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プロコフィエフ:《炎の天使》の素朴な疑問

★9月10日追記:コンサート形式ですが、ライブ映像がRadio 4 nlのサイト にアップされました。
私のHP(お部屋)
のこちらのページにも、ソースを埋め込んであります(要Sliverlight)。お好きな方でご覧下さい。

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9月4日の放送は、無事に聴けて録音も出来ました。
日本時間20:30~ということで、いつもの「真夜中にゴソゴソ起きて、ヘッドホンで…」とかいうことはしなくても済んだのですが、休憩時間を含めると、結局終わったのは23:00を回ってました。

普段なら眠くなることもない時間帯でしたが、仕事疲れのせい?音楽にあまり馴染みがないせい?で、ちょっとうつらうつらする瞬間も…(笑)
(だって、最後にしか出てこないんだもん^^;←言い訳)

結局CDを聴いたのは一度きりで、本番はリブレットを追っかけて聴いていたのですが、改めて感じたこと…の前に、素朴な疑問の解決の糸口をつかみたいと思います。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

そもそも《炎の天使》って何よ?!

「天使」って、赤ちゃんや幼女の背中に羽根が生えたような、愛らしいものの象徴のように捉えている方は決して少なくないと思います。私もまさにそう。
なので、このタイトルを初めて目にした時は、女性、つまりヒロインのレナータのことを指しているのだと思ったのです。でも「炎」ってことは、なんだろう?

…戦地で勇ましく戦うような、そう!ジャンヌ・ダルクみたいな感じ!きっとヒロインは、そういう女性なんだわ♪と。

…ええ、とんだ勘違いでございました(^_^;;;;;)

あらすじや解説を読むにつれ、私が大きな勘違いをしていたことは即座にわかったのですが、
「炎にくるまれた天使=レナータの口から語られる以外、オペラに「役」として出てくることはないマディエル=ハインリッヒ伯爵」
の構図が、どうも腑に落ちない。

この作品は、ロシア象徴主義文学の作家・ヴァレリー・ブリューソフの同名小説をオペラ化したものですから、原作を読んでみようかな~~とも思ったんですが、なんとまあ、日本語翻訳は未だに出てないそうです。
しかし、そんな労力を使わずとも、Wikipediaであっさり解決しました。

「ヴァレリー・ブリューソフの小説『熾天使』(炎の天使)もまた名高い。この小説は、16世紀のドイツを舞台に、秘術の実践への参加や不浄な力との交わりによって清廉高潔な精神を酷く蝕まれた乙女と、その娘の情欲に打ち勝とうとする学者の物語である
(題名の熾天使とは、乙女が性的な妄想の際に見る霊的存在であるとともに、堕天する前のルシファーの地位を指している)。
この小説はセルゲイ・プロコフィエフの歌劇《炎の天使》の原作に使われた。」

http://ja.wikipedia.org/wiki/ロシア象徴主義 から引用)
ついでに参考までに
http://ja.wikipedia.org/wiki/熾天使
http://ja.wikipedia.org/wiki/ルシファー
http://ja.wikipedia.org/wiki/堕天使

つまり、炎の天使は堕天使=悪魔なので
(必ずしもそうは言い切れないんですが、それに近いのかな?と)
要するにレナータは子供の時から悪魔マディエルに取り憑かれてしまっていた、そしてそのマディエルこそ、性的妄想を抱く時に見られる霊、ルシファーのような力を持っていた…と解釈すれば、
歌詞を追っかけて聴いていると、まさに「アッチへ行っちゃってる^^;」としか思えないレナータのキャラにも、納得です。

ちなみにロシア語原題は Огненный ангел、
Огненныйとは「火の」という意味の形容詞ですが「真っ赤な、燃えるような」とか「(目などにつき)火のように輝く、きらきら光る」「熱烈な」という意味も含まれているので、本当は「熾天使」の方が、しっくりくるのかもしれません。

…以上の解釈、間違っていたら+補足があれば、ご教示願えるとありがたいです。
尚、あらすじは★こちら★のページが、詳しいです。
もう一つ★こちら★のページには、プロコフィエフが、この小説をオペラ化するにあたっての経緯など、興味深いお話が掲載されてます。

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ロシアもの:オペラ&歌曲」カテゴリの記事

コメント

「炎の天使」の実演を観たのは数年前で、すっかり細かいディテールは忘れてしまってます。(だから、備忘録代わりに、何でもブログに書いといたほうがいいんだわ)
リンクの「ヴィデオ・ディスクでオペラ入門」に書かれてるあらすじが詳しいですが、この方がご覧になったヴィデオ版の内容と、わたしが鑑賞したのとは、設定が多少違うようです。モネのプログラム・ブックが見つかると確認できるんですが。(このプログラム・ブックは、ロシアのアバンギャルド雑誌の体裁をとっていて、グラフィックがとてもかっこいいものでした。指揮の大野さんもかなり寄稿していたと記憶しています)
実際に炎や炎のようなものを多用(それが見えるのはレナータと観客だけ)した演出で、レナータは精神病棟みたいな所の壁にかなり病人っぽい落書きを書いてたり、最後に修道女が集団ヒステリーをおこすのが印象に残ってます。修道院経営の精神病棟みたいな設定だったので、異端審問官も精神科医か裁判官かなんかにして、レナータの最後もちょとひねった現代風の死刑にしたらよかったのに、と思いました。
BravaTVでこの頃よくプロコのオペラやバレエをやってるので(「修道院の結婚」「3つのオレンジへの恋」「ロメオとジュリエット」)きっと「炎の天使」も放映してくれる、と期待してます。

投稿: レイネ | 2010/09/07 06:36

お出かけしてて最初の30分くらいが聴けなかったのですが、その後はゆっくり聴けました。ヴィノさん、こんなホラーオペラshockにお出になるなんて怖かったらどーしよ…なんて思ってましたけど演奏自体は楽しそうでおもしろかったです。 バリトンさんが良かった。

レナータはいわゆるヴィジョナリスト(神や天使の姿を見たり、予言的な物事を見たりする人。聖女に列せられるか、魔女とみられるかは紙一重)で宗教的法悦と性的法悦がイコールな人なんだと思っていました。 中世期には修道院でも在俗にもけっこうこういう女性がいたようで、聖女伝にも危ない幻視体験譚がありますよね。 幕切れはまさに幻視にまきこまれた女子修道院での集団ヒステリー状態を表しているようで、怖いです~。

投稿: galahad | 2010/09/07 21:26

>そもそも《炎の天使》って何よ?!
なかなか上演されないオペラですから、名前は聞いても、ずっとストーリーも知らずにいました。私の場合は「炎の天使=熾天使」だろうな~とは思っていたのですが、「すなわちルシファーの話?それとも天使が悪魔を退治する話?バスとかバリトンが主役かもね~」などと、自分好みの方向に勝手に妄想していました(^_^;)

ふむふむ、幻視するちょっとイっちゃってる女の子が主役なんですね(ちょっとがっかり…coldsweats01)。原作のあらすじを見る限り、日本ではちょっとキリスト教色が強すぎでしょうね~。あらすじを紹介してくださってありがとうございました!

投稿: Sardanapalus | 2010/09/07 22:16

レイネさん:

>備忘録代わりに、何でもブログに書いといたほうがいいんだわ

そうですね(笑)
それも、時差をおかずにさっさと書いた方がいいんでしょうね。後から…とか、色々こねくり回していると、あっという間に数ヶ月経ったりしますから(←そういう類のものがいくつも…^^;;;;;)

リンク先で紹介されているのは、マリインスキーの映像ですよね。市販化されている(いた)のは、今のところあれだけしかないと思います。レイネさんがご覧になられた、モネの舞台が収録されていれば、市販される可能性もあるでしょう。
もし、TV放送があれば、是非感想をお願いしますネhappy01

現代風にアレンジするとなれば、ちょっと安易かもしれませんが精神病院が舞台に…というのが、理にかなっているかもしれませんね。
サルダナパルスさんが↑のコメントで書かれているように、私も日本ではちょっと宗教色が強すぎると思うので、今後国内での上演には、あまり期待できそうにないですから、真剣にこのオペラに相対してみようと思うと、やはりヨーロッパで見るのが、妥当でしょうね。
(本国=ロシアで観るのは、ハードルが高そうですしsmile

投稿: ヴァランシエンヌ | 2010/09/07 23:58

galahadさん:

聴いて下さったんですね! ありがとうございますhappy01
私も、録音ファイルは5幕しか聞き返して…(以下自粛)

そしてフォローも、ありがとうございます。
>ヴィジョナリスト

ああ、なるほど。魔女裁判にも繋がる話ですしね。

>幕切れはまさに幻視にまきこまれた女子修道院での集団ヒステリー状態を表しているようで、怖いです~

女性ばっかり集っていると、さもありなん…でしょうね
原作ではさらに、火あぶりの場面もしっかり描かれているとか(^_^;)

投稿: ヴァランシエンヌ | 2010/09/08 00:21

サルダナさん:

お久しぶりです~~コメントありがとうございます!!

>名前は聞いても、ずっとストーリーも知らずにいました。

おお、サルダナさんもそうだと伺って、安心しました(違^^;)
仰る通り、私もこの作品は、日本では宗教色が強すぎて、なかなか受け入れにくいんじゃないかなと思います。

>幻視するちょっとイっちゃってる女の子が主役なんですね

そうなんです。しかも音だけ聞いた印象での歌の分量としては、

・ヒロイン(レナータ)6割
・相手役のバリトン(ルプレヒト)3割
・その他の脇役ひっくるめて(含・異端審問官)1割

という感じなんですよ。やたらとヒロインの「一人語り」が多いので
(しかもヒステリックで長い…イっちゃってるので、しょーがないんですけど^^;)
ソプラノの出来で、上演の出来も左右されると思います。上演回数が少ないのは、こういう構成にも影響されているんじゃないかと思います。

素直に楽しめるのは「オレンジ」の方でしょうね。
あまりにもタイトルに疑問を感じたので(笑)逆に、ちょっとメモしておいた方がいいかも…と、記事をアップする気になれたのは、けがの功名かもbleah

投稿: ヴァランシエンヌ | 2010/09/08 00:37

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