完璧に理解できないからこその強み
「ロシア語に興味を持った理由は?」
と尋ねられると、「ロシアオペラや歌曲が好きで、その意味をダイレクトに理解したいから」
と答えることにしています。
一応、アルファベットが読めるようになり、発音練習の過程で無理やりに覚えた単語も、歌詞の中で少しずつ「おっ、これだ!!」と聴き取れるものが、ちらほら出て来て…こういう時に、密かなヨロコビを感じます
歌は、歌詞と旋律の両方の要素が組み合わさって、初めて成立するもの。いくらその声が好きでも、何を歌っているのかわからないままでは、ちょっと寂しい…歌詞には意味があり、その意味を理解できないまま聴いていても、楽しみは半減するかも…と、日本語の訳を探したり、調べたりするわけですが。
ロシア語を習い始めてから逆に「日本語を介して理解すること」の強みというか、母国語の人には感じられないことを感じられるのも、聴き手としては「アリ」かもしれない…と、思い始めています。
意味が完璧に理解できないが故、歌のもう一つの要素である旋律、伴奏部分に、歌詞や本来の歌詞の意図とは、全く正反対の感じ方をすることが、間違いではないのかも…と。
例えば、監獄に入れられて絶望の真っただ中にいる描写の中に、その部分だけはまるで朝日のような光が差し込み、キラキラ輝き、希望に満ちた情景が浮かんでしまう感じ。
恐らく、言葉の意味がはっきりわかったり、同じバックグラウンドで育っていれば、知識の蓄積、経験値もおのずと似通ってきますから、そういう風には感じられない、いえ、感じることができない可能性が高いと思います。
となると、そう感じることができる私は、オリジナリティがあるわけで…これはこれで、故郷のファンに負けない、希少価値な存在でしょ(笑)
言語も違う、育った環境も、生活環境も全く違うことを、コンプレックスに感じてマイナスと捉えてしまいがちだったのですが、違うからこその強みは、確かにあるのかも…
ロシア語が今後、どの程度(笑)できるようになるのかは、私の努力(+ロシア語との相性というか、適性があれば^^;)次第ですけどf(^^;
どんなに出来るようになったとしても(笑) 日本語を介して考えると思いますし、考え方、メンタリティの基軸は日本人のまんまですから、それはそれでいいんだし、変えようがないですし。
もちろん、それに胡坐をかいて、居直って(笑)何もしないでいる状態がイヤだったので、手掛かりをつかめれば…と、ヨチヨチとお勉強しているわけです(あ…単語ノートまとめなきゃ)
しかし。
こんな私にも、一応野望というか、夢があるんですのよ。明後日は七夕だから、短冊代わりに書いちゃおう。
「彼の歌うロシア語の全てのレパートリーを、私の言葉で、彼のイメージに合わせて訳をつける。そしてそれをHPに載せること」
…さて、いつできることやら
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コメント
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>私の言葉で、彼のイメージに合わせて訳をつける
おおお、それは素晴らしい!ぜひともお待ちしております。
ロシア語ってまず文字になじみにくいので、ハードルが高いです。 でも今日はヴァラリンさんの影響で友人にいばれました。
「サーシャって男のひとにも使う愛称なんだね。」ってきかれて、「そーだよ、アレクサンドルの愛称。」って答えられました!
投稿: galahad | 2010/07/06 21:52
gahahadさん:
いやー、企画だけはソーダイなのが、このブログ&《彼のお部屋》の特徴でもありますから(笑)
でもこうして、カミングアウトしておけば、目標にもなりますから…頑張りますo(^^)o
>サーシャ
そーなんですよねぇ。ちなみにアレクサンドルはロシア人男性の名前中、最も多い名前だそうです
投稿: ヴァランシエンヌ | 2010/07/07 00:16