« たまには黒いお洋服@ベルリンでの戦利品 | トップページ | リスニングルームのご紹介 その2 ヴェルディ・レクイエムバス独唱「呪われたる者どもを罰し」(特別ゲスト在り) »

メンデルスゾーン生誕200年記念マチネコンサート@ベルリン国立歌劇場(愉快な出来事に遭遇しちゃった!の巻)

3月8日 AM11:00-

この日は夜、コーミッシェオパー・ベルリンでの、アニヤ・シリアのリサイタルが控えてたので、初のコンサートハシゴです。
メンデルスゾーンはあんまりどころか、全く知らん!という状態なのに、なんで行ったのかって?

そりゃ、プログラムにハンノ・ミュラー=ブラッハマンの名前を見つけたからです(笑)
本当は「パルジファル」で、ブラッハマンのアンフォルタスを聴きたかったんですが、チケットは、タイトルロールがドミンゴに決まった途端、売り切れたそうですし、今回はキャンセルチケットも出ませんでしたので、しょーがないなぁ…と諦めていたところ、渡りに舟(^^♪

Sitzplan_staatsoper 座席はMITTERECHTS 1.Rang(日本風に言うと、2階右のバルコニー)の5列目(一番後ろ)の隅っこ左端2列。入口に一番近い席です。
座席表に黒丸●をつけたあたりです。

この席、座席表を見るとわかりますが、お隣はMITTELLOGE(2階席のど真ん中のエリア)になります。2階席のど真ん中というのは、どの劇場でも飛び切りの良い席。
一番後ろの5列目ですと、ひとつ席をずらすだけで、お値段のランクが一番上か、3番目になるか(笑)という、美味しい違いもあるのですが、視界は死角もなく、お値段も割安ですし、お気楽な気分で見られますし、けっこうお得だと思います。今度オペラも、ここから見てみたいわ。

2009sprberlin014 で、ここで愉快な出来事に遭遇しました。

MITTELLOGEはオカネモチの方々の為のお席ですから、お隣のエリアとはいえ、ちゃんと壁で仕切られています。当然ですが、入口も別。
開演が迫り、私たちのエリアはほぼ満席で、きっちり埋まって皆さん着席なさっているところに、入口から年配の男性が二人入ってきて、キョロキョロと辺りを見回して
「あれ?私たちの席はどこだろう?」みたいな感じのジェスチャーをしてました。

……「あっ、ドミンゴだ(笑)」

思わず主人に言うと「あっ、ほんとだ」と。

たぶん、ドミンゴ先生はお隣のMITTELLOGEの入口と間違えてこちらへ来てしまったのでしょう。キョロキョロしているドミンゴ先生と、入口に一番近い所に座っていた私たちとの距離は、2メートルぐらい。

「あれ?間違えちゃった?」みたいな照れ笑いを浮かべながら、すぐに出て行って、正しいMITTELLOGEの入口から無事に着席なさったと思いますが、
茶色っぽいジャケットに、ノータイというラフなスタイルだったと記憶してますが、ごくごくふつーの、気さくで裕福な年配の男性…という感じ。(ええと、やっぱり大柄で…お顔が大きいんですね

普段、オペラの舞台に指揮に大忙しで、とてもあんなにハードに働いていらっしゃる方からは想像つかないような微笑ましさに、なんとなく親しみが湧いてしまったのでありました
(…って、大先生に対して、なんと尊大な感想なんだろう いえね、わがゴヒイキさんも、ドミンゴ先生にはお世話になっておりますし

「パルジファル@ベルリン」が3月6日&9日、その後、すぐに15日のメトのガラコンに出演してますから、ほんっとにハードワーカーですよね
(メトのガラコンの様子は、リアルで堪能なさったお友達の娑羅さんの、素敵なレポPart1 Part2でたっぷりとどうぞ

「パルジファル」のチケットは取れませんでしたが、舞台を見るよりも、間近で素のドミンゴに遭遇するとは
前日のばらの騎士@ラトルお見かけと同様、単純にミーハー心をそそられた、愉快で嬉しいびっくり出来事でした

さて、そんなドミンゴ先生との(ちょっぴりお間抜けな(笑))遭遇に、なんとなく頬を緩ませるミーハーヴァラリンでしたが
プログラムは↓の通り。
FELIX MENDELSSOHN BARTHOLDY

BARENBOIM-ZYKLUS
Sonntag, 08. Marz 2009, 11.00 Uhr  B-Preise

Klavier Daniel Barenboim 
Violine Laura Volkwein 
Violoncello Claudius Popp 
Bassbariton Hanno Muller-Brachmann 

Sonate fur Violoncello und Klavier B-Dur op. 45

Fruhlingslied op. 47/3
Auf Flugeln des Gesanges op. 34/2
Wanderlied op. 57/6

Sonate fur Violoncello und Klavier D-Dur op. 58

Neue Liebe op. 19a/4
Der Mond op. 86/5
Reiselied op. 34/6
Andres Maienlied op. 8/8

Trio fur Violine, Violoncello und Klavier d-Moll op. 49

なんと不勉強の為、前半のみで間違えて出てきてしまったのですが(まあ、チケット代37ユーロ分は、じゅーぶん堪能できたので、良しとしますです)
ま、それはさておき…ピアニスト・バレンボイムの演奏を聴いたのはお初ですが、やっぱり、吹っ切れてますね(笑)

そしてお目当てのブラッハマンですが・・・
彼を実演で聴くのは、2006年お正月の第九@リンデンのバスソリスト2007年秋のドン・ジョヴァンニ@リンデン来日公演でのレポレッロに引き続き、3回目です。

ステージマナーも良いし、声もね暖かみがあって、少しまろやかになった気がして。
同じ系統のローマン・トレーケルよりも、声のとんがり度が少なく、厚みのある声ですから、最近はブラッハマンの方に、ヒイキ度が傾いているかも

以前からリートの分野でも、若手の実力派として評価が高いですし、(半分だけで出てきてしまったせいではなく)このくらいの軽めのリートだけでは、堪能しきれないので、シューベルトや私の大好きなヴォルフとか、聴き応えのある作品で、もっとじっくりと聴いてみたいです。

実は彼は、私と、ある部分に共通点があるので何気にお友達気分で、応援しているヴァラリンでした。

たまには本命以外で、気になる歌手さんのチェックもしておかねば、ね(笑)
(=たまには「ヴァランシエンヌ」の名前に恥じぬよう(笑)浮気もしないと

« たまには黒いお洋服@ベルリンでの戦利品 | トップページ | リスニングルームのご紹介 その2 ヴェルディ・レクイエムバス独唱「呪われたる者どもを罰し」(特別ゲスト在り) »

オペラ以外のクラシック音楽」カテゴリの記事

@unter den linden,Berlin」カテゴリの記事

コメント

リンク、ありがとうございます
え~~!ドミ様に客席で遭遇!?
それは貴重な体験をなさいましたね!
しかし、ドミ様のような大御所が、係員の誘導もなしに、一人で席をお探しになるなんて、ちょっと意外でした。
あーいう人達って、常にお付きのような方が側にいるのかと思ってたので

>ええと、やっぱり大柄で…お顔が大きいんですね

私も一度だけサインをもらったことがあるのですが、すっごくお顔が濃かったので、ちょっと怖かった思い出があります
さすがにラテンの人だな~と思いました。

娑羅さん:

こちらこそ、事後承諾でごめんなさい

>ドミ様のような大御所が、係員の誘導もなしに

そうそう。厳密にはおひとりではなく、お連れの男性がいらっしゃったんですが、入口を間違えたということは、少なくともリンデンの劇場係員ではないと思います(笑)

やっぱりオペラファンですもん、ドミンゴ先生の素顔が見れたことは、単純に嬉しかったですよ。

ヴァランシエンヌさん、今回はセレブ遭遇率高かったんですね。ちょっとうらやましい~。
>ブラッハマンのアンフォルタス
この方もお好きなんですね。 彼ってちょっとスラブ風じゃないですか? なんとなく愛嬌のある彼の腹痛王、私もちょっと気になります。どんなふうかなと。

あは、微笑ましい体験ですね。ドミンゴも顔が大きいんですか(^^)あれだけ舞台上で映えるということは、やはりオーラだけでなく元々の大きさもあるんですね。

娑羅さん>
こんにちは~。

>係員の誘導もなしに
ヨーロッパの劇場では、歌手や常連さんといった、その劇場を良く知っている人たちは自分で席まで移動するのが普通のようです。その方が目立たないからでしょうか…ね?

galahadさん:

>セレブ遭遇率

ホントに。こんなこと、初めてですよ(^^;
過去に偶然見かけたセレブと言えば、20年近く前に、当時社会党のマドンナ旋風で大人気だった、土●たか子元衆議院議長を名古屋駅でお見かけしたことくらいだったのに(笑)

>>ブラッハマン

はい。ダーリンを愛でる気持ちとはまたベツモノなんですが(笑)
愛嬌もあるし、実力もあるので、もっと日本でも人気が出ても良さそうなんですがね。
(来日もしたし、素敵な映像もあるのにねぇ)

ドミンゴ先生との遭遇話は、そんな微笑ましい一幕だったんですね
パルジファルは観れなかったけど、ほんの少し埋め合わせ!?になったかな(笑)

> ブラッハマン
> 声のとんがり度が少なく、厚みのある声

私は実演は未経験(彼とはどうもすれ違ってます)ですが、ブラッハマンのリートはいいでしょうね~!
ダレカさんにちょっとだけ声質が似てると個人的には思うのですが(笑)さらに柔らかい声なんですよね。

サルダナさん:

>ドミンゴも顔が大きい

はい。「あっ、ドミンゴだ」の次の私の言葉は「顔が大きい…」でしたもん(^^ゞ
(もちろん、ご本人と目も合ってないし、私のそんなシツレーなつぶやきは、ドミンゴ本人の耳には届いてないと信じてますが(^^ゞ)

>その方が目立たない

なるほどね。確かにラトルも「いつの間にそこに座っていたの?!」ってぐらい、ふつーに座ってましたし、ドミンゴもふつーに歩いてましたから、おそらくMITTELRECHTSのエリアで、ドミンゴのことに気がついたのは、私たちを含めて、入口付近に座ってたごく少数の人だけだったと思いますもん。

>ヨーロッパの劇場では、歌手や常連さんといった、その劇場を良く知っている人たちは自分で席まで移動するのが普通のようです。その方が目立たないからでしょうか…ね?

☆Sardanapalusさん
ありがとうございます!
そうだったんですね。無知ですみません
実は、初めて海外で出待ちをした時、オペラ歌手の皆さんが、普通に歩いて帰っていくのを見てビックリしたこともあるんです
日本だと、車でお迎え~って光景をよく目にするので。
(バレエダンサーは、わりと普通に電車に乗ってますけどね)

Naoさん:

>ほんの少し埋め合わせ!?

ネタとしては、パルジファルを見てウダウダ語るよりも、遥かに好感度大のネタでしたから、大きな埋め合わせになりましたよ。半分だけで出てきてしまったのが心残りですが(笑)

>> ブラッハマン
>すれ違い

ごめんなさいねぇ(笑)
どっかのお間抜けな後輩クンが、フライング初来日@マゼットした挙句、初日ドタキャンしたお陰で(ったくもうーー;)
NaoさんにあのDGの最終日のチケットを譲って頂いたんでしたね。
あの時は、ありがとうございました

>ダレカさんにちょっとだけ声質が似てる

そうですね。アバドの「魔笛」で聴いた感じだと「あれ?どっち??」って思っちゃうことがあって、ちょっとびっくりでした。
別々に聴いていると、そうは思わないんですけどねぇ。

娑羅さん:

劇場通いも回数が増えてくるたびに、いろんなところで、色々体験できて、面白いですよね(^^)v

沙羅さん>
いえいえ、無知だなんて。私が劇場オタクなだけでしょう(^_^;)オペラに限らず、ヨーロッパは劇場で気付けば隣が有名人というのはよくあることなんですよ。(ちょっと得した気分です)やっぱり、案内係を使うと注目を集めてしまうので極力自分で席まで移動するのでしょうね。

>初めて海外で出待ちをした時、オペラ歌手の皆さんが、普通に歩いて帰っていくのを見てビックリした
そうそう、ロンドンやウィーンでは皆徒歩ですよね。地下鉄を使って移動しているのを見たこともあります。日本だとお迎えのハイヤーがずらり、ですよね。私はヨーロッパ→日本だったので、逆に日本の至れり尽くせり状態に驚いてしまいました(笑)

この記事へのコメントは終了しました。

« たまには黒いお洋服@ベルリンでの戦利品 | トップページ | リスニングルームのご紹介 その2 ヴェルディ・レクイエムバス独唱「呪われたる者どもを罰し」(特別ゲスト在り) »

Search




  • WWW here

カテゴリー

2020年9月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
無料ブログはココログ