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モスクワ・リサイタル騒動を終えて-テンポラリ感想-

アレクサンドル・ヴィノグラドフの故郷モスクワでのリサイタル放送ですが、お陰さまで、複数の方々が録音に協力して下さり、無事にファイルを頂くことができました。
週末とは言え、夜中の1時過ぎからの放送をかじりつきで聴いて下さった方々にも、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

また、私も放送に気がついたのが、一日前^^;で、直前の告知になってしまったため、聴き逃した方もいらっしゃるかもしれませんね。ごめんなさい。
でも放送されたうちの半分は、彼のエージェントのAudioコーナーにUPしてありますから(^^)
《お部屋》のリスニングルーム経由からも聴けます)

何よもう、出し惜しみしてないで、全部聴かせてよーー;という不満はあるものの(笑)
やはり、部分的にでも聴けて幸せ…!と思いますし、頑張ってプログラムも解読した甲斐があったと思います。解読していなかったら、抜粋放送だったことにも気がつかなかったと思いますから。

テンポラリ(一時的)感想としては:

「大変なものに手を出してくれたわね、ダーリンも(笑)」

という感じ。
なにが「大変」か…って。

歌曲愛好者の方には至極当たり前のことですが、歌曲は短くても、それ一つで音楽もドラマも完成し、歌手の解釈がストレートに伝わってくるもの。

つまり、曲数が多くなれば、その分こちらも勉強がたくさん必要になる…ということ。私のように、彼がオペラのちょい役で歌っているものでさえ、ああだこうだとこねくり回して色々考えるのが大好きな聴き手としては、浸るだけではなく、考察に費やす時間が増えてしまうわけで…

生半可な気持ちでは、向き合えないってことですf(^^; 全くもう、根を詰め過ぎて、また頭痛を引き起こしそうじゃないのよ(笑)

よくよく考えてみると、彼がオペラを含めて、お国もの=ロシア物を歌ったのは、3年前の、ショスタコーヴィチの「道化の歌」@ロンドンでのコンサート以来(その後、ジェノヴァで「3つのオレンジへの恋」の魔術師チェリオも歌ってるんですが、これはフランス語だった)でして、
当然のことながら?!私も彼の新しいロシア物を聴くのは3年ぶり。色んな意味で、いろいろいじくり回したくなるのは、当たり前かもしれません(笑)

来シーズンは「バビ・ヤール」もやりますし、だんだんこういう、ヘビーなロシア物、増えてくるんだろうなぁ。。。尤もそういうのを、声の成熟度に合わせながら、慎重且つ果敢にレパートリーに入れてくれるのが、楽しいんですけど(笑)

そういう意味では、半分しか放送されなかったのは、よかったのかもしれません(笑) 軟弱な私には、精神的に重すぎます(--;
それでも(ドイツ歌曲を含めて)12曲あるんですから、ひと月ひとつずつ解釈して行ったとして、一年間まるまるこれで遊べる ⇒ 勉強できるんですものね。
うん?この計画はいいかも(笑)

プログラムの前半がドイツ歌曲、後半がロシア歌曲…で、劇的効果を上げる為に、ドラマティックなものを後半に持ってきたかなぁという感じがします。
放送の最初のブラームスを聴いた印象では、声が幾分ざらついているかな?と感じたのですが、これはドイツ語だからとかいう問題じゃなくって、

彼は「ザ・スロースターター」…喉が温まるのに時間がかかるから(^^;(と勝手に思っているんですけどね)

放送を聴いて下さった方から「ロシア歌曲を歌うヴィノグラドフは、熱いですね!」と仰って頂いたのですが(ありがとうございます~~)
これも、ロシア語だから…こういう音楽が彼の身体に染みついているから…進行するにつれて、本人もノッていい感じだったという理由だけではなく、恐らく、ラフマニノフを歌う頃には、ちょうどいい感じで喉が温まっていて、自由に言葉と音楽を操れるだけの余裕が出ていたんじゃないかな?

だからアンコールの「子守唄」では、ソット・ヴォーチェであま~く歌うことも、容易に出来たのではないかと。ざらざら感が消えて、なめらかになってますものね。

その辺も計算して、こういうプログラムの組み方になったのではないかしら?と、勝手に想像してみました(笑)

もう暫くは、理に走らず、本能の赴くまま、大好きな声をゆっくり、じっくり味わいながら、デレデレさせて頂きます

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コメント

全部聴けなかったのは私も残念でしたが
堪能させていただきましたよ

> ロシア歌曲を歌うヴィノグラドフは、熱い
> ちょうどいい感じで喉が温まって

なるほど(笑)前半と後半の声の変化について、私はそこまで細かく気づけなかったけれど(愛の差)、後半のラフマニノフの数曲は特に凄味があると思いました。

それにしても

> 大変なものに手を出してくれたわね、ダーリンも(笑)

には、激しく同感。
彼が今シーズンから本格的にリートを歌うようになったのですが
聴き手としても、オペラ以上に、テクストの発音から解釈までしっかり押さえておきたくなって大変です

Naoさん:

深夜の放送にお付き合いして頂いてありがとうございました。
ホントにもうーー; 何で半分しかやってくれなかったのか(←しつこい)

でも結果論ですが、チャイコフスキーよりもラフマニノフを全部やってくれたのは、私にとっては良かったと思います。もちろん聴いていれば「ああ~~~もう素敵っ」と言うに決まってるんですけど(笑)
ラフマニノフの方が、たぶん、私の嗜好に向いていると思うので。

>凄味

そうですか?(笑)ありがとうございます。
声もますますロシアのバスっぽくなってきましたしねぇ。。。ムソルグスキーの「死の歌と踊り」が聴きたい~~~と思ってしまいました(^^;

>リート
>聴き手としても、オペラ以上に、テクストの発音から解釈までしっかり押さえておきたくなって

そーなんですよ(笑) オペラは「役に化ける彼」を愛でる側面もありますけど、歌曲は、デレデレ浸っているだけではすまない、特に彼が母国語で歌うときは、おいそれとは聴けないような気がしてて。

Naoさんはドイツ語の基礎知識を備えていらっしゃるから、その辺はバッチリですね

う~ん、全部聴けなくて残念でした。 なんて言ってて子守唄聴きながら気持ちよくてついうとうとしちゃったんですけど・・・。
私は歌曲がほんと苦手で、これからお勉強しなくてはというところです。 (ヴァランシエンヌさんは、頭痛に気をつけてね。)
でもヴィノさんにはロシア語やラテン語のハードな曲をがんがん歌っていただきたいわ、と思いました。  そういうのがカッコいいよ~

galahadさん:

も、うとうとしながら(笑)深夜の放送にお付き合い下さって、ありがとうございました

>歌曲は苦手

ええっ?そーだったんですか(^^ゞ
私も、彼が歌うからこそ、やっと聴く気になれた…ってのが正直なところですが(笑)
これから御大もリートに力を入れるとのことですし、galahadさんも一緒に頑張りましょう

>ロシア語やラテン語のハードな曲

そうでしょう、そうでしょう
私が彼を深く愛でているのは、ソーイウところだったりするのですvv

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