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カプリッチョ@Metライブビューイング

映画館にオコモリするのが勿体なかった、すこぶる良いお天気のせい?演目のせい?
日曜日の割には、観客の入りは半分ぐらいでした。

管弦楽の絡まりに、無条件に涙腺を刺激されるシュトラウスのオシャレ系作品は大好きなのですが、この作品だけはCDで聴いても???、映像も(A.トモワ=シントウやテオ・アダムが出ているザルツブルグのライブ)通して観たことがあったかどうか。
私には、ちょいと難しい作品です。

そんな状態なので、今日も3か所ほど、意識が完全に飛んでしまった箇所があり、また、休憩なしの全一幕ものということもあって、ちょっとお疲れ…

歌手陣は皆さん、容姿も役にぴったり。男性陣(と女優役のサラ・コノリー)が大柄で、フレミングが小さく見えました^^;
皆さん演技も上手ですし、衣装も◎だし、何よりもお洒落な舞台のセット。まさに「上流階級のサロン」な雰囲気でした。
(特にマドレーヌのお兄様、ステキだったわ

言うまでもなくこの作品のテーマは、オペラにとっては究極の選択「音楽か言葉か」ですが、私はどっちなんだろう…と自問自答しながらの鑑賞でした。

この作品みたいに、歌詞の内容がわかった方が、より楽しめる(そういう点で、日本語の字幕付きで、じっくり作品に向き合えるライブビューイングのような企画に、この作品が乗っかるのは、非常に喜ばしいことだと思います)作品では、確かに言葉の力が重要。
言葉(詩、戯曲、台本)があって、初めて音楽をつける、つけられるわけですし…

でもやっぱり、シュトラウス先生ご自身が作曲家だから、音楽家の方が優勢よね、と思わせるような、魅力的な旋律がフラマンには、ついている(つけられている)と感じたのは、巷ではあまり評判がよくないようですが^^;フラマンのジョゼフ・カイザーに拠る所大だと、私は思いました。見栄えもいいし、声も綺麗だし、いいフラマンだと思いました。

ルネ・フレミングは、この収録時はあまり調子が良くなかったのでしょうか?私は、彼女の「シュトラウス・ヒロイン」というCDで、このオペラの最後の長大なモノローグをよく聴いているので、その時の印象からすると、声が少し痩せてきたような気がしました。

でも、青いドレスも銀色のドレスも、どちらもステキ。特に後半の銀色のドレスは、最近の感覚ですと、マルシャリンのドレスとしても、充分対応できるような感じで。
(それに、ルネ様の本日のヘア・ああいう左右不対象のワンレングスボブスタイルって、憧れなんですが、髪質のせいであのボリュームが出ない私の髪・・;)

****************

初めて通して見ることが出来たけど、劇場で観ると、また違う印象かもしれませんが、やっぱり私には、少し難しい作品かなあ。。。
部分的に耳を奪われる旋律はあるんですが(モノローグの導入部分とか…)

インタビューでフレミングは「孤島でも聴きたいわ」と仰ってましたが^^; 私なら「ばら」「アラベラ」「アリアドネ」「サロメ」のいずれかから選ぶわ(笑)

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実演鑑賞記」カテゴリの記事

コメント

土曜日に行ったのですが、やはり観客少なかったです。 
てっきりフレミングファンがいっぱいと思ったのに。 どうも演目のせいみたいです。 
シュトラウス先生の芸術論が見えておもしろいですよね。 フラマン贔屓も。
>特にマドレーヌのお兄様、ステキだったわ
同意
モルテン・フランク・ラーセン、METデビューだったらしいですが私はどこかで見たことがあるような気がして気になってしかたなくて。 
たぶんダニロかなんかだと思うんだけど…。 
スコウフス(同じデンマークの人だし)と勘違いしてるかしら。

galahadさん:

面白い作品だと思うんですが、ちょっと敷居が高いかもしれません。
「もしもこれが演劇、つまり言葉だけの作品だったら、こんな禅問答のような内容、ついて行けないかも
とも思いましたから、やっぱり私は言葉<音楽の力でオペラを楽しむクチなのかも…

(でも人の声という「楽器」がないと退屈しちゃいますし、意味が分かった方が、もちろんより面白いですから、ヨロヨロとロシア語の勉強もしているんですが^^;)

>モルテン・フランク・ラーセン

メモしておきます(笑)デンマークの方でしたか。スコウフスよりも、個人的にはかっちょいいと思いましたよ

>この作品だけはCDで聴いても???

同じです・・・。(汗)

「これではいかん!!」と思いながら、早、幾年月・・・。

レコードだったらもう少し身を入れて聴けるんですが、生憎入手できず・・・耳が古いのでしょうか?(笑)

名古屋のおやじさんが教えてくださって、ラーセンを何で見たことがあるかわかりました!
2007年チューリヒ歌劇場「アラベラ」のマンドリカだったそうです。
たしかにかっこいいマンドリカでした。
でもやっぱりダニロっぽいわ~。

ユキタロウさん:

まあ!シュトラウス贔屓のユキタロウさんがカプリッチョ苦手?の同士と伺って、安心しました

>レコードだったら

う~~~ん、デラ・カーザが歌っているやつとかでしたら、レコードがありますかしら?
(そもそもディスク数が、あんまりないですしねぇ

galahadさん:

>ラーセン
>2007年チューリヒ歌劇場「アラベラ」のマンドリカ

なるほどね。ありがとうございます。
既にフレミングと共演の経験もおありだったというわけですね。
あれ、ちょこっとだけTVで観た記憶がありますが、DVDを買うほどでもないし…TVの再放送を期待しましょう。

そう言えば確か1枚・・・と、探してみたところ・・・ありました!

40年くらい前に録音されたベーム盤の「CD」が!

「アリアドネ」はLPが8種類、CDも5種類位は手元にあるのですが・・・。(汗)

ディースカウ、ヤノビッツ、シュライヤー、プライ・・・信じられない程豪華なキャストに今更ながら驚きながら、早速最終場を聴いてみると・・・なかなか良いです・・・。

でも、やはり、台詞を聞き取ろうとするとフォルテが大きすぎる!と言うように、CDは強弱の差が大きくて疲れます・・・。

LPの方がマイルドで聴きやすいんです・・・ちょっと探してみようかと思います・・・。

ユキタロウさん:

>40年くらい前に録音されたベーム盤の「CD」が!

あ、これ私も聴いてみたいんですよ~~思いっきり「ベームファミリー」で固められてますし
シュライヤーのフラマン、いいだろうなぁ(←実は密かにファン(笑))

>CDは強弱の差が大きくて疲れます・・・。

確かにそう思うとき、ありますね。音が金属的なカンジに聞えるというか。
レコード、夫が色々持っていたんですが、置き場を取るし、プレーヤーも入手しづらくなってきたので、夫の実家に預けて、CDで買い直しました。
(ベタにカラヤンの「ボエーム」とか、クライバーの「椿姫」とか、あったんですよ^^;)
そういう情緒の足りないことをしてるから、感性がヒリヒリするのかしら

「カプリッチョ」のベーム盤LP、見つかったら是非報告して下さい^^

ヴァランシエンヌさん

お言葉に甘えて、おじゃまします。

多分、ご存知では?とも思うのですが、リーザ・デラ・カーザが参加した『カプリッチョ』の録音が幾つか存在し、手元にも3種類ほどあります。ウィーン、ミュンヘン、オランダで録音されたものです。商業用の録音ではないので、いろいろ欠点があります。一番入手しやすいのはオルフェオから出ているウィーンでの公演のライブですが、これは残念ながら、肝腎の彼女が不調。

また、リーザ・デラ・カーザの「カプリッチョ」の最後の場面(月光の音楽つき)だけなら、「4つの最後の歌」「アラベラ」の抜粋と組み合わされたデッカの商業用録音があって、入手しやすく、聴き終わった後に、いい歌を聴いたなあという気分にさせてくれると思います。実は私のお気に入りの一枚です。

名古屋のおやじさん:

いらっしゃいませ!コメントありがとうございます。

>リーザ・デラ・カーザが参加した『カプリッチョ』の録音が幾つか存在
>ウィーン、ミュンヘン、オランダで録音されたものです。

まあ、そんなにあるんですか
うちにあるのはPontoというレーベルで、クレジットは
Klein Omroepkoor & Omreeporkest
Conductor: Johannes den Hertog
Hilversum, May 5, 1953
Her only complete studio-recording
となってます。オランダの、でしょうかね?

デッカの商業用録音のは、多分主人が持ってると思います。今度探し出して、聴いてみますね。
私はデラ・カーザは、なんといってもやっぱり「アラベラ」の人だと思うのですが、凛とした中に、危うい色っぽさがほのかに感じられる「フィガロ」の伯爵夫人(E.クライバー盤)も大好きです

またいつでもいらして下さいね。今後とも宜しくお願いします。

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