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131122 ショスタコーヴィチ《鼻》@Metライブビューイング

最終日に行って参りました。首都圏某所はガラガラ。15人ぐらいしかいませんでした・・・orz
演目もさることながら、有名歌手が出てない影響だろうなあ、と思います。

《鼻》は(ロシアもの普及委員としてはあるまじき^^;)観るのも聴くのも初めて。実はCDは持っているですが、なんでか一度も聴いたことがなく(^^;
今回も「予習した方がいいかな〜〜」と思いながらも、ま、その場で楽しめればいいか…と思い、CDは聴かずじまい。

ゴーゴリの原作だけでも通して読んでおこうと思ったのに、職場で借りてきた光文社のものが、私にはちょっと馴染めない訳文で、あっけなく挫折;;
結局、青空文庫を行きの電車で少しだけ…という状態。

これが災いした…とは思いたくないんですが、やっぱり、あらゆる面で難しいオペラだと、つくづく思いました。話の内容が奇想天外、登場人物も多いし。
(でもキモになる人物は、ちゃんとわかるようになっているので、その他大勢はまあその他大勢だと割り切ってしまえばいいんですけどね)

そりゃ敬愛するショスタコ先生ですから、音楽は面白いけど、ありゃ歌う方も大変でしょう。《マクベス夫人》と比べて、上演回数が少ないのも、うなずける気がしました。

今日初めて聴いたくせに、こんなことを言うのもおこがましいんですけど(^^;
正直、マトモに「歌えてはいない」と感じました。まあ、オペラというよりも歌付きの演劇に近い作品ですから、それでもいいのかもしれませんが、音楽的にダレてしまうところがどうしても出てくるような気が。コワリョフの中間部分の独白などは、ちょっと冗長に感じてしまいました;;

意外だったのが、《ボリス》で言うところの聖愚者や、《マクベス夫人》で言うところの、カテリーナの旦那さんみたいな、キャラクターテノールの活躍が多いんですね。警察署長なんて、それをさらに強めた感じ。《ボリス》の聖愚者では、歌っていないところでも豊かな表情で、大変に強い印象を受けたアンドレイ・ポポフですが、今回は終始、表情も硬めだったような。

なので、金管はバリバリ鳴るし、音の洪水もキラキラというよりかは、キンキンと響く感じ。でもこれは、映画館の音響(今日はちょっと大きすぎのような気が…殆どガラガラでしたから、それも影響したのでしょう)にも寄る所大でしょうから、実演で聴けば、違う印象になるとも思います。

そういえば「マクベス夫人」も、お舅ボリスはバスですけど、カテリーナと直接絡むセルゲイや旦那さんはテノールですし、声楽曲ではバスの為の作品を沢山作って下さったショスタコ先生ですが、オペラではテノールに重きを置いている…ような。

随所で《マクベス夫人》の音楽とオーバーラップするところもあり、鼻のお祈りの場面なんて、おかしいはずなのに、やけに敬虔な音楽だったり。
そういえば《鼻》という、本来生き物ではない無生物のものを擬人化させて暴れ回る…という設定は、《バビ・ヤール》の第二楽章・ユーモアに通じる所があるよな〜〜と、うっすら思ってました。やっぱりショスタコ先生、そのような皮肉とペーソス、ウィットがお好きなのね。。。

演出はおしゃれで気が利いているんですが、どうも私、映像とかフラッシュを多用する舞台とはちょっと相性が悪いみたいで、特に文字のフラッシュはいらん!!と思っちゃいました。
文字でいちいち状況を説明せんでもよい!とも思うんですが、この作品に関しては、あったほうがわかりやすくなって、字幕だけではなく、理解の良い手助けになっていたと思います。

なにしろ、上演回数も限られていますし、このような作品をライブビューイングで取り上げてくれるのは、とても意義のあることです。
作品が心に迫ってくる…という点に置いても、作品の完成度もマクベス夫人には一歩譲ると思いますが、ショスタコーヴィチを敬愛する身としては、見て良かったですし、もしまた上演に当たる機会があれば、是非実演で、音のシャワーを気持ちよく浴びてみたいです。

《ついでのはなし その1》
私と私のライブビューイング仲間である同僚ちゃんと(今回は彼女が先行して行き、どんな感じなのか軽く聞いておいた)職場でこの作品について語り合っていたところ、児童書担当の同僚から
「あの…《はなおとこ》という絵本があるんですが、それと同じ話でしょうか?」
との質問が。

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えー!ゴーゴリが絵本(トルストイの「大きなかぶ」じゃあるまいし^^;)書いてたのは知らないわ!!
と思い、その《はなおとこ》なる絵本を借りてきました。どんな作品なのかは、アマゾンのリンクとレビューに委ねますが、そのレビューからさらに
《コワフの消えた鼻》という絵本もあると知りました。こちらは明らかに、ゴーゴリの《鼻》のアレンジでしょうね。
(これもウチの職場にあることを今、確認したので、読んだら追記しますね:))

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《ついでのはなし その2》
ショスタコ先生と言えば、わがご贔屓さん(アレクサンドル・ヴィノグラードフ)は絡んでないんですか?!なーんて嬉しい質問をして下さる方がいらっしゃればいいんですが^^;

ふふん。若かりし日に「医者(と店員もw)》を歌ったことがあるのですよ。
2002年、ベルリン国立歌劇場の専属だった頃ですね。
今回「データが残っているかなーー;」と検索をかけてみたところ…アーカイブサイトみたいなところに残ってました!!!=>=>=>

自分のPCのどっかにもあるはずなんですけど、ファンサイトには反映させてませんでしたから(反省…これを機にさっくり書いておかなくちゃだ)

指揮はケント・ナガノ。これ、ずーっと演奏会形式だと思い込んでいたんですが(翌年のベルリン交響楽団との《マクベス夫人》と混同してました。指揮は同じくケント・ナガノ、ヴィノグラードフは老いた囚人)演出がペータ・ムスバッハ…ということは、れっきとした舞台だったってこと?

そしてそして、なーんと、「鼻」を切り落としてしまったお騒がせ理髪師を、若き日のハンノ・ミュラー=ブラッハマンが歌っているのですよ(^^)v

ハンノさんが一緒に出てたことは記憶していたんですが、彼が何の役だったのかまでは覚えておらず(ヴィノグラードフが医者だったことはちゃんと記憶していた。愛の差)
今回ライブビューイングで見てきて、自分の中で繋がった感があって、嬉しい!
残念ながら写真も残ってないようなんですけど、どこかで密かに録音、録画、写真とか出て来ないかしらあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!

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ショスタコーヴィチ《鼻》@メトライブビューイング

指揮:パヴェル・スメルコフ 演出:ウィリアム・ケントリッジ
出演:パウロ・ジョット(コワリョフ)
アレキサンダー・ルイス(鼻)
アンドレイ・ポポフ(警察署長)
医者を歌ったのは何方だったのでしょ?

《関連記事》
2度の《マクベス夫人》実演鑑賞記
新国立劇場(2009年) ・マドリード(2011年)

バビ・ヤール 全訳(translated by ヴァラリンw)


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