テンポラリ感想@ショスタコーヴィチ ミケランジェロ歌曲集&交響曲第14番
おかげさまで、今回は自力で録音もなんとか出来ましたし(笑)
失敗したときのための保険に…と思って、念のために募集をかけたところ
複数の方からお声をかけて頂きました。本当にありがとうございました。
なんだか、いつもこういう時になると、声をかけて頂いて…
普段は来訪者の少ない我が家ですが「見て下さって&気にかけて下さる方もいらっしゃるんだわ」と、暖かい気持ちになります。幸せです(笑)
それで、感想ですが。
ファイルはまだ(頂いた分も含めて)全部は聞き直してないのです。なので、放送時に聴いた時だけの記憶でとりあえずメモしておきます。
単純に「2つのプログラム、オールショスタコ!!」と喜んでいたのですが、よく考えたら、どちらの作品も、どちらか一つだけ取り上げても、充分ヘビーな作品。
これを一回の公演で、一度に歌ったことに対して、心から感服すると共に、差し出がましいとは思うけれども
「大変だったでしょう?」と、ねぎらいたくなりました。
前半のミケランジェロ歌曲集の方は、単独でリサイタルとして成り立つような作品。
そのせいか、だいたいがスロースターターで(^^; 出だしが不安定で尻上がりに調子が上がっているタイプなんですけど、今回は最初から飛ばしているのがわかりました。
この作品には思い出があります。今回はオケ伴でしたが、ピア伴バージョンというのもありまして、そちらの版で、2003年(7年前!)に、全曲の11曲中、何故か3曲だけ歌っているCDがあります。
彼のファンになった頃、何かCDとか出してないのかしら…と必死で検索して探し当てたのが、そのCD。
彼がロシア語で歌っているのを、私が初めて聴いたのは、まさにその「ミケランジェロ歌曲集」の2曲目、「朝」という曲でした。
何とロシア語は美しいんだろう、もっとこの人の声でロシア語の歌を聴きたい…と強烈に思ったのと、もしこれを聴いてなかったら、私は今こんなに、この人に入れあげてなかった可能性もありますから(笑)
そんな意味で、ホントに彼に落っこちた思い出の曲ですし、もしかしたら、手元にある彼の音源中、回数的には尤もたくさん聴いているかもしれません。ですので、とても楽しみにしてました。
改めて感じたのは、近年の彼の声は本当に重く、力強くなってきた…ということ。ピア伴よりも幾分テンポが速く、オケの方がいろんな音色も聞こえるので、同じ曲でありながらも、印象はかなり変わるなぁ…声も変化したけど、でもやっぱり彼よ、と再認識したり。
できるだけ避けたいのですが、やはり、感傷的にならざるを得ません。
初めて彼に出会った時のこと、あのCDを初めて聴いた時のこと、その後起こった色んなことが蘇ってきました。
でもまだ、録音ファイルでは聞き直してません。聞き直したら大泣きしそうですから(笑)
後半の交響曲第14番「死者の歌」の方は、なんとなくこちらの方がメインだという認識がずーっとあったので、一応職場で対訳付きのCDを借りて来て、流しながら聴いてました。と言っても、10月の「バビ・ヤール」ほど熱心に予習したわけではなく、曲をなぞる程度。「バビ・ヤール」は実演で2回聴くだけだから!という切迫感があったのと、こちらはなんとなく、放送があるだろうという予感もありましたし、録音した後で勉強しようと考えていたからです。
曲の本質には、さほど違いはないと思いますが、テイストは違うかな。13番の方がより扇動的、どちらが好きかと聞かれたら、13番を選びますが、こちらもやはり、聴き応えのある作品だと思います。もう、彼のお陰で私は完全に、ショスタコ大好きになってますねf(^^;
独唱はソプラノとバス。11曲を一緒に歌うところもあれば、別々に歌うところもあります。バスの聴かせ所は終盤の3曲、それと個人的に予習の段階でハマってしまったのが、ラストの「むすび」という、ソプラノとバスが一緒に歌う、1分程度の短い曲。このリズムが、まるで日本の和太鼓で取った感じみたいで、かっこいいんですよ。
なので、実はこれを一番楽しみにしてたんですけど、さすがに最後はバテたみたい(^^;実は8曲目で「あれっ?」と思った部分があって、少し心配になったんですが…
そりゃ、2作品を一度に歌ったんですから、疲れますよね(^^;(←お姉さんは甘いのだ)
もしかしたら、2回目の9日は、その辺りのペース配分を修正した可能性もあるので、欲を言えば9日の方を放送して欲しかったなぁと思います。オペラでもコンサートでもだいたい、アトの公演の方が、毎回出来がいいもんですから(笑)
とりあえずの感想でした。
とにかく、また遊べる → 勉強できるものがいっぺんに増えた(!)ので、ゆっくり付き合って行きたいです。余力があれば、またノートも作りたいですしね。
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
《プログラム(アトで日本語&英語表記、追記します^^;)》
In diretta dall'Auditorium Rai "Arturo Toscanini" di Torino
ORCHESTRA SINFONICA
NAZIONALE DELLA RAI
direttore, Dmitri Slobodeniouk
soprano,
Tatjana Pavlovskaja
basso, Aleksandr
Vinogradov
Dmitrij Šostakovic
Suite
su rime di Michelangelo Buonarroti op.145a per basso e orchestra
-
Verita'
- Mattino
- Amore
- Distacco
- Lo sdegno
-
Dante
- All' esule
- Creazione
- La notte
- La morte
-
L' immortalita'
Dmitrij Šostakovic
Sinfonia n.14 op.135 per
soprano, basso, orchestra d'archi e percussioni su testi di Lorca,
Apollinaire, Küchelbecker e Rilke
- De profundis. Adagio
-
Malaguena. Allegretto
- Loreley. Allegro molto
- Der Selbstmörder.
Adagio
- Auf der Wacht I. Allegretto
- Sehen Sie, Madame! Adagio
-
Im Kerker der Santé. Adagio
- Antwort der Zaporoger Kosaken an den
Sultan von Konstantinopel
- An Delwig. Andante
- Der Tod des
Dichters. Largo
- Schlussstück. Moderato
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あいかわらず自宅のネットワークが不調なので、録音ご協力できなくてごめんなさい。
このプログラム、すごいですね。 がっつり、という感じで。 歌曲もやっぱりオケ伴のほうがいいですよね~。
投稿: galahad | 2010/04/11 11:32
galahadさん:
いえいえ。galahadさんは、ショスタコ関連に食いついて下さる貴重なお客様ですので(笑)
それだけでも充分、私の励みになっています。ありがとうございます。
>がっつり
まさしく(^_^;)
だいたいコンサートって、2時間くらいを想定してますでしょ。そうすると、13番も14番も、それ単独ではちょっと短すぎるんですよね。で、何がしかと抱き合わせでプログラムを組む ⇒ ベルリンでの13番の時は、クレーメルのバイオリン協奏曲がそれに該当したわけですが、今回は両方とも、彼が歌ってしまったというわけですね(^_^;;;;;;)
ミケランジェロ歌曲も、連作で11曲あるということは認識してたし、ネステレンコの歌曲集や、ホロさんの音源を聴いたことがあるのですが、実際に聴いてみて
「え(^_^;) ここでこんなに歌って、喉は大丈夫なの?!」
と、心配の方が先に立ってしまって。プロだから、きちんと計算はしているんでしょうけど、ハラハラしましたf(^^;
>オケ伴のほうが
そうですねぇ~~ただ、ピアノのシンプルな伴奏は、それはそれでまた、いいなぁと思いますが…
バビ・ヤールから今回のプログラムまで聴いて、改めて感じたのは
「オケ伴でも、声が負けないくらい、分厚くなった」
ということでしょうか。
なんとなく今は「死者の歌」モードなので、そっちばっかり聴いてますけど、ホントにもう、急に宿題が増えたような気分ですよ。じっくり料理させて頂きますわ(笑)
投稿: ヴァランシエンヌ | 2010/04/11 22:50
週末はシンガポールにお呼ばれかな......
http://www.sso.org.sg/index.php?option=com_fwecalendar&task=showdetails&id=3758&catid=13
投稿: keyaki | 2010/04/16 17:22
keyakiさん:
お知らせありがとうございました。最近あんまり熱心に検索をしてないというか、翌日腕が上がらなくなってしまいますから、長時間PCはできませんし、
いつもkeyakiさんに先に彼の予定を見つけられてしまって、悔しいものですから(笑)
その悔しさを晴らすべく、早速週末、飛んで参りました
…という、絵に描いたような都合の良いシチュをご報告できれば良かったんですが(笑)
この週末は、法事で田舎へ帰ってました∑(゚∇゚|||)
というわけで、いずれにしても今回も「ム・リ」な状況でした(ToT)
まあ、ヴェルレクは昨年秋にパルマで聴きましたし、今は私も体調が良くないので、
あと半年、おとなしく日本で、彼の来日を待ちなさい…というお達しなんだろうと思います。
占いでも軒並み
「今はゆっくり休む時期」
「焦ってもあまり得るものがない、自分に出来るだけの領分を見極める時期」
と出てますから、そういう時期なんでしょう(笑)
投稿: ヴァランシエンヌ | 2010/04/20 00:45