。こんな胸を強調した衣装で出てくるからにはその前にあったことを仄めかす演出かと思ったのですが、結局、そのあと、あまり複雑な性格設定を感じ取ることはできませんでした。オッタービオも面白く無くって、私の聞き下手ですかね。
 冒頭部分は誰の声もよく通っていないような気がしましたが、途中からはアンナ、エルビラともによい声が響きました。ルチオ・ガッロもよかったけど、ベラスケスの描いた王様に似ているのが気になりました。シャンパンの歌は、4階だとちょっと迫力がなかったのが残念。(昔、最前列で聞いたことがあるので)

投稿: 中年男 | 2008/12/10 19:00

中年男さん:

コメントありがとうございます。
今回は一日おきの公演日程ですから、歌手の疲労度も大きく影響しているかもしれませんね。
7日の公演も歌手の声の響きは、尻上がりに良くなってきた感じでした。

他の方の感想にもささっと目を通してますが、演出面での好意的な感想が多いなぁと感じています。

投稿: ヴァランシエンヌ | 2008/12/11 09:57

こんにちは ヴァランシエンヌさん♪
やっと私も見てきましたよhappy01
ヴァラリンさんと同じように思ったこと多々あり。
そう、ドンナ・アンナってやっぱりそうですよね~、ジョバンニに背徳的な魅力を感じてますよね。ジョバンニが階段で逃げるところ、彼が口づけをするのについ身を任せそうになったり・・confident
アンナといいジョバンニといい、一筋縄ではいかない人物造形、さすがモーツァルトと感心しました。

オッターヴィオのホアン・ホセ・ロペラ、ツェルリーナの高橋さん、共に私も◎でした!

>レポレッロのアンドレア・コンチェッティ、声的には、イルデブランド・ダルカンジェロにちょっと似たような響き
あ、そうですよね、というか容姿も似てませんか?私結構好きです~good

投稿: straycat | 2008/12/14 15:23

straycatさん:

お!ご覧になられたんですね
あとでそちらにも、ゆっくりお邪魔します♪

>ドンナ・アンナ
>ジョバンニに背徳的な魅力を感じてますよね。

よかったです、賛同者が現れて(笑)
やっぱり物語には、罪の香りが漂ってないと魅力半減ですものねlovely

>コンチェッティ
>ダルカンジェロに似てる

そうですね、容姿も似てると言えば似てるかも。どちらもイタリア人バスですし、共通点があるのかもしれませんね。

投稿: ヴァランシエンヌ | 2008/12/14 23:53

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