121104 ソフィア国立歌劇場来日公演カヴァレリア・ルスティカーナ&ジャンニ・スキッキ@横須賀芸術劇場
カヴァレリア・ルスティカーナを一度実演で聴いてみたかったので、当日券で見て参りました。
歌手にワールドワイドな知名度の人はいませんが、多少の凹凸はあるけど、おしなべて水準以上。
特にトリッドウを歌ったテノールは、小柄ながらも強靱な声でスタミナもバッチリ。今回の来日公演のもう一つの演目「トスカ」のカヴァラドッシも歌うとのことですが、良い◎と思います。
「ボリス」のグレゴリーや「マクベス夫人」のセルゲイみたいな、ロシアものの強い声が必要なテノールの役を聴いてみたいな、と思いました。
演出はシンプル、衣装は現代風にアレンジしてありますけど読み替えもしてません。
もともとがドラマティックな作品ですから、見ていればちゃんとお芝居に感情移入できるようになっている…と思います。
それにこの作品の旋律は、ちゃんと泣かせどころとか、うまく計算されていますから。
もー、最初の管弦楽、特にハープの音色と低音弦楽器が美しくて、そこだけで既にウルウルしてました(⌒-⌒; )
その後も随所でウルウル、最後なんてもう、実演でこんなにボロボロ泣いたのなんて、いつぶり?!というぐらい泣いてました。端っこの席で、隣も一つ空いててホント良かった。
細かいニュアンスとか、精度がどうのこうの、ということを突き詰めると、どうなの〜?って思うかもしれませんが、音楽の持つエネルギー、演奏者の熱がこもった演奏に当たると、そんなことでごちゃごちゃ言うのは無粋じゃないですか。少しくらい田舎臭い演奏でも、いいんです。
ヴェリズモは嫌う方もいらっしゃいますが、私もオペラかじり始めの頃には「惚れた腫れた切った切られた」なんてねえ?!とスノッブぶってましたけど、
それって、人間の生のエネルギーそのもの、なんですよね。カルメンや、マクベス夫人なんかもそうなんですけど、やっぱり、男と女がいれば、生々しい感情のもつれは起こって然るべし。絵に描いた餅のような恋だけでは、人間生きては行けません。
「ジャンニ・スキッキ」との組み合わせは珍しいとのことですが、これ、けっこういいかも!と思いました。全く違うタイプの作品が一度に二回聞けて、何だか得した気分になりますし、
うたい文句にもあるように「ドロドロ悲劇のあとには笑って、スッキリした気分で」気持ちよく、会場を後にすることができましたし(笑)
こちらには日本人ソプラノの小林沙羅さんがナンネッタ役で登場。オペラ知らない人でもどこかで耳にしたことのある、あの「私のお父さん」がありますし、美味しい役どころですよね。歌のお姉さんのような伸びやかな声で、会場を魅了してました。
脇のドタバタアンサンブル、上手でした。特に二人のバスの声に「おおっ?!」と反応し、さすが名バス歌手の宝庫・ブルガリアだねえ、と何となくニンマリ。
どこにいい歌手がいるか、ほんと聴いてみないとわかりませんから、こういう発見は嬉しいです。
東欧のオペラハウス来日公演は、けっこうきっつい日程ながらも、全国行脚もしてますし、日本のオペラ文化普及には大変貢献してくれていると思います。
この秋はホント色々な団体、演奏家が来日してます。去年、放射能問題で来日キャンセルが相次いだことを鑑みると、僅か一年でかなり状況が良くなったんじゃないかと思います。(実際、何も変わってはいないことはここでは目を瞑って)
それだけ、日本のクラシック市場にはまだまだ魅力があることの裏返し…なのかな。
有名どころの来日だけが来日公演ではない、と思いますし、チケット代が3分の1程度だからと言って、上演の質が3分の1になるわけではないです。
地方の方には、生のオペラ公演に触れる機会でもありますし、東京文化会館の公演は割引チケットも出ているようですから、興味のある方は是非是非。
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