旅の記録その4 110613 ロメオとジュリエット@ミラノ・スカラ座(2回目全体の感想編)
今回の公演は前述したように、DVDが出ている2008年のザルツブルグのプロダクションと同じです。
(YTにも上がっています。http://www.youtube.com/watch?v=s-O_XMUWQ-U から関連動画を辿っていくと、多分全部観られると思います。。。)
スカラ座バージョンの今回は、今話題のテノール、ヴィットリオ・グリゴーロ(Vittorio Grigolo)のロメオに、こちらはDVDと同じく若手ソプラノのニーノ・マチャイゼ(Nino Machaidze)のジュリエット。スカラショップにも、二人をフィーチャーしたコーナーが設けられていて、CDがわんさと積み上げられておりました。
そのヴィットリオ・グリゴーロですが、数年前からkeyakiさんが熱心に紹介して下さってますし、既に海外で彼をお聞きになったことのある日本人ブロガーさんもかなりいらっしゃいます。
特に昨年のROHでの「マノン」や、メトでの「ボエーム」の時には、現地在住のオペラブロガーさんが多い故、色々と興味深い感想を読ませて頂いてましたが、どこの劇場での感想にも共通しているのが「声が大きい」ということかと思います。
で、私もご多分に洩れず…
…いえね。
スカラ座は想像以上に小さいオペラハウスですし、歌手に優しい、音響の良いオペラハウスだということを割り引いても
「…こんなに耳が痛くなるほど大きな声の歌手、今まで聴いたことがないよ」
というのが、正直な感想です。それが如実だったのが、3幕の、ローラン修道士との絡みの場面。
もちろん、そこに至るまでに「確かにデカイ声だわ~~~」と思いながら聴いていたんですが。
このシーン、予め映像で、舞台右端で歌われることがわかっていたので(多少遠かったとはいえ)平土間は絶対に右端にするぞ!と、残席少ない中、かろうじて空いていた17列目の右端をゲットしたようなものでしたから、それはそれは、楽しみにしていたのです。
ロメオがローラン修道士を突き飛ばしそうな勢いで走ってきて、修道士とちょっとやりとりしたあとに歌う「彼女が来ました!」と歌う"La voici!"の、でかさと言ったら!
ヴァラリン、耳がキーーーーーーーーンと響いて、びっくりして心臓が口から飛び出すんじゃないかと思いましたわ ぜぇぜぇ。
良くも悪くも、あんな経験は初めて。もし彼が新国立で歌うようなことがあったら、脳天までどうにかなってしまうかもしれません(^~^+++++
それから、演技が熱い
敏捷ですし走るシーンでは、恐らく全力疾走してるんじゃない?というぐらい、足が早いんです
(BキャストのPortariよりも、明らかに早かった)
ですので、3幕最後のチャンバラ場面は、非常に見応えがありました。
また、熱が入り過ぎて、ロマンチックなシーンでも逆にコミカルに見えてしまうぐらいのところもあったり、多少、周りから浮いて見えることもあったり…
かなり、ナルシスティックなタイプかと見受けました。
双眼鏡で覗いた時に、服まで汗びっしょりに濡れているのを確認しましたが、あれなら、汗もたくさんかくよねぇ。。。と感心しきり。
しかし、意外だな、と思ったのは、お顔が甘いハンサムさんですから、声もそういう甘めの声かしら?と思っていたのですが、どちらかというと硬質で、金属的な感じの声に感じました。
また、強弱の付け方がかなり大げさかしら?僅かに泣きが入るような感じに聴こえることもあって、なるほど、確かにある意味「わかりやすい」演技歌唱でしょう。
彼のロミオは、その熱い演技と大きな声とが相まって、非常に直情的だと思いました。あまりこの作品に馴染みがないと言いつつ、CDでアラーニャのロメオに馴染んでいると、グリゴーロのロミオには、もう少し甘さ、柔軟性があっても良かったかもしれないと思います。歌の強弱が激しいことと、表現力や柔軟性とは別物だと思いますし。
それとチャンバラ場面からヴェローナ大公が出てきて、ロミオ追放を言い渡し「ああ、哀しみと恐れと涙の日よ」"Ah! jour de deuil"というロメオの独唱に、ソリストと合唱の声が重なる、非常に聴きごたえのある場面。私はこの場面を非常に楽しみにしてました。
11日の合唱の出来は「あれ?こんなもんかな?」という感じで、微妙に肩透かしをくらったのでしたが、この日は凄かった。
合唱とソリストの声が重なる場面というのは、私がオペラを聴く時に、けっこう重要視している箇所でして、この「ロメジュリ」も、この場面があるからこそ、克服できたようなものです。
しかし、劇の進行と自分の身体が一体となって、震えるような感覚にすら陥ったのは、2004年にベルリンで観た「ドン・カルロ」の異端審問の場面以来かも。スカラ座の合唱の底力を、自分の肌で感じた貴重な瞬間だったと思います。
このラストのロメオの「だが、あのひとにもう一度逢いたい!」"mais je veux la revoir!"の最後はハイCになっているらしいんですが
(CDのアラーニャは上げてます ついでにこんな映像もあったり^^
http://www.youtube.com/watch?v=qK1LMnfa_sg&feature=share)
BキャストのPortariも、映像のヴィラゾンも上げてなかったので、ちょっと残念に思ってました。
ですが、高音域も強そうなグリゴーロならば、上げてくれるかもしれないなぁと楽しみにしていたのですが、結局上げませんでした
もしかしたら、指揮者のネゼ=セギャンの意図なのかもしれませんが、上げた方が絶対に劇的効果倍増しますから、ここは頑張って欲しかったなぁ
とにかく、私には全ての味付けが濃すぎるような気がしましたが^^;
役にふさわしい若さ溢れる情熱的なキャラクターのロメオは、非常に存在感が強かったです。
YTに隠し撮り映像がいくつか上がっているので、興味のある方はご覧になってみて下さい。最近のビデオカメラは(iPhoneにもついてますが^^;)随分性能が良くなったので、それなりによく撮れてます。 こちら ⇒⇒⇒
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
お相手のニーノ・マチャイゼ@ジュリエットは、DVDで初めて観た時の登場シーンで
「なんだぁ?この異様にコドモコドモした、ぶりっ子めいた仕草はっ^^;;;;;」と、微妙に引いてしまったんですが、何度も見ているうちに
「まあ、ジュリエットは子供なんだしねぇ」とムリクリに納得。
それに、あの時はネトレプコがキャンセルし、代わりに彼女が歌ったということですから、そもそも演出自体がネトレプコ仕様になっているようにも見え、また、彼女もそういった「ネトレプコ路線」で演じなければならない呪縛にかかっているようにも見えました。
しかし、あれから3年。すっかりこの演出はネトレプコではなく、マチャイゼ自身のものとなり、また彼女も色んなところでジュリエットを歌うにつれ、自らのジュリエット像を確立したかな?と感じました。
映像でがっかりさせられた登場シーンでのお手手振り振り
(これが…なんというのか、無理に「ニカッ」と笑って、すごい勢いでぶんぶんと、招待客に向かってバイバイするような仕草で^^;)
も、今回はしっとり。「ニカッ」ではなく「にっこり」微笑んで、バイバイもさりげなく、な感じで◎。
少女らしいあどけなさを残しつつも、このぐらい落ち着いた仕草を見せてくれないと、やっぱり良家の子女ですもん。
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作品の中には、ロメオとジュリエットの二重唱がいくつか出てきますが、このカップルが一番良かったのは、結婚の二重唱かな?と思います。
ここは、追放されたロメオがジュリエットと最初で最後の一夜を過ごす、めくるめく愛のシーンでもあるわけですが、絶対に失ってははいけないのは、初々しさだと思うのです。
この演出では、白いシーツが被さった舞台に、ロメオが駆け込んできて、ジュリエットが傍においてある洗面器の水を使いながら、ロメオを膝枕して介抱してあげるシーンを、前奏曲に被せてあります。
全編どこを取っても美しい舞台装置でしたが、この場面が一番美しかった。ここでのマチャイゼ・ジュリエットの、逸るグリゴーロ・ロメオを優しく包み込むような、しっとりした表現と美しい表情には、本当に引きこまれました。
また、ネゼ=セギャンの指揮も、全体的にはロマンチック<ダイナミック路線で、それはそれで面白かったんですが、もう少し甘くしてもいいんじゃないかな?ゆったりさせて欲しいなと思った部分もありますが、
このシーンではドラマティックさが卓越していて、特に歌のないホントのラブシーン♪場面は、たたみかけるかのようなオケの雄弁さが、二人の情熱を余すところなく表現していて、目にも耳にも美しいシーンでした。
ジュリエットのアリアでは毒薬のアリア(ポイズン・アリア)の方が、有名な「私は夢に生きたい」よりも好きな私。
これ、旋律自体が激しい感情表現を要求しているとは思いますが、感情に任せてたきつけるように歌うのではなく、静かな戸惑いに揺れつつ、でも激しく…とでもいうのかしら。その辺りのさじ加減が、非常に巧かったと思います。
彼女の良さは、声自体がちゃんとソプラノの声だということ。ちょっと聴いた感じでは「まるでメゾ??」のような声のジュリエットよりは、私はこちらの方が好きです。
見た目にも声にもみずみずしさが不可欠という点でも、今の彼女には適役かな?と思います。良い時期に観られて良かったです。
グリゴーロにしろ、マチャイゼにしろ、5年先にはもっと成熟した歌唱を聴かせるでしょうけど、今の「危ういフレッシュさ」がその頃まで保たれているかは微妙。
そういう意味では、多少荒削りではあるけれども、何よりも「青春の息吹(←古っ^^;)」が大前提のこの作品を、今の時期に聴けたのは、とてもラッキーだと思います。
このペアで、もう一度聴きたかったなぁ。。。
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脇の歌手についてもちょっと。
映像で観ていた時から注目をしていたのが、ロメオのお小姓ステファーノのCora Burggraafと、ロメオの友人メルキューシオのラッセル・ブラウン、それからジュリエットの乳母ジェルトリュードのスザネ・レースマーク。
ステファーノのコーラは、可愛いんですが、立ち回りも本当にお上手で、男声陣を相手に頑張ってました。あのいわゆる「シャーベット・アリア」と言われるアリア、なかなか魅力的だと思うのですが、彼女の声には良く合っていると思いました。
メルキューシオのラッセル・ブラウンは、映像で観ていた時から「きっぷのいいお兄さん」風な感じで注目。
ちょうど「ボエーム」で言うところのマルチェッロみたいな役回りで、なんとなく好感度の高い役柄ではないでしょうか?
(なーんかね、特にこの演出で観ていると、ついロメオ陣営に肩入れしたくなります(笑)ジュリエット陣営って、お父さんのキャピュレット伯爵をはじめ、ティバルドもパリスも、な~~んか、いけすかないヤツ(笑)が揃っている気がして^^;)
彼も立ち回りが凄いんですよ~~歌の方は、映像の時の方がキレてましたが(「マブの女王のバラード」も楽しみにしていたんですけど、ちょっと・・残念でした)
その分演技は今回の方が冴えわたっていて、しつこいですがチャンバラ場面は、本当に凄い迫力でした。近くで観ていたら、もっと興奮度が増したかも(笑)
ジェルトリュードのスザネ・レースマークは、実はシンガポールでの「エレクトラ」(ヴィノグラドフがオレストを歌ったコンサート形式での上演)で、クリテムネストラを歌っていた時に「おおっ、この人素晴らしいメゾだわ!!」と密かに驚嘆した方。
なので今回、また聴けるのをとても楽しみにしていたのですが、期待にたがわぬ歌唱でした。
イマドキの歌手としてはあるまじき?!かなりフクヨカさんなんですけど、やっぱり声(特に低音)の迫力が凄いんですよ。身体全体を鳴らすような感じで。
また、大柄な身体を生かしてコミカルな部分も見せて下さって、役に良く合っていたと思います。歌うところが少なくて、勿体なかったと思うぐらい。
来年6月、新国立劇場での「ローエングリン」では、オルトルートに配役されていますので、予定通り来て下さるといいな…と思います。
演出は(再三申し上げているように) 映像で観られるザルツブルグでの演出と同じ。但し、劇場のつくりの関係で、微妙に簡素化されている部分はありました。
(たとえば、ザルツブルグの場合はオーケストラボックスと客席との間に、一本通路があるので、そこから人が出入りしたりとかいうことが、今回スカラ座ではできなかったので、普通に舞台袖から出入りする形になったりとか)
衣装も舞台装置も本当に美しいですし、オペラの演出はどんな形でもありうる…と思っている私ですが、こういう「純古典作品」は、あまりいじらない方が、作品の良さが伝わる気がします。
現代に置き換えた演出も色々とありそうですが、今のところ、この作品においては、この演出がマイベストかもしれない…と思いますし、思い出に残る上演でしたから、記憶の上塗りを、今はまだしたくないなぁ…というのが本音かも
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一か所だけ解せなかったのは、冒頭の前奏曲の場面で(多分)キャピュレット家の女中さんが、食卓の準備をしている最中に貴族の男数名にレイプされるシーン。
この貴族の男たちが何者なのか、何度映像を見てもわからないし、実演でもやっぱり、わかりませんでした。
ロメオ陣営の男性たちの仕業?とも思いますが、なんとなくいでたちが違うので(笑)
ジュリエット陣営、つまり、自分たちの家の女中さんを力づくで…という、な~んか、やっぱり「いけすかない奴ら」を印象付ける為だったのかなぁ…?とも思ったり。
その後、劇が進行してもこの演出に、そういった暴力シーンは出てきませんし(やるとすれば、ステファーノにジュリエット陣営がオイタする…っていうのが、常套手段かな、と…)やっぱりあれはいらん!!と、私は思います
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さあて。
誰かもう一人重要な脇役、忘れてませんか?(笑)
いえいえ。わすれるわけないじゃないですか
その方…ローラン修道士については、別立てでたっぷり語ります
ということで、まだまだしつこく、続きますからネッ
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Direzione
Romeo et Juliette
Charles Gounod
Direttore Yannick Ne'zet-Se'guin
Maestro del coro Bruno Casoni
Regia Bartlett Sher
Scene Michael Yeargan
Costumi Catherine Zuber
Luci Jennifer Tipton
Maestro d'armi B.H. Barry
Cast
Juliette Nino Machaidze
Romeo Vittorio Grigolo
Frere Laurent Alexander Vinogradov
Mercutio Russell Braun
Stephano Cora Burggraaf
Le Comte Capulet Franck Ferrari
Tybalt Juan Francisco Gatell
Gertrude Susanne Resmark
Le Comte Paris Olivier Lallouette
Gre'gorio Ronan Ne'de'lec
Benvolio Jaeheui Kwon
Le Duc Simon Lim
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お~~、ヴァラリンさん、ぜいぜい。
レポートもいよいよ熱くなってきましたね。
臨場感あふれるレポート、とってもワクワクして読みました。
読みすすめて行くうちに、私も是非ともロミジュリ鑑賞したくなりました!グリゴーロさんもベルリンでの機会があれば今度こそは行ってみよう。
別立てのレポートも楽しみだわ~~(プレッシャーに感じないで下さいね)
投稿: びよら | 2011/06/25 00:56
そうでしょう...そうでしょう....とうなずきながら楽しく読ませていただきました。グリゴーロって、けっこう好き嫌いわかれるみたい....それだけ個性が強いということなんですけど...
声でかすぎ...というレビューはありませんでしたが、チューリヒではじめて歌った時に、「劇場に合わせた声を....」と批評されて、その後は、ちゃんと調整しているようですけど....大きかったですか。でも、クラシック純粋主義者たちに文句を言わせないためには、大きくないとね。
>足が早い
舞台を駆け抜ける演出が多いですね。
>強弱の付け方がかなり大げさ
これも好き嫌い別れるみたいですけど。
ヴィノグラドフも好評だったようですし、全体的にとてもいい舞台で、ヴァランシエンヌさんも満足の追っかけ旅行だったということですね。
投稿: keyaki | 2011/06/25 02:12
ヴァラリンさん、ごめんなさい!!m(_ _)m
絵文字も投稿できるの、今回はじめて気が付いたので
使ってみたんです。
老眼入ってるのか、よく見えていないままハートマーク使ったら、
なんと最後のが。。。。。がーーーーーーーーーーん!
いや、あのハートは、一つはヴァラリンさん、もう一つはヴィノさん、ということで、離れてもまたひっつく、ということです!
(っていうのはちょっと苦しいか。)
投稿: びよら | 2011/06/25 05:30
『ロメジュリ』は、その時代の正しいオペラの形で、『ボリス』とはまさに対極にある作品なので比較してみるとおもしろいですよね(ってそういう人がいるのかわかりませんが)。 この演出は原作の雰囲気そのままのようでいいです。 みんな衣装が似合ってるし。
グリゴーロの声が金属的ってのは意外でした。スカラでそういう音にきこえるってことは旧UDLのような音響の劇場には不向きそうです。 ロメオはちょっとバカっぽいけど、若きアラーニャが好きだわ。
続きのスペシャルレビューが楽しみ(゚▽゚*)
投稿: galahad | 2011/06/25 09:38
びよらさん:
話題の歌手さんの公演は書く方も気合いが入りますが、なんで何を書いても、こんなに長くなるんでしょうね(^^;
そういえば、ベルリンでも「ロメジュリ」はあまり演奏されないかな?
スカラ座でも、77年振りの上演だったそうですし、やっぱりグノー=ファウスト、なのかな(笑)
今度シラーでもやってくれないかなぁ。でも、演出がシュールになったりしても困るわw
>ハート
>一つはヴァラリンさん、もう一つはヴィノさん、ということで、離れてもまたひっつく、ということです!
あっはっは~~
そう言われれば、そう見えてくるのが不思議(笑)
しょうがないわね、他ならぬびよらさんがそう仰るならば、許します
投稿: ヴァランシエンヌ | 2011/06/25 20:54
keyakiさん:
ROHやメトの時ほどではなくても、もう少しは日本人のレビューも出てくるかな?と思ってたんですが
(だって今回の公演、旅行会社の「音楽の旅ツアー」の目玉公演としても大きく取り上げられてたんですよ^^;)こんなんで申し訳ないですけど、楽しんで頂けたのならば、良かったです。
正式な放送がせめて音だけでもあれば良かったのですが、それだけが残念でした。
またグリゴーロとヴィノグラドフが共演することがあれば、事情が許せば聴きに行きたいですね。
投稿: ヴァランシエンヌ | 2011/06/25 21:07
galahadさん:
>『ボリス』とはまさに対極にある作品
ですね(^^;
まさか、自分から好んで聴くようになるとは思いも寄りませんでしたが、きっかけはどうであれ、楽しめる作品が増えることは、人生の喜びがまた一つ増えるわけですからね。
そういう意味では、私は彼に本当に感謝してます。私にとっては、彼が手がけてくれることが何よりも、レパートリー開拓のきっかけに繋がりますので
>グリゴーロの声が金属的
うーん、金属的という表現が適切かどうかはわからないんですけど、とにかく、あの耳にキーーーンと響いて来た時のことが忘れられなくてf(^^;
でも、甘くてやわらかい声ではないと思います。で、書き忘れましたが「きちんとテノール」の声であることは確かです。
(つまり、バリトンのような声の方が、ムリクリに上げてテノールだ!って感じじゃないです)
>続きのスペシャルレビュー
なんかもう、めんどくさくなってきたので(笑)
「サイコウダッタワ、ワタシニトッテハ、カレガイチバン」
…で、終了。
にしちゃいたいくらいですけど、どうせ、この3フレーズをあの手この手でこねくり回して、またまた壮大大げさな^^;レポになるんですよ、きっと。。。
投稿: ヴァランシエンヌ | 2011/06/25 21:24
ザルツブルクの公演のDVDを見て、モーツァルテウムのオケ(ウィーンフィルではない)を指揮して、このオペラを弛緩なく聞かせたネゼ=セギャンの手腕に好感をもちました(フェルゼンライトシューレの客席にはクリスタ・ルートヴィヒもいましたね)。メトのこのオペラのHDのドミンゴ大先生の指揮は、アクビをもようさせるものでしたし。
「熱かった」のはヴィリャゾンも同じですね。よもや、真似をしたわけではあるまい!?また、CDなどを聴くと、マチャイゼの発声はどうも耳に優しくない。少々喉声で、歌手としての寿命はあまり長くないような気もするのですが。
投稿: 名古屋のおやじ | 2011/06/25 22:40
名古屋のおやじさん:
>「熱かった」のはヴィリャゾンも同じですね
>真似をしたわけではあるまい!?
それは違うと思います。もし、この文面からそうお感じになられたとすれば、それは私の筆力の至らなさが原因です。
仰る通り、DVDでのヴィラゾンも、もちろん、BキャストのPortariも「熱かった」ですよ。基本路線は同じかもしれませんが、やはり三者三様のロメオだったと思います。
ヴィラゾンは体当たり的な熱さ、グリゴーロはナルシスティック的な熱さ…で、Portariはどういう熱さかと尋ねられても答えられない、その辺りが、印象の薄さに繋がったのかもしれないです。
>マチャイゼ
DVDでは少し危なっかしかった「私は夢に生きたい」のコロラチューラも、劇場で聴く分には充分満足できました。何よりも、この役に相応しいみずみずしさが感じられたのが、私には好ましかったです。
投稿: ヴァランシエンヌ | 2011/06/26 21:55
ヴァランシエンヌさん
こちらの記事をリンクさせて頂きましたので、よろしくお願いします。
http://colleghi.blog.so-net.ne.jp/2011-06-07
>>グリゴーロの声が金属的
「グリゴーロの声が金属的」というのは、褒め言葉と思ったのですが.....違った?
金属的というのは、声楽的には"squillo"のことだろうな....と勝手に解釈してました。"squillo"は、適切な言葉がないので、日本語とか英語でもそのまま使っていると思います。意味としては「ラッパとかベルのように甲高く響く声」のことです。"squillo"の無い歌手は、オペラには向いてないということですけど、テノールはね。
今回のレビューでもこんなのがありました。
「オーケストラピットからの音の上に乗る軽いビブラートと十分なsquilloの安定した最高音で、彼の声は魅力的だ。」
ところで、galahadさんの「スカラでそういう音にきこえるってことは旧UDLのような音響の劇場には不向きそうです。」
というのは、どういう意味なんでしょうか。
投稿: keyaki | 2011/06/27 17:12
squillo
この単語を見ると、カルーゾーやジーリの陰に隠れて、日本ではあまり有名ではないと思いますが、ジョヴァンニ・マルティネッリ(かなり昔の歌手ですけど)の声を思い出します。好きなんですよ、このテノール。
投稿: 名古屋のおやじ | 2011/06/27 21:22
keyakiさん:
リンク、ありがとうございます。
金属的…はい、まあ英語だとメタリック、鋼鉄のような強い声とか、そういうカンジかと思いますが、keyakiさんが説明して下さった
>ラッパとかベルのように甲高く響く声
の、"squillo" が私の抱いたイメージに近いと思いますヨ。
とにかく、観最近の生舞台鑑賞では、1,2番を争う満足度だったのは事実です。
いくら脇役のローラン修道士が目当てと言っても、やはりこの作品の主役はロメオとジュリエットですし、再三申し上げているように、Bキャストだけだったら不完全燃焼だったと思いますもん。
Aキャスト2回の方がよかったかなぁと思いましたが、やはり聞き比べが出来たのは、意義のあることだったんでしょうね。
投稿: ヴァランシエンヌ | 2011/06/27 22:46
名古屋のおやじさん:
>ジョヴァンニ・マルティネッリ
ええ、申し訳ないですが存じ上げません(^^;
古い録音も聴くことは聴きますが、いわゆる黄金の50年代~60年代ぐらいからです。
(ちなみに私は、その世代のテノールですと、カルロ・ベルゴンツィが好きなのです)
それ以前のは、音が悪いものが多いですから、いくら「素晴らしい声だった!!」と言われても、我が家の再生環境+私の耳ではヨクワカラン・・;という感じですので
投稿: ヴァランシエンヌ | 2011/06/27 22:49
何度も、すみません。マルティネッリは、少々マニアックでしたかね。
実は、テノールで誰が好きかと聞かれると、いつもカルロ・ベルゴンツィと答えてきたので、ヴァランシエンヌさんのお答えに「オ~」と思ってしまいました。自然な呼吸の上に言葉がきれいに載っている感じの彼の歌が、私は大好きです。同傾向の、フランスのアラン・ヴァンゾも、知らない録音を見つけると、ついつい購入してしまいます。
投稿: 名古屋のおやじ | 2011/06/28 06:31
名古屋のおやじさん:
あら?意外でしたか?^^;
特にテバルディとのスタジオ録音がたくさん残っている、デッカのCDが廉価版でリマスターされたのがたくさん売り出された頃(洒落た紙のケースに入ったバージョンです)
ちょうどオペラを聴き始めたので、お世話になりました(笑)
ですので、そんなにたくさん聴いているわけではないですけど、この前、Metのトロヴァトーレの感想にもベルゴンツィのマンリーコが好きだと書きましたし、たま~~に話に挟んだりしてるんですよ。
端正でスタイリッシュ、清潔感のある歌い回しがステキです
投稿: ヴァランシエンヌ | 2011/06/28 21:27
ヴァランシエンヌさん
お久しぶりです。
こちらにコメントしてもいいのかなぁ....
こちらの記事をリンクさせていただきました。
3幕のラスト、今上演中のメトの「ロメオとジュリエット」では、ハイCに上げているんですヨ。
私の想像では、もしかして慣習的に上げてもいいって知らなくて、楽譜通りに歌ったのかな....と思っています。
ところで、もう記憶にないかも知れませんが、休憩はどの幕の後でしたか?
普通は、3幕と4幕の間、つまりファイトシーンの後らしいんですが、今回の公演では、3幕1場と2場の間だったんです。
同じ演出なので、スカラ座ではどうだったのかな...と。
投稿: keyaki | 2017/01/14 12:26
keyakiさん
うわ〜〜!お久しぶりです!!今年もどうぞ宜しくお願いします。
懐かしい記事へのコメント&リンクもありがとうございます。
グリゴーロとダムラウがメトで歌っているのはkeyakiさんのところを拝見していて知ってたんですが、スカラ座のときと同じ演出だったというのは、見逃してました。グリゴーロがハイCを上げているならばぜひ、ライブビューイングに足を運ばなければいけけませんね。
>休憩
もう6年前(はやっ!)ですから仰る通り記憶も曖昧になっていますけど、多分、ファイトシーンの後だったと思います。
幕の途中で休憩が入るようなイレギュラーなことがあれば覚えているか、鑑賞記に書くと思うので…
投稿: ヴァランシエンヌ | 2017/01/14 19:21