2005-2006冬・オペラ鑑賞&滞在記@ベルリン

2006/01/31

ベルリン滞在記:旅の総括

歩きつかれたら、お茶しましょう♪ 【ベルリン市内の公共交通機関BVG(バス、U-Bahn&S-Bahn)チケット】

一日乗り放題チケット(Tageskarte:A,B地区のみ。ポツダム等に行かない場合は、大抵これで事足ります)は、2005年12月/2006年1月の時点では、オトナひとり5.8Eur

ちなみに7日間有効チケット(7-Tage-Karte)は25.4Eur。

●Berlin-Tourist Infomationの切符関係のサイト(リンク先は英語)

●交通+見どころ割引がセットになったベルリン・ウェルカム・カードは、48時間有効(16Eur)と72時間有効(22Eur)のものがあります。詳細はこちらへGo!

到着日に7日間有効チケットを買っておけばよかったんですが、本当は途中の、オペラを観ない日に車を借りて、遠出するつもりでした。

結果的に大雪で、ベルリンに缶詰状態になってしまったので、ちまちまとTageskarteを買う羽目に(^_^;)

それはそれで悪くなかったのですが、悩まされたのが

《駅の自動券売機では、10Eur紙幣以上の高額紙幣は使えない!!》

ということです。ホント、これにはホトホト、困ってしまいました。

例えば、50Eur紙幣でちょっとした買い物をする → お釣りには20Eur紙幣が入ってくる…というわけで、財布の中には、圧倒的に10Eur紙幣よりも20Eur紙幣の方が多いのです。

それなのに、自動券売機では10Eurの紙幣までしか使えないし、しかも二人分となると、10Eur一枚では足りません(^_^;)
(そもそも、5.8Eurという金額も中途半端な気が…^^;)

他の駅はどうなのかわからないですけど、私が使っていた駅(U-BahnのStadtmitte駅)の券売機は、全部で4つあったのですが、オカネが使えるのはたった一つだけ。
残りの3つは、カードしか使えないのです<|( ̄0 ̄)o>

このカードは、切符を買うための専用カードではないかしら?と推察していますが、現物を目にすることはありませんでした。
機械には、クレジットカードも使えると書いてありましたが、使い方がよくわかりませんでした(^_^;)

必然的に、旅行者の方々はオカネでチケットを買うわけですから、たった一つのオカネの使える券売機には、いつも行列が…

10Eur紙幣までしか使えない…ということを、旅行者のドイツ人の方々もよく把握できていないみたいでした。
20Eur紙幣を手に、呆然と券売機の前で立ち尽くす老夫婦に、よく遭遇しました…;

もうっ、少しは利便性というものを考えて欲しいものだわ<|( ̄0 ̄)o>

(それに、地元の人たちもアレを使っているのかどうか(^_^;)あの券売機に人が並んでいるのを、あまり見なかったような感じがしたんですけど…)

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【検札】

「滅多に来ないけど、検札に遭った時に切符を持っていなかったら大変よ!!私(僕)は遭った事ないけどね」という話は、折に触れて聞いていました。

…検札って、本当にいるのかしら…そして切符を持ってなかったら、どうなるのかしら…

苦労に苦労を重ねながら?!ちまちまとTageskarteを買って、電車に乗るけれど、一向に検札に出会う気配はなし。
夫とも「ホントにいるのかしらね?今まで会った!って人の話、一回も聞いたことがないわよ(^_^;)」と話していたのですが…

ある日、どおってことのない、ごくフツーのおじさんが電車の連結部付近に仁王立ちしました。
「んー、また(*1)新聞売りのおじさんかなぁ?」と思っていたら、おじさんはおもむろに向かいの席の人のところへ近づくと、その乗客さん、ゴソゴソと胸から定期券を出して、そのおじさんに見せているじゃありませんか!!

…ええーっ、この人が車掌さんなのぉっ(^_^;)

だって、日本の車掌さんみたいみたいな制服を着ているわけではないですし、どおってことのないおじさん(失礼^^;)だったので、あれじゃぁ、一目見てもわかんないわぁ…

ホントに単なる確認…というだけで、有効の切符さえ見せれば、特に印をつけたりとか、しないんですねぇ。
「いやーん、これって珍体験かも〜(*^^*)」と、意味もなく盛り上がった私…

で、切符を持っていない人はどうなるのか?
…いました。ちゃんとソウイウ方が…
次の駅で降ろされて、車掌さんにあれこれ言われているようでした。その後その人たちが、どういうお咎めを受けたのかは不明です。

(*1)U-Bahn(地下鉄)に乗ると、時々遭遇します。

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【ベルリンお散歩スポット】

もう、ミーハーとかおのぼりさんと言われても…

Berlin-Mitte ●ミッテ地区(Mitte):
とりわけ国立歌劇場〜ベルリン大聖堂〜博物館島あたりの雰囲気は大好きです(*^_^*)

今回はオペラ座横のクリスマスマルクトにも行けたし、オペラ座前のBoxにはこのポスターが出ていたので(*^^*)用もないのにあの辺りには、ほぼ毎日出没…f(^^;

このくらいの雪だとムードも良い感じ… ●クーダム
西ベルリンにはあまり足を運んだことがありませんでしたが、久々に豪華な気分を味わえました(^^)v

Wittenbergplatz駅周辺 ●Wittenbergplatz駅周辺:
KaDeWeはいつも込み合っていて、ドイツ最大の売り場面積を誇るという、6階グルメフロアでは、コーヒーを買ってきた程度(^^;でしたが、見てるだけでも面白かったです。
ちょっと奥の通りに入ったロシアショップという、嬉しい発見もありました(^^!

ちょっと違う感じ… ●オールド・ベルリン:
いつも楽しく読ませて頂いている《ベルリン中央駅》さんのブログでご紹介されていた、クロイツベルク地区のシャミソー広場周辺も、お散歩してきました。戦前の建物が残っている地区は、ベルリンでは非常に珍しいそうです。

何となくドレスデンのケンピンスキー・ホテル・タッシェンベルクパレス(Kempinski Hotel Tashenbergpalais)みたいな、重厚で、窓の大きな建物が沢山並んでいる…という印象を受けました。

《ベルリン中央駅》さんの記事:

●「オールド・ベルリン」が残る界隈(1)

●「オールド・ベルリン」が残る界隈(2)

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…というわけで、「2005-2006冬・オペラ鑑賞&滞在記@ベルリン」は、一応これで終了です。

そもそも遅書き+オペラのことでは、色々考えながら書いていたので、一週間くらいでやっつけるつもりが、結局一ヶ月近くかかっちゃいましたf(^^;

今回はオペラ鑑賞記が中心だったこと、ベルリン一都市滞在だったということで、何とか最後まで書き終えることができました。達成感がじわじわ〜〜\(^o^)/

この2年間、憑かれたようにベルリンばかりに執着してましたが、我が家は基本的に、万年おのぼりさん+リピーターなので、行く度に色んな発見がありますし、繰り返してこそわかる面白さ…というのを楽しんでいます。

こういう旅のスタイルを、鼻で笑う向きもあるかと思いますが、旅は日常生活からの脱却の大事な手段ですし、毎回自分達の手の届く範囲で、何とか予算を繰り出して、出かけることに楽しみを覚えています。
それは、人それぞれ…ということで。

いくらドイツが好きとは言え、何度も行けば単純に憧れ気分…というだけでは片付けられなくなっている面もあるんですが、ドイツはやはり、私にとって魅力的な国であり、とりわけベルリンを、こよなく愛する気持ちに変わりはない…かな(^_^;)

(ダレカさんもこの街で頑張っているのね!と思うと、尚更…^^;)

…とか言いながら、次の旅先はソロソロ、ドイツ以外の国にしたいなぁ…という気もナキニシモ…^^;

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《関連記事》

●オペラ&コンサートの鑑賞記を挙げる前に(クーダムでのお散歩)

●リトル・ロシア@ベルリン(在ベルリンロシア人向け食材店)

●ベルリンの美術館

●オペラとコンサート鑑賞記Index

●バックステージ・ツアー@ベルリン国立歌劇場

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2006/01/28

ベルリンの美術館

ベルリンには、たくさんの美術館がありますが、今回行ったのは、次の3つです。

●絵画館(Gemaeldegalerie):
13世紀〜18世紀の絵画が中心です。要するにちょっと古い絵が多いということですね。
ここは3回目です。それでも数がたくさんありますから、なかなか把握しきれません…

●新ナショナルギャラリー(Neue Nationalgalerie):
19世紀〜20世紀の現代美術、ドイツ表現主義中心…ということでしたが、特別展として、ピカソ展をやってました。まぁ、これはこれで面白かったのですが、ドイツ表現主義が見られなかったのは、ちょっと残念ですね。
ポツダマープラッツ駅(Potsdamer Platz.)から歩いて10分かかるんですけど、大雪の日で、とにかく寒かったです(><;

Childernsafternoonatwargemont ●旧ナショナルギャラリー(Alte Nationalgalerie):
19世紀〜20世紀初頭のドイツ絵画を中心に、ルノワールなどのフランス絵画も展示。
ここはベルリンを訪れる度に行っているのですが、4回目にしてやっと「何が、どこにあるのか?」を自分なりに把握できました(^。^;

前回、何となく惹かれたのが上のルノワールの絵。
今回もじーっと眺めてしまいました(^。^; 可愛いですよね(^^)

この美術館は、陳腐な表現ですが建物も立派なので、雰囲気満点なんですよね。今、世界中の美術館の中でここが一番好きかも(*^^*)

ここは、毎週木曜日は夜10時まで開館してます。夏に夜の7時過ぎに行った時には、入場料も無料でした(^^)v
これって、ベルリン市内の美術館全て共通なのかしら?ご存知の方、フォローして下さると嬉しいです… → コメント欄をご参照下さい。知識豊富なコメンテーターの方々が、嬉しいフォローをして下さいました(^^!どうもありがとうございます(#^.^#)

こんな感じで美術館の《区分け》とでもいうのか、収録作品が年代別にちゃんと分かれて、それぞれ展示品が納まっているのだ…ということを、何度か行って、ようやく理解できました(^。^;

ガイドブックにそうやって書いてあっても、なかなかピンと来ないじゃないですか(^_^;)
絵は同じものを何度か繰り返しじーっと見て、ようやく「あ、これこれ…」と理解できるようになった程度。どの美術館も広いし、たくさんの展示物があるので、ホントに目も足も疲れますね。
(なんか、今回のベルリン滞在記では「疲れた」を連発しているような気が…^^;)

やはり、芸術鑑賞には非常な体力とエネルギーを要するのだ!ということを、しみじみ感じます…

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2006/01/25

この胸のときめきを

このタイトル↑一度使ってみたかったのよねf(^^;

まぁ、なんというのか…
現物?は一年前に一度観たっきり、聴いたっきりで、僅かな録音と情報を頼りに、よくもまぁ、この1年間、情熱が持続したものだと自分でも呆れています。

足しげく劇場へ行くのは、今の私の生活スタイルでは物理的にも金銭的にも不可能ですが、何よりも、私みたいに毎回テンパって(←死語?^^;)劇場へ行くなんてことをしょっちゅう繰り返していたら、神経が持たないわ(^_^;)
それに、上演の良し悪しすら、曇ってしまう危険性も伴うということも、よぉーっくわかりましたしね…

声ってその人の身体の一部ですからね…
毎回「一挙手一投足見逃したくない、聴き逃したくない!」と思うし、劇場という特殊な閉鎖空間で、その人が発散するエネルギーを全身で受けるのは、こちらの気分も高揚して、心地良い疲労感を齎してくれますけどね。

…ナントカの後みたいな感じf(^.^# 

まぁソウイウ気分になるのも、不思議はない気がします。劇場で濃密な時間を過ごし、その声に抱かれるような感覚に陥り、全ての芸術は「代用品」なのかしら?という考えも、当たらずとも遠からず…

むかーし、ペーター・ホフマンの実演に接したかたが「熱を出して寝込んだ!」という話を本で読んだことがありますけど、その感じ、わかるような気がしました(^^;

大げさじゃなくって、生理的にそういう身体の変調を来してもおかしくないでしょうね。なぁんて色々思うところはあるんですけど、好きな人を実際に観て聴けるのは、とても幸せ…と思うことが言いたいだけなのです(^^)

わたしのほうが、彼よりもちょっとだけ?^^;お姉さんですけど、同じ時代を生きていけることに感謝…

今度はいつ本物を観られるのか、今のところ全くメドがたちませんけど、それにしてもこういう思いをするのは、せいぜい一年に一時期くらい、それでも私には多すぎる刺激のような気がします(^。^;
半年前に聴き損なってたのは、逆によかったのかも…

どんなに美味しいものでも、そんなにしょっちゅう味わっていたら、味もわからなくなってしまうし、飽きちゃいますからね。
本当に大事なものだからこそ、少しずつ味わうのがいいのです(^^!

とりあえず、脳内美化を一掃するための確認?として、早めにもう一度見たいという気持ちがあったのと、彼の母国語の歌をなんとしても聴きたい!との思いで、鼻息を荒くしていたのですが、観て聴いて確認できたら、ん、当面はこれで落ち着けそうだな、と思いました。

欲を言えば、何でもいいので映像一つ+「冬の旅」早く出してくれないかなってことかしら(^^;…えーと、あとロシア歌曲も(#^.^#)

今は、お腹いっぱい、バーコードの退役軍人さん+人の良さそうな神父さま愛嬌のある、おっちょこちょい親父さんを交互に思い出しつつ、ニンマリすることで満足…(〃⌒ー⌒〃)ゞ

ま、こうしてネットの片隅で、今後も《熱く静かに見守りたい…》というわけです(* ̄o ̄)ゝ
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こっそりと時々いじくり回していたんですけど、久しぶりにまとまったお手入れをしました。《ボリス》のレビュー等のリンク、貼ってます…

●《彼》のお部屋 Alexander Vinogradov

感想や情報提供は、大歓迎です。
こちらをご覧になられて、彼の名前を気に留めて下さり、実際に観たり聴いたりして、関心を持って下されば、私にとって、この上ない幸せです…(〃⌒ー⌒〃)ゞ

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2006/01/24

バックステージ・ツアー@ベルリン国立歌劇場

今回の滞在では、時間に余裕があったので、ベルリン国立歌劇場のバックステージ・ツアー(Fuehrung)に参加してきました(^^/~
(参加日:2006年1月1日)

解説はドイツ語のみ。「ドイツ語だけの解説ですけど、写真撮影OKですから、付いて来て下さいね」と、ガイドさんが、私たちの顔を見るなり、仰ってくれました(^^;
(この日の参加者は、私たち以外は全員ドイツ人でした…)
ちなみに、小耳に挟んだ情報ですが、近々プレミエ上演があるよ!という時期に参加すると、写真撮影はできない…とのことです。

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《見学内容》
この写真のみ、劇場のサイトからお借りしてます ●アポロザール:
リート等のコンサートが行われる小さなホール。大理石の床がキレイ!

●メインホール:
オペラ・コンサート上演が行われるホール。ここで歌劇場の歴史などについての説明…親切なドイツ人のお兄さんが、英語で時々解説してくれました^^;

袖から見た舞台。 ●舞台袖:
元旦のプログラムは、ニューイヤーコンサート(第9)だったので、普段のオペラ上演の時とは、全然違う感じに見えました。普段はこんな風に、舞台上に椅子が並ぶなんてことはないですものね!

@《ボリス》。モスクワの地下鉄の駅をイメージしたセット ●大道具置き場(?):
上演の終わった《ボリス・ゴドゥノフ》や、翌日から上演の《さまよえるオランダ人》の装置を間近で見て、感激…(〃⌒ー⌒〃)ゞ

@《オランダ人》。ダーラントの船(^^!期せずしてここで見られて、感激!! 舞台の足場などは、かなり華奢な作りなのですね。「奈落に落ちる」とは、言いえて妙…

●歌手さんたちの控え室、メイクアップルームや衣装係りの人の部屋、コレペティ・ルームが並んでいる通路:
ハンノ・ミュラー=ブラッハマン 実は今回の最大の目的はこれだったりして^^;
これも、前に参加したことがあるお友達から、控え室の歌手さんたちの名前のプレートが、古めのフォント文字で書かれていてカッコイイのよ!ブルクハルト・フリッツという情報を得ていました。こんな感じですね。

ダレカさんが出演する日だったら、ダレカさんのネームプレートが撮影できたのになぁ…ちょっと残念。
(「だから何なの?」ですけど…ファン心理とは、そういうものです…(^^ゞ)

コペレティ・ルーム お部屋は、意外と狭いものなんですね(ー。ー; 某歌手さんの控え室のドアがオープンになっていたので、ちょっと覗いてみましたけど、意外とこざっぱりしてました(^^ゞ

写真はコペレティ・ルーム。

@《魔笛》の動物。近くで見ると、目が可愛い(^^# ●逆サイドの大道具置き場:
ここには今シーズンの上演が終了した《魔笛》の動物たちが置かれていました。これも、去年実際に見たものですから、懐かしかったです(*^^*)

カウンター ●地下のカフェ(Konditorei):
この傍を通りかかったことはあっても、利用したことがなかったのですが、改めてまじまじと見てみると、広い!!
予想以上に広かった! 一度くらい、ここでシャンパンを飲みながら休憩したいわ…
(でも「飲むと寝ちゃうひと」ですから、無理ですけどねーー;)

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大体こんな感じです。普段見られない舞台の裏側を見ると、華やかなオモテの世界も、裏方さんあってのものなんだなぁ…というのを、ひしひしと感じました。
言葉がわからなくても、オペラや舞台モノに興味のある方なら、楽しめると思います。機会があれば、他の劇場のバックステージツアーにも参加してみたいです。
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《もう一度おさらい》

●料金は4Eur/1人:時間は正味1時間。ドイツ語のみ。
プレミエ直前以外の時期なら、写真撮影OKですが、わからない場合は、ガイドさんに確認しましょう。
●日程はベルリン国立歌劇場のサイトのこちらで確認できます。
"Spielplan"(月別プログラム)にも "fuehrung durch opernhaus und buehnenbereich" と書いてあるので、こちらでも確認できます。
チケットは、通常の公演同様、ネット購入OKです。

リンデンの中身を、いながらにしてざーっと垣間見たいかたには、こちらがお勧め!お時間のある時にどうぞ…

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《2月1日追記》

お友達ブログのSardanapalusさんが、バイエルン国立歌劇場のバックステージ・ツアーに参加なさいました。バイエルンでは、残念ながら写真撮影は禁止だそうです。楽しいレポートはこちらからGo!

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2006/01/19

リトル・ロシア@ベルリン

ウォッカはきっちり氷温まで、冷やして冷やして! オペラの話でお腹いっぱい(^^;ですので、閑話休題です。

年末年始のベルリンは大雪で、遠出もできず、昼間は市内をウロウロするに終始していたのですが、その中で面白かった場所をご紹介。

ベルリン市内のロシアショップ。お友達に教えて頂きました。ありがとうございます(#^.^#)

場所は、U-Bahn(地下鉄)Wittenbergplatz駅を出て、KaDeWeの前を通り過ぎたところ。KaDeWeと靴屋さん"Leiser"の間を左へ入った通り沿い。
この通り、ロシアカンケイのお店がぽつぽつあるそうです。ロシア人滞在率も高そう。

この通りの右手の靴屋さん・薬局を通り過ぎていくと、まず1件目があります。こちらは、看板が派手なので遠目からでも「ロシアショップだぁ〜〜」というのがわかるんですが、こちらには入りませんでした。

お友達にお勧めしてもらったのが、この先、左(KaDeWe)側をしばらく行ったところにあるお店。こちらは、特に看板は出していなかったように記憶してますが、近づいてみると、あ、これね…って、わかります(^^!

こういうときは「あれくさんどるーっ!」よりも「あれくさんだー!」のほうが、ハマるかな?^^; 最大の目的は…ロシア人男性名で一番多いという、その名も

☆-(-。^)《Alexander》(^。-)-☆

なるビール =^-^= うふっ♪
ビールの銘柄にまで使われていたのね(〃⌒ー⌒〃)ゞ (←バカ…///)

中に入ってみると、ロシア文字だらけの缶詰やら、お菓子、ウォッカ、ビールなどなど、面白そうなものがいっぱい。こういうのには私も夫も目がないので、退屈しませんでした(^^

左から時計回りにたらの燻製、ピロシキ、ゼリー寄せ、手前が黒パン お惣菜も色々。ちょうど、仕事帰りの在独ロシア人のおじさんたち数名が、お店の中で、ピロシキを食べていたのですが、私たちがあれこれ見ていると、わらわらと集まってきて「あれはおいしい、これもおいしい」とか、説明してくれました。
おじさんの中に一人、英語のできる人がいたので、こちらも助かりました(^。^;

お惣菜は手作りでどれも美味しかったですが、特にす、すごい!!と感激したのが、たらの薫製。油が乗っていて、最後は持て余してしまいましたけど、プリプリしてて美味しかったなぁ。

超ビター!カカオ72% 黒パンは、ドイツのものよりも、さらに重さずっしり。こういうの、自分で作ってみたいけど、真剣にロシアパンの作り方、マスターしたいなぁと思いました。
お菓子は、どれも素朴で、懐かしい感じです。板チョコはカカオ72%の、超ビターな味で「これは、ぜーったいアメリカでは食べられない^^!」と思いました。もっと買ってくればよかった…

元旦のお祝い? 面白かったので、数日後に再び行ってしまいました(^^;
ビール《Alexander》を再び手にした私に、すかさず夫は「こんなに種類があるんだから、他のにすれば?!」と…

嫌だわ、男のじぇらしーってヾ( ̄o ̄;)

ちなみに、《Alexander》のお味は至極フツーというか、ちょっと垢抜けない感じです。それは他のビールにも言える事でした。

《Alexander》のラベルは、剥がして持って帰ってきちゃいましたけど、他のはロシア文字で書かれているのに、どうしてこれだけアルファベットなんでしょうね?西側への輸出向けに作られているんでしょうか?

素朴な味… 外国暮らしをしていると、やっぱり母国の食べ物が恋しくなるときがあるんですよねぇ…お値段は、私たちの感覚からすれば、充分割安な気がしましたけど、彼らにとっては、もしかしたら高めのお値段なのかもしれません。

ビールと同じ名前を持つダレカさんも、時にはこういうロシアショップで買ったピロシキをかじりつつ、劇場で頑張っているのかな…なーんて、思いを馳せておりました(。・・。) 
故郷のモスクワは、今日の気温−28℃(@。@; 寒さには、強いわけよね…

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2006/01/18

さまよえるオランダ人@ベルリン国立歌劇場

オランダ人@リンデン《ボリス・ゴドゥノフ》に輪をかけた超長文です。お時間のある時にごゆっくりどうぞ。こちらのページの方が読みやすいかも。内容はほぼ同じです。
後半は砂糖いっぱい、胸焼けするかも…気をつけて下さいね(^_^;)

★演出内容をコンパクト且つ要所を押さえてまとめてある、お友達ブログのフンメルさんのお宅のレポート(観た日は違います)を先に読まれることをお勧めします。

いんちきワグネリアンを標榜している割には、実は《オランダ人》は、ワーグナーの作品中、さほど思い入れのない作品です。

CDは時々部分的に取り出して聴く程度。
映像はこれまでに3つ見ています。短縮版の古い白黒映画、サヴォリンナ音楽祭ライブ映像、そして多分、オランダ人の映像としては、最も有名な、ハリー・クプファーが’80代半ばにバイロイトで演出(edcさんのお宅の記事にリンク)した、物語全般をゼンタの妄想と読み替えたものです。

このバイロイトのものが、ドラマ的には一番収まりがいいというか、すっきりするのですが、それでも「没入できない何か」があり、どうも胸を張って「好き!」とは言いがたいというか…

・オランダ人 映像&CDリスト

この演出は、フンメルさんも書いていらっしゃいますが、上述のクプファーのバイロイト版と、基本的には同じコンセプト、つまり全体を「ゼンタの妄想」として読み替えた、もはや古典(若しくは基準?^^;)となった形で物語が進みます。

帰宅して改めてバイロイトの映像を見返してみたところ、違う点が2つ。ひとつはゼンタの置かれている位置。映像では左端の高い位置から全体を見渡していましたが、こちらでは舞台中央の螺旋階段の上から見下ろしています。

もうひとつは、オランダ人の船。バイロイト版では女性の子宮をイメージして作られていましたが、こちらでは明らかに男性のシンボルを示しています。
この方が、よりゼンタの性的妄想を駆り立てる象徴として、納得が行くかもしれません。

《オランダ人》に限らず、ワーグナーの作品は序曲(前奏曲)が作品全体の縮小版みたいなものですから、これを聴けば、演奏の良し悪し、自分にとって合う合わない…が、だいたいつかめるのではないか?という考えを持っていますが、序曲と共に幕が開き、始まった途端、目も耳も引き込まれました。

…これは、もしかしたら大当たりかも…

予感は当たりました。音楽と共にドラマの中に没入すること、ゼンタの気持ちが手に取るようにわかり、自分もゼンタになった気分でのめり込みました。
こういう風に感じたのは初めてです。

白い服を着て、オランダ人の肖像画をぎゅーっと抱きかかえ、狂気が自分の内へ内へ向かって行く…という感じが(歌のない)1幕の表情と雰囲気だけでも引き込まれました。

性的な妄想が「いかにも作られた、エキセントリック」なものではなく、女性の本能とでもいうか、オランダ人のモノローグを聴きながら、彼とダーラントとの対話を聴きながら、随所でカラダは「反応」しているんですが、それが心の底から本当に「カンジテイル」のが伝わってきます。嘘っぽい感じが全然しないのです。

「まだ出会っていない、運命の男性を待っていたの!」という、いかにも少女漫画っぽいシチュエーションの女性像は、ワーグナーの作品ではエルザやジークリンデが当てはまるかと思いますが、スーザン・アンソニーのゼンタの役作りは、正に彼女たちに通じる点があると感じました。
この手のシチュに弱い私としては、すんなりとこのゼンタに感情移入できたのは、こういう少女的な雰囲気をも携えていたからかもしれません。

歌の方も、一途で細やかで女性的な優しさが際立っていました。バラードは、いわゆる「声楽的に完璧」に歌われると、確かにある種の生理的爽快感を味わえますが、スポーツじゃないんだし、感情の裏付けがないと、あの奇妙な"Jo-ho-hoe!"も、面白くないと思います。

★忘れた頃の8月に追記^^;★

スーザン・アンソニーは'99・ドレスデンでの《ナクソス島のアリアドネ》の映像で観ていました。残念ながらその時にはあまりピンと来なかったんですけど、ゼンタのような役の方が、合っているのかもしれません。映像の鑑賞メモは♪こちら♪ 日本国内版は残念ながら発売されていないようです。

映像では説得力のあるエリックについぞ出会った例がなく(CDではそりゃもう、ペーター・ホフマン@カラヤン盤が最高!!ねっ、edcさん^^?下手をすれば、単なる情けないストーカーにしか見えないと思うのですが、シュテファン・リュガマーのエリックは、おっちょこちょいのダーラント父さんに対峙する、しっかりもののお兄さんという感じ。非常に存在感がありました。

見た目も(頭髪が少し後退しているのが惜しいんですけど^^;)背が高くすらりとして、素敵でした。

2幕のゼンタとエリックの対話の場面も、弛緩せず、見ごたえ、聴き応えがありましたが、幕切れ近くの二人の対話は(元々このシーンが好きなこともあるんですけど)ジーンとしました。

あくまでも肖像画を離そうとせず、床に突っ伏したような体勢のゼンタを後ろから抱きかかえ、行かないでくれ…と哀願するエリック。破滅寸前のゼンタを、なんとか普通の状態に戻したい…恋人というよりも、ゼンタの兄のような感じで必死で説得するけれど、妹は聞く耳を持たず、ついには投身自殺へ至る…そして、その原因を作った、父ダーラントを責める…という流れに、全く嘘っぽさを感じさせない、納得の行く役作りでした。

ダーラントは映像では、娘のことなんてどうでもいい、欲の皮のつっぱったオヤジにしか見えませんし、CDでも、立派なバス声で、オランダ人を圧倒するような歌い口の人が多いように感じます。

そんなダーラントを、アレクサンドル・ヴィノグラドフは一体どう歌い、演じるのか?絶対キャラズレでしょーー;と、実はあまり期待していませんでした。

どんな格好で出てくるのか、またバーコードかしら?!とか、色々妄想してたのですが、こちらでは白髪混じりの髪型+髭面で、一見してヴィノグラドフだとは、すぐにわからないほど、見事に「親父化け」してました(^^;

…髭面もいけるじゃん…

最初は長めの上着を羽織って、長靴を履いていたので、船長というよりも、魚屋のおじさん(ご、ごめんなさい^^;)みたいでした。
しかも、付け髭のおかげで顔が一回り大きくなり(髪の毛は多分、地毛を染めて白髪混じりっぽくしてたんじゃないかな?と思います。フサフサしてましたから^^)なんだか頭でっかちで、バランスが悪いかなーー;と思ったんですけど、後半、懐中時計を胸につけたスーツ姿で再登場した時には、

w(*゚o゚*)w なんと!?ないすみどる(←死語?^^;)じゃん!! w(*゚o゚*)w(゚o゚*!!

…将来、バーコードでも白髪頭でも、どっちでも大丈夫そうね、未来は明るいわ…←バカ(///…

右側が仲代達矢@乃木将軍。ほんと、似てる!!雰囲気的には、三國連太郎さんみたいな感じかな。→ と思ったんですけど、映画「二百三高地」で乃木将軍を演じていた、仲代達矢さんに、より似ているかも…
コメント欄を参照:フンメルさんの保障付き^^!)

舞台裏からの第一声、ポン!と入ってこなくてアレ?!と肩透かしをくらったのですが(パリのボエームの放送録音の時もそうだったんですよねf^^;)徐々に調子を上げて行って、ホッとしました。

役作りですが、私の心配とは裏腹に、おっちょこちょいで愛嬌たっぷり、抜け目がないどころか、穴だらけだけど憎めない、なんとも情けないお父さんでしたが、これが…びっくりするほどハマっているんです。歌が生真面目で端正なので、あまり喜劇には向いてないんじゃないかと思ってましたが、喜劇的センスも充分だと感じました。

喜劇的な役にこそ、押し出しの強さよりも気品や貴族性が必要だと常々感じていますが、彼のダーラントは正にそう。
これなら将来、オックス男爵もイケるんじゃないかって思いました。
私にとっては、嬉しいびっくり、この上演中にも、何度惚れ直したことかしら(;^^Δ

財宝の箱を開けた時、オランダ人の方をこそっと盗み見て、彼に気づかれないように懐へちゃっかり仕舞うところとか、決してギラギラの欲ではなく、嫌味のない欲の出し方で、私は笑いをかみこらえるのが大変でした(^〜^}}}}}

オランダ人に対して「君は率直に人品骨柄を見せてくれたし、君に財宝がなくても、わしは君を婿に選んだだろう」(←註:意訳です)とかいうくだりがありますが、この時にさりげなくオランダ人に握手を求めるんですけど、オランダ人に思いっきり無視されて、その手のやり場に困ってましたが、なんだかさりげなくごまかしてましたf(^^;
こういうのが、「やってます」じゃなくって、すごく自然なんです。

こんな風に、何度もクスクス笑いをかみこらえる場面があって、困っちゃいましたけど(^^ゞ

オランダ人との話がまとまり、出航するときの合図!
これ、別にホイッスルでも問題はないんでしょうけど、やっぱり指笛だと盛り上がりますよね。この指笛を、ホントに吹いていたんですけど、この音が、劇場いっぱいに響き渡った時には、意味もなくきゃぁ〜〜〜〜〜っって、ひとりで盛り上がってました(〃⌒ー⌒〃)ゞ

歌の方でも、決して出すぎず、いい味を出していたと思います。
ダーラントには細かく、明るい音型がついてますが、太目+ぼそぼそ系の声のバスだと、小回りが効かないように感じます。彼のしっとり細めで響きが明るい(でもちゃんと低いんです!)声は、ある意味この役にぴったり。

オランダ人との2重唱は、常にオランダ人を立てるように後ろに回りつつ、ピタリと付きながら、軽やかに歌ってました。オランダ人との声の相性も抜群で、今まで、どんな録音録画でも、この低声2重唱は退屈で…と思っていましたが、初めて美しい!!と心から感じました。

2幕のアリアも決して声を聴かせてやる!というのではなく、語るように、軽やかに、そして愛嬌と気品と慈愛に溢れたアリアでした。
これも、なんだか唐突で、ドラマ性を損ねるような気がして、今まで大して面白くないと思ってたのですが、現金なもので、彼が歌うと、今まで聴いていたものとはまるで別物のような、ちゃんとドラマの流れの中に存在しているんだ!というのが、違和感なく感じ取れました。

ゼンタを脇に引っ張って行き、オランダ人に見えないように(^^;「このバンドを見てご覧」と、オランダ人の目を盗みながらくすねてきた、あの宝石をこそっと出すところが、また自然で、憎めないんです(〃⌒ー⌒〃)ゞ

このアリアの前に「ゼンタ、せっかくわしが帰ってきたのに挨拶もなしかい?」という主旨のフレーズがありますが、ここのところ、歌も勿論よかったんですけど、ゼンタを見つめる優しい眼差しと、「ん?」という感じで、ちょっと首を傾げる仕草…
本当に娘のことをかわいいと思っている…というのが、目で見て感じ取れました。

だからこそ、かわいい娘を死に追いやったのは、他ならぬ自分なのだ…という絶望感が、最後の場面でより明確になったんだと思います。

ダーラントとしては、財宝が目の前にある時には、財宝しか見えていないけれど、ゼンタのことはかわいいと思っているのです。
だけど、おっちょこちょいで調子の良い彼は、いちどきに両方のことを考えることはできない。
だからゼンタに縁談を勧めるわけです。

とはいえ、その結果娘の狂気は更にエスカレートし、その変化に気がつかず、最終的に、自分が勧めた縁談によってゼンタが不幸に陥った(=自殺した)のは、ダーラントの意図するところではないわけで、彼にとっては非常に不本意な結果になります。

エリックに両肩を掴まれ、責められ、愕然とうな垂れる…この場面は今でも目に焼きついてますが、責めるエリックと肩を落とすダーラントの対比が、これほど印象に残ったことも、今までの映像ではありませんでした。彼のダーラントを観られて、本当に良かった。この役に対するイメージが覆りました。

肝心のオランダ人ですが、フンメルさんも指摘なさっているように、そもそも空想の人物ですから、役作りとしてはさほど難しくなかったのではないかしら?
Juha Uusitalo(ユハ・ウーシタロ)は、まるでプロレスラー並の大柄男性で、スタミナ充分。「そのお腹回りのお肉、隣のダーラントに分けてあげられな〜い?^^;」と言いたくなるような腹回りでしたが、やはりこういう体つきだと、声も大きいんですね(^^;
華奢なダーラントを圧倒してました。

歌自体はあまり繊細とは感じませんでしたが、割と好きな系統の声でだったので、助かりました(^。^;(あのグチ → モノローグ、苦手な声で聴かされるとウンザリなんです…)

また、高いところから常に船首にしがみついて出てくる体勢、大変だったと思いますが、大きな体でもそつなくこなしていました。

《1月20日追記》
ウーシタロ氏、2007年2月~3月の新国立劇場での「オランダ人」のタイトルロールだそうです。
経歴など、わかりやすいのはこちらのサイト
コメント欄に情報下さった、オデュッセウスさん&edcさん、ありがとうございました(^^!

それと、月並みですが合唱も素晴らしかったです(^^)
2幕の「糸紡ぎの合唱」は、フェルメールのオランダ絵画をイメージしたような舞台で、美しさと人の声の力、どちらにも感激でしたし、3幕の「水夫の合唱」音楽の根源の力強さを感じました。

オケも、徐々にシフトアップし、最後はカタルシスいっぱいでした。やはり、このオペラハウスにおいては、ワーグナーはお家芸とでも言えるかもしれませんね。

《ボリス》で感じたもやもや感を、思いっきり吹っ飛ばしてくれましたし、リンデンでは《魔笛》以来のいい演奏を聴けて、遠くから来た甲斐があったわ(#^.^#)と、素直に感じられる上演でした。もはや古典的と言える演出でも、個々の歌手が役を掘り下げて、突き詰めて歌い演じてくれれば、新しい側面が見えてくると思いました。非常に心のこもった、感動的な公演でした。

《ドン・カルロ》の時のようなセンセーショナルさはなくとも、今まで私が接した実演の中で、No.1になったような気がします。こうして書いてみて、改めてこの上演が、心に響いてきたものだったということを実感しました。

そしてこの上演のあと、オランダ人、大好き!!と言えるようになったのは、言うまでもありません f(^。^;
(オランダ人モードに陥っていて、毎日かたっぱしから聴いてます^^)
一生懸命歌い、演じてくれた全ての歌手さんたちに、感謝です…

★2006年8月2日 そろそろ告白してもいいかなってことで、追記★

上で仲代達矢さんに雰囲気が似てる…と書いてますが、実はもう一人、角度によって、「なんか、見覚えがあるような、懐かしいような感じ…」と思える人がいたんです。

カーテンコールで、ちょっと下を向いた彼の顔を見て、「あれ?もしかしてテオ・アダムに似てる?!」と、思い当たったというわけ。

アダムの顔は、品があって素敵なおじさまだとは思うけど「うーん、ハンサム!」と思って眺めたことはなかったのですが、パーツは全然違うんですけど、顔の骨格とか、微妙に似ているのかもしれません。
扮装と化粧…もしかしたら髭を伸ばしたりすると、アダムに近い感じになり得る可能性があるような気がしてます(^^; 

二人ともあまり背が高くないし、頭が大きいし(^^;

*************************************
2006年1月2日 ベルリン国立歌劇場
ドイツ語上演

指揮 Michael Boder
演出 Harry Kupfer

ダーラント Alexander Vinogradov
ゼンタ Susan Anthony
エリック Stephan Rugamer
マリー Uta Priew
舵手 Florian Hoffmann
オランダ人  Juha Uusitalo

プレミエは2001年4月8日。

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2006/01/14

ボリス・ゴドゥノフ@ベルリン国立歌劇場

雪景色…

★超長文です。こちらのページの方が読みやすいかも。内容は同じです。

《ボリス・ゴドゥノフ》に求めたいのは、「栄光と苦悩、そして狂気」そしてそれに対峙する「静寂と安らぎ」+加えて「民族性」。

私の愛聴しているカラヤン盤CD(リムスキー=コルサコフ版)や、ケーゲル盤ドイツ語ハイライトCDを聴いていると、自然とそういう情景が目に浮かんできます。
ドラマ進行は、あまり演劇的に優れているとは言い難いと思うのが正直なところですが、これらのCDを聴いていると、そういう矛盾も超越して、独特のカタルシスを味わえる…そんな気がします。

この上演は2回観ました。同時期に同じ演目を複数回観ることは、初めての経験です。最初の席では、1階席(Parkett)のかなり前の列の左端、2度目は2階席(1.Rang)の中央寄り左側の、前から2列目でした。

この演出では、舞台は2012年のロシア、新しい支配者が権力の座に就いたけれど、民衆は政治には無関心という設定で進みます。

自分のことだけしか構っていない民衆(=合唱)は、携帯電話を片手に、バラバラな動き。誰も新大統領には関心がなさそう。

ボリス新大統領の支持者たちが、音頭を取って何とか関心を引き寄せようとするけど、無駄。
どでかいパペ@ボリスの顔写真つき看板が、まず「逆 さま」に出てきて、「それは逆、逆!!」みたいな動きがあり、続いてパペ@ボリスの顔写真つきTシャツを着た支持者がズラズラ(今の日本風に言うと「ボリス・チルドレン?^^?」)出て きます。看板は元通りにおさまり、何とか大統領就任にこぎつけます。

お友達ブログのフンメルさん「民衆がボリスのツァーリ(大統領)就任を求めるシーンで、ルネ・パーペの顔写真が舞台に溢れるのです」と書かれていますが、このことね、と、ククク…^^;

●戴冠式の場:
ボリス就任演説(=戴冠式の場)は、舞台にはボリス一人っきりです。合唱は2階席(1.Rang)の左右両サイドのバルコニー席から、書記官長シチェルカーロフの音頭で始まりました。これはなかなか効果的だったと思います。

大好きな場面なのですが、いつも聴いているものよりも、うんと地味に感じました。
加えて、指揮が…なんというか…
抑揚がついてないわけじゃないんです。ダイナミックなんですが、そのダイナミズムの波が、私の求めているものや、刷り込み演奏のものとは違うというか、ちょっと乱暴な感じがするんです。
で、どうもノリキレナイワ…との思いが拭えな くって…

戴冠式の場が終わると、ボリスはそのまま机に座ったまま、時が流れます。

●ピーメンとグレゴリ ーの対話:
左から、胸に十字架のペンダントをかけた、よれよれだらしな系の退役軍人・アレクサンドル・ヴィノグラドフ@ピーメンブルクハルト・フリッツ@浮浪者風グレゴリーが入ってきて、パソコン画面を見ながら仕事を続けるボリス(メールチェックしていたという説有り)の前に 、向き合って着席します。

ピーメンの「あと一つの物語で年代記が終わる…」という美しい旋律。歌い出しの第一声から引き込まれました。記憶の通りの彼の声…

この声も、ノドにひっかかるような歌い方も、予想通りロシア語だとプラスに働きます。

美しい旋律、声。 

…一年待ったんだもの、浸れる限り、浸りたい…

この私の、ラブラブな甘い気持ちに思いっ切り水を差したのが演出です。

今まで「演出が音楽の邪魔をする」という主旨の発言を色んなところで散見し、そのたびに「そんなことってありえるんだろうか?」と思ってきたんですが、初 めて実感しました。
音楽に、彼の声に浸りたいのに、首をぐいっと掴まれて、浸るのを拒否させられるような感じ
です。

まずピーメンがひとくさ歌い、この後弦楽器の、それはそれは美しい伴奏(ピーメンの万感極まりない…という胸中がよく表れていると思うのですが…)のところで、おもむろにタバコを一本取り出して一服
ホントに一服というか、ちょっとだけ吸い込んで、ですけど、火をつけるところ、2回ともあまり手馴れてない感じがしたので、普段は吸わないんじゃないかなぁ?と思いたいな…^^;

ちょっと自分の思いに浸ったように、上向いてふーっと煙を吐いて。また歌が始まると、今度は上着のポケットから鉛筆を出して削り、ついでにペンライトも出して何か書いて…

ここで机に突っ伏していたグレゴリーが目覚めます。この目覚めるところの音楽がすごく好きなのですが、ここの「入り」も、地味でなんだかノレませんでした。グレゴリーの声は、申し 分ないのですが…

グレゴリーはピーメンが一晩中起きていたことに恐縮して、お茶(ミルクティ)を入れようとします。その手が滑って牛乳パックをこぼして、それがピーメンの太ももや書類に、びちゃっ とかかって濡れちゃうのですが、ピーメンは「グレゴリーはしょうのない奴だなぁ…」って感じで対話が進みます。

グレゴリーが「私は若くして世を捨て、楽しいことは何も知らない。あなたは若き日には戦争で祝杯をあげたこともあるのに…私も宮廷で酒でも飲んでみたいのです」(←註:意訳)と歌 ったところで、

グレゴリー、炭酸ミネラルウォーターのペットボトルをぶしっ!と開け → またピーメンの書類濡れる → グビグビ飲む → ここで上半身裸になる  → ペットボトルの水を身体にびちゃびちゃつける → バスタオルで身体を拭く → その後髭剃り…

このグレゴリーの意味不明の動きの間、ピーメンはボリスの皇子殺しについて熱っぽく語っています。途中で語りが高揚してくると、お茶の入ったグラスをどん!とテーブルに置いた勢い で、また袖を濡らしてましたけど…^^;

初演版は、この皇子殺しの「語り」が通常よりも長いのですが、ここでピーメンは亡霊のように座っているボリスの前に身を乗り出し、ボリスの机のキャビネットから何か書類を一枚ずつ 出して、ますます語りは熱く…

ボリスはホントにただ「座っている」だけで、特に二人の話を聞いているという感じはしませんでした。この謎の場面を解き明かして欲しい!と期待なさっていた方には非常に申し訳ないのですが(^^;実は2回とも、私の角度からは全くパペ@ボリスが、グレゴリーの身体で隠れて見えなかったので、そこでボリスがどうい う表情をしていたのかは全くわかりません。
でも動きからして、ただ「亡霊のように座っている」だけにしか感じなかったので、別段深い意味があったとは思えませんでした。

…誰ですか「ピーメンにしか目が行ってなかったんでしょっ」とかいう人はっ?
一応これでも、全体を見渡そうと努力したんですけど…やっぱり彼しか、目に入ってなかったみたいf(^^;

しかーし!脇ではグレゴリーがひたすら飲み食いを続けているし(自分から質問しておきながら、人の話聞いてるの?!この男はっ^^;)何故人が熱心に語っているのを、ジャマするよ うな動きをさせたのか、意味不明でした。
私の頭が上気でぼうっとしていて、曇っていたせいで意図を把握できなかったせいかもしれませんけど…

ピーメンはお友達?のやかんとお茶のグラスを持って退場…

楽しい場面な

んだけど… ●旅籠 屋の場面:
ここは、楽しい場面です。だったら舞台の真ん中で堂々とやってもらいたいんですが、左端でこそっとやってる!って感じ…
初演版だと女将さんの歌もないし、ワムラ ールの歌も、微妙に「入り」が違ったり、歌自体も地味でしたが、こそこそと隅っこで歌わせて…歌自体は悪くなかっただけに、勿体無いと思いました。

●ボリスの居間の場面:
ここはまぁ、取り立てて言及することがないというか…一つだけ上げると、シュイスキー公がボリスにあれこれ言って、ボリスが激昂(つまり「時計の場」 の直前)したとき、シュイスキーはボリスに、グラスの水を掛けられて「出て行け〜〜」みたいな感じの動きがありました。

●時計の場:
ボリスの「栄光と苦悩、そして狂気」は、勿論激しい表現も求められると思いますが、それ一本槍では、特に「苦悩」の部分から狂気に至る過程は見えてこないでしょ う。
それは、目に見える(舞台情景)と歌手の歌い方(表現力)どちらか一方が欠けても、説得力に欠けると思います。

上背も充分、胸板も厚くて肩幅がっしり、この役だと、あの特徴あるルネ・パーペの顔でもあまりマイナスにならないし、悔しいけど、華奢でよれよれのピーメンとは比較にならないくらい、かっこよく見えるんです。

でも何故か、苦悩も狂気も見えてこない…狂乱している様子は目で見てわかるんですけど、心に響いてこないんです…

聖愚者

、可愛かったけど… ●聖愚者の場面:
実は聖愚者はボリスの居間の場面から、舞台の隅っこにじーっと座っていたんですが、それが特に意味を成していないというか…
これも、何故どこかの 御曹司風な、いいカッコ…をしていたのかは意味不明です。
気の毒だったのは、テンポの取り方があまりにも雑で、まともに歌わせてもらっていないように感じました。評判の高いパヴ ォル・ブレスリクには期待していたのですが、これでは判断のしようがないというか…確かに可愛いお顔+声はキレイでしたが…

●貴族会議の場面:
ごちゃごちゃとした動きで、何を意図していたのか、私の頭では理解不能でした。特に???だったのは、シュイスキーが貴族会議の招集をかけながら、歯磨きしたことです。歯ブラシ入れたまま歌うシュテファン・リュガマー@シュイスキーも、大変…(^_^;)

なんで最初から、これじゃなかったのよっ(^^; ●Rasskaz Pimena(ピーメンの語り):
歯磨きして身なりを整えたシュイスキー、ピーメンを連れてきました。この時のピー メンは、ちゃんと帽子を被って、黒い服の神父さまスタイルで登場です。
咄嗟に「か、かっこいい…」(←オンナゴゴロのサガ…)と思ったのですが、だったら最初からどうしてその格好で登場させなかったのかしら?という怒りもフツフツ…

最終的に「神父さま」にしなければいけないのだったら、最初のよれよれ退役軍人は、一体何だったのよーー;

それはともかく、シェイスキーがピーメンを連れて来て、すでに廃人同様と化したボリスの横に座らせて、「語り」に入るんですが、この時も、脇のシュイスキーがいきなり脱ぎ出して、服を着替えます。

ピーメンの語りと、この動きに一貫性が全く感じられないし、気が散るし…で、特に一回目の時は、全く浸れませんでしたーー;
この語り、大好きだし、それはもう、歌自体にはケチのつけようがない!と思いましたけど、こう、脇の人物がごちゃごちゃ動いては…
2回目の時は、それこそピーメンだけを、穴が開くほど凝視し、シ ュイスキーの動きが目に入らないように、頑張ったんですけどね(^。^;

語り終えてボリスが苦しみ始めたら、シェイスキーがピーメンの首を絞めて、殺害。その後シェイスキーは逃走…

そして15分ほどのボリスの語りののち、ボリスこと切れる…で、幕。

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…必要以上に人物を気高く描いて欲しいとは言いません。でも、意味を感じられない人物の矮小化は、こちらの神経を苛立たせるだけのように感じます。

誤解のないように書いておきますが、「まるでギリシャ彫刻のような、輝くザラストロ!」として、一年前に私の心に飛び込んできたヴィノグラドフが、バーコードのカツラを被り、よれよれのおっさん退役軍人スタイルで再び私の目の前に現れたことが嫌だったと言うのではありません。

そんなことは、どうだっていいんです。
私が言っても全然説得力がないかもしれませんが、似合ってました。大したものだと思いました。歩き方とかも、ちょっと背中を丸めるような感じで、おじいさんそのものでしたもの。

ボリスに対峙する「静寂と安らぎ」 これに当たるのがピーメンでしょう。
清貧の極みと言っても過言ではないピーメンに、まるで「締め切りに追われた三文小説家」のような動きをさせること、歌っているピーメンから気を逸らさせるかのごとく、脇の人物に無意味な動きをさせることに何の意味があるのか?
音楽の美しさと全然連動していない!と感じました。

私の邪推かもしれませんが、特にピーメンが歌うところは、脇の人物の動きが目障りだったような気がします。

そして、旅籠屋の場面もそうですが、合唱の動きがあまり意味をなしていなかったことからも、この作品に必要不可欠な「民族性」すら、この演出では否定しているように感じました。

この作品に元々備わっているはずの「いい場面」を、徹底的に否定しようとでもいうのか、新しいことをするな、なんて、本当は言いたくないのですが、この演出では残念ながら意味を見出せませんでした。

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本当は、この公演は駄作(この場合、駄演?)だとはっきりと言いたいんです。

でも言えないのは、やっぱり好きな歌手が出ていて、そして彼の「歌と表現」に関しては、私にとっては良かった…ということで、すっぱりと切り捨てられない…この一点が引っかかっているのです。

上演に対する良し悪しは、冷静に判断したいし、好きな歌手が出ているからということVS上演の良し悪しは、同じ次元で語ってはイケナイ…と思ってるんですが、いざこういう局面に当たってみると、どうしてもその点が曇ってしまう…

自分で見て感じたものが全てだと思ってますから、あちらの新聞批評は極力読まないようにしていたんですが、この演出のピーメンには、資本主義に対するスターリン体制の象徴としての側面もあったようです。

それにしては、描き方(描かれ方)が不十分だったと思います。

もし、そうだとしたら、それこそ最後まで徹底して、よれよれの格好で出てきて、ボリスに絡みながら(ボリスの顔にお酒でも吹きかけるんじゃないかしら?!って、実は期待してたんですけど…^^;)「ピーメンの語り」を歌った方が、人物像としてはっきり、すっきりすると思うんですけど…最後の最後に、人の良さそうな、おとなしそう(で、ちょっとカッコイイの)神父さま姿で出てくるなんて…なんだか徹底しきれてないみたいで…ずるいわ。

何度か書いているように、私は基本的には「オペラの演出には、何でもあり」だと思っています。代表的な記事はこちら

見えるものが「ト書き」どおりではなくても、結構トンデモ…なことをやっていても、音楽と、すごくピッタリとハマるときって、あるじゃないですか。
作品の魅力を上手に伝え、こちらの気持ちにぴったりと合うようなものなら、どんな形でも楽しみたいと思っています。

今回、どうしてダメだったのか…ということを、上手く表現できなくてもどかしい思いをしていたのですが、コメント欄でTAROさんが書いて下さった

【結局、設定を変え新たな解釈を施すことでことで、見えてくるはずの作品の新たな側面みたいなのは、なにもなかったということでしょうか。「新たな次元が提示されないと、ウザいだけ」の典型みたいな舞台だったのでしょうか】

という表現が最も適切な気がします。それと、私の過剰期待も原因のひとつでしょうね。

じゃぁ観に行かなきゃよかったの?!
それは勿論「No!」。
彼の母国語の歌を生で聴くのは、この一年ずーっと願ってきたことだったから、2回も聴けたのは、やっぱり嬉しい !そして、忘れないように追記しておくと…

彼は、この上演に満足してた…んじゃないかな?
カーテンコールで飛びっきりの笑顔を見せてくれましたから(^^!

27日はタイトルロールのルネ・パーペと並び、ひとことふたこと言葉を交わしていたようでしたが、最終日(30日)は、ワムラール役のMaxim Mikhailov と並んでいて、こちらとの方が、 おしゃべりが弾んでいたように見えました。

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音楽面ですが、バレンボイムの指揮はテンポの取り方があまりにも雑というか、せかせかと早く進むのも、こちらの気持ちに水を差しました。特にピーメンの場面(思い入れありすぎのせいかも…)と聖愚者の場面は気になりました。
オケの音も、鳴らせばいい!というものではないと思います。特に、最後の「ボリスの死」のところなど、ボリスの声が消えてしまうほど鳴らさなくても…
静けさと大きな波の、緩急が欲しかったのですが…

それと、初稿版って、マリーナの場面がないだけじゃないの?!くらいの認識でしたが、オーケストレーションも色々違うところがあるんですね。

馴染みのあるところは、刷り込み演奏とつい比較して「なんかノレないーー;」って思うんですが、皮肉なことに聴き馴染みのない旋律は、美しく聴こえるんです。でもやっぱり全体的に地味。それは女声がない云々だけの問題ではないと思いました。

専門家の方々にはこちらの方が優れている…というご意見が多いとのことだそうですが、私みたいな俗っぽいオペラファンにとっては、オーケストレーションの派手なリムスキー=コルサコフ版などのほうが、馴染みやすいです…刷り込みのせいも多分にあるのでしょうけど。

それに、グレゴリーは確かに見た目は厳しかったのですが(ご、ごめんなさい^^;)上半身脱いだ時には「その肉、隣のピーメンに分けてあげてよっ」って真剣に思うような体つきでしたが、声はキレイ。

歌い回しも悪くないし、あれならマリーナとの場面も、難なく歌いこなしたと思うんですが、この版では、ピーメンとの対話+旅籠屋の場面だけでおしまい。最後の「いざモスクワへ!」というところもないですし、「見せ場」が少ないから活かしきれないなぁ、勿体無い!!と思いました。

もう一点、これはあとから思い当たったことですが、指揮者のバレンボイムを始め、演出家、比較的若いソリストで固めた主要歌手陣、オケのメンバー、合唱云々…この上演にかかわる殆ど全てのひとびとが、この作品自体、初めて…というメンバーでしたから、何となく未完成な感じを受けたのは、仕方ないのかも…

バレンボイムを実演で聴いたのは初めてでしたが、リンデンでは噂に違わず、大人気なのですね。上演が始まる前、彼が入場してきた途端、お客さんが立ち上がって拍手喝さい!だったのには驚きました(@。@;

そんなわけで、2回見たんですけど、なんだかよくわからない…

一年前に一度聴いたっきり、わずかな録音と情報に情熱を注いだアレクサンドル・ヴィノグラドフに再会できたのは、本当に嬉しくって…
願いどおり、ロシア語の歌を聴けたのは夢見心地…なのは事実なのですが、なんだか釈然としない、手放しで喜べない、もやもや感がいっぱい残った上演でした。

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ヴィノグラドフを去年、初めて見た時に「あまり背は高くないな」と思ったのですが、改めてまじまじと意識して見ると、ホントに華奢で小柄だと実感しました。
去年よりも、少し痩せたかもしれません。夫にはジェラシーがらみで?!「タテは今更仕方ないけど、ヨコのほうはもう少し貫禄がつかないと舞台栄えもしないし、声も響かないよ!」と言われちゃいました(^^ゞ

まして、この演出ではよれよれな服を着てますから、華奢さがより一層、際立って見えたと思います。

歌は…私が言っても説得力ゼロですけど、ホントに繊細且つニュアンスいっぱいで、デリケートな表現が際立っていました。高くほそーく、弱音を響かせるところ、ほぉ…(#^.^#)って思いました。

ロシア語は、殆ど理解不能ですが、美しい言語なのだ!ということが、彼の歌を聴いているとわかります。
29歳になったばかりですし、声の方は、夫が言うように「まだ熟しきってない」と、私も思いますが、今の時点でよく頑張ったと思います。

いつか、もっとピーメンを大切に扱った演出+適切な指揮で、もう一度彼のピーメンを聴きたい、観たい…心からそう願っています。

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《関連記事》

プレミエ直後、舞台写真を見て盛り上がった ときの記事

・ボリス・ゴドゥノフ@リンデン vol.1
・ボリス・ゴドゥノフ@リンデン vol.2

私の、ピーメンに対する熱い?思い入れ…
・Rasskaz Pimena

レパートリーから:ピーメン(Pimen:ボリス・ゴドゥノフ)2006.11月下旬~連載中です。
・Vol.1 ・Vol.2

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2005年12月27日・30日 ベルリン国立歌劇場
ロシア語上演

指揮 Daniel Barenboim
演出 Dmitri Tcherniakov

ボリス・ゴドゥノフ Rene Pape
フョードル  Raimonds Gravelis
クセーニャ  Sylvia Schwartz
クセーニャの乳母 /居酒屋の女将  Rosemarie Lang
シュイスキー公  Stephan Rugamer
書記官長シチェルカーロフ  Alfredo Daza
ピーメン  Alexander Vinogradov
グレゴリー  Burkhard Fritz
ワルラーム  Maxim Mikhailov
ミサイル  Peter Menzel
聖愚者  Pavol Breslik

プレミエは2005年12月11日。

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2006/01/13

ベートーベン「第9」@シュターツカペレ・ベルリン

オペラしか殆ど聴かない、偏ったクラシックファンなので、まさかシンフォニーコンサートに自分から進んで足を向けるとは思いも拠りませんでした。

そもそも、オペラは人間が実際に舞台の上で動いて演技する…という側面があるので、実演を観る(聴く)意味があると思うんですが、シンフォニーの場合、楽器を弾いている人を見ながら聴いても、あんまり意味がないというか、面白くないんじゃないかしら?CDで時々聴ければ、それでいいんじゃない?という、その程度の認識でした。

「第9」なんて、クラシックにあまり詳しくない人でも知っているような、ポピュラーなプログラムですが、この「第9」でさえ、CDを通して聴いたのは2、3回程度で、しかもろくに覚えていないという有様。

では何故、わざわざ出かけたのかと言うと、それはもう、ひとえにハンノ・ミュラー=ブラッハマン(Hanno Mueller-Brachmann)を一度観て聴いておきたかったからという、ミーハー根性のなせる業(^^!

この日の席は、4階席(当地風に言うと、3.Rang)の右よりのほぼ中央ではありましたが、4列目、ほんっとにこの劇場の、一番後ろの席でした。
チケットを手配した時に、ほとんど空いてなかったことと、一度この劇場の上の方の席で見てみたかったという気持ちもありました。
どんな風に見えるのか、聴こえるのか気になりますが、オペラだともし、ちゃんと見えなかったらどうしよう…という心配も、シンフォニーなら特に気にならないだろうと思って…

座ってみると、ちゃんと傾斜がついているので、前の人の頭もあまり気にならないのですね。かえって、平土間の前方のほうがが気になるくらいです。

タダ一つ、中央の、ソリストの席が4つ設けられている箇所の、向かって右側の席ひとつが、ちょうどシャンデリアで死角になるのが、何となく気になりました。嫌な予感…

いつもはオケピットとして使っているところにも蓋みたいなのをかぶせて?舞台をひろーく使い、楽器が沢山並んでいるのは壮観ですね!
これはこれで、面白いと思いました。

そんな感じですので、演奏については深く語れません(^。^;
印象に残ったのは、第三楽章のホルン?だったかしら?管楽器がすごーく、上手かった!ということと、まぁこれも月並みですが、合唱の迫力は凄いですね(^^
やっぱり、人の声に反応するみたいです…

それと、ここのオーケストラは、いつも前半は何となくモタモタしたような感じ → 徐々にシフトアップ → 終わってみれば、カタルシス…(にならないこともありましたけど^^;)というような感じを抱くことが多いのですが、この演奏もそうでした。

ということで、人の声付きの第4楽章が一番ノリノリ+カタルシスな感じがして、一番よかったです。
但し、最後の部分の音はちょっと大きすぎじゃなかったかしら?
こ、ここまで鳴らさなくても…^^;と思っていると、夫が「あそこ、みてごらん」とそっと肘つき。
近くに小学生くらいの女の子が座っていましたが、耳を覆っていました…(^_^;) 
終わったあとで、ホッとしたように耳から手を離す仕草が、微笑ましかったです(^^;
その気持ち、わかるかも…

で!肝心のお目当てブラッハマンですが(#^.^#)
ソリストは、第4楽章の頭に入場してきました。先頭がバス、つまりブラッハマンです。おおーっ、遠目で観ても長身痩躯。痩せてても背が高いから、見栄えしますね。タキシード姿も決まっていて、すてきーヽ(*^^*)ノ

しかし…

先頭で入ってきたということは、そうです!向かって一番右側の席が彼。つまり、私の席からはシャンデリアで、ブラッハマンの姿だけ、すっぽりと隠れてしまって、全く見えなくなってしまいました…(o ̄∇ ̄)o!!

Σ(|||▽||| )がーん…

他のソリストたちは、座っている姿も、歌う姿もしっかり見えたんですけどねーー;実に残念でした。

お歌の方は、リートで聴いた時の印象そのまま、というか、あの「コジ・ファン・トゥッテ」の映像で見た時とは随分違う、非常に硬い歌い回しで、生真面目な感じを受けました。
第9のバス独唱部分は、初めて人の声が入ってくるところですし、歌う側としてはとても緊張する場面だそうですが、こういう硬い声で入ってくると、パシッとしていいですね(#^.^#)

他のソリストたちも皆さん良かったです。ソプラノは夏のボエームでムゼッタだった、Anna Samuil でしたが、この時よりも声がよく出ているような気がしました。
待っている時は、何となくゴソゴソ…オチツカナイワ…というような感じでした。ちょっと落ち着かなかったのかな?
アルトのRosemarie Lang(待っている時も、ピシッと背筋を伸ばしていて、美しかったです^^)とテノールのBurkhard Fritz(ボリス@グレゴリーの時よりも、こざっぱりしてました^^;)も、キレイな声で、よかったです。

★終演後、バレンボイムやソリストたちは、沢山花束をもらっていましたが、バレンボイムがオケ奏者&合唱の女性のみに、花を一輪ずつ配って回っているのが、可笑しかったです(^^;

★ブラッハマンの姿ですが、カーテン・コール(この場合も合ってますか?^^;)で、舞台の前の方に出てきてくれたときには、ソプラノから入って最後がバス、つまり、左側の方に立ってくれたので、見る事ができました(^^;

やっぱり、一度オペラの実演で観たい!聴いてみたい!…ですね。

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指揮   Daniel Barenboim 

ソプラノ Anna Samuil 
アルト   Rosemarie Lang 
テノール   Burkhard Fritz 
バス   Hanno Mueller-Brachmann      

オーケストラ Staatskapelle Berlin 
合唱   Staatsopernchor 

2006年1月1日 ベルリン国立歌劇場ニューイヤーコンサート

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2006/01/11

メリー・ウィドゥ@コーミッシェ・オパー・ベルリン

出演者で同じなのはハンナのみ あつかましくも《ヴァランシエンヌ》を名乗っているからには?!一度は生で観たかった作品(^^!

アンドレアス・ホモキの演出は2002年の4月に、ミュンヘンの《アラベラ》を観ています。この時の舞台は、

《請求書の山の中に家財道具(たんすや時計、食器棚など)がななめにつきささっている、「シュールリアリスティック」で、絵画的且つポップなもの》

だったのですが、今回も真ん中に大きな階段があり、周辺には本棚が所狭しと、やっぱりちょっと「ナナメ加減」に突き刺さっていました。
非常に色彩のきれいな、絵画的且つポップな舞台です。

ハンナが求婚者たちに追いかけられて、ダダーッと階段を駆け下りてくると、求婚者達がその後をズラズラ追いかけて行って舞台袖に引っ込んだりするところは「あ、転んだりしないかしら?」とちょっと心配になりましたが、皆さん上手にこなしていらっしゃいました。

そのハンナは、皆がびっくりするような美人でスレンダーな未亡人…とは、ちょっと行きませんでしたけど(かなり、大柄で肉感的?^^?→と思ったら、夏の《魔弾の射手》の時のアガーテさんでした。もしかしたら…と思ったんですが、なるほど…)歌の方は抜群。

声も艶やかでしたし、階段を走る姿も、見慣れてくると「可愛いじゃん^^!」って思えましたから、オペラ歌手としては、遠めで見る分には充分カシラ…
写真で観ると、相当肉感的ですが、やっぱりこのくらいの体つきだと、声も充分響くのかしら…

煮え切らないダニロに自分から「がしっ」と抱きついてキスしたり^^;でも、ちょっと揺れる気持ちとかも…うまく表現できていたと思います。

ダニロは、見た目は優男風、なかなかの色男という感じでしたが、実は私、この作品の刷り込み演奏は、カラヤン盤CDですので、私の中では「ダニロ=テノール」なんですよね(^。^;
ですので、どうしてもバリトンのダニロだと、ちょっとおじん臭い(失礼^^;)がするのと、派手さに欠けるような気がして…

ヴァランシエンヌは(なんか、変な感じ…^^;)ピンク色下地、白い水玉模様の可愛いワンピース。カミーユとの絡みは、性的な暗示も多くて(既に二人は「できちゃって」いるんですけどね^^;)ちょっとドキドキものでしたが、なかなか可愛らしい方でした。写真とは別の方ですけど…

最高だったのがカミーユ!ピンク色のジャケットを着て、ちょっと間抜けですがいかにも伊達男!!という感じが笑えました(^^!

2幕のヴァランシエンヌをあま〜く誘う、あの「東屋へ行こうよ〜♪」というロマンツァですが、照明がいきなりピンク色に変わり、カミーユはサングラスをかけて「チャッ!」という、キメキメな感じで歌いだすんです。

声も甘めで、歌い回しも素敵だったのですが、いいですね〜〜こういう声で「ヴァラン・シエンヌ〜♪」と歌われると(^^!
ちょっと、うっとりしてしまいました〜(#^.^#)

他の皆さんも演技達者で、飽きることなく最後まで楽しく観る事ができました。
欲を言うと、台詞がアドリブも入っていたのか?いつも聴いているCDよりも、うーんと多い気がしました。わかる部分もあるのですが、音楽だけ、という部分よりも、ちょっと辛いかな(ToT)
せめてドイツ語でもいいから字幕が欲しい!!と、思ってしまいますね。

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★この日は夏の《魔弾の射手》の時と同じ、2階席の6席ペアシートボックス席をゲットしました。(と言っても一人34ユーロ)
これが大正解。

実は、上演開始時間を間違えてしまって(^^;開演に間に合わなかったのです…(恥)

チケットは劇場のボックスオフィスで受け取りだったのですが、劇場についてみると、窓口が閉まっている…|( ̄□ ̄||;;ガーン…

ロビーに座っている係員のお兄さんに恐る恐る「すみません、時間を間違えてしまったんですけど…^^;」と尋ねると、ちゃんと私の名前が掲載されているチケットをポケットに入れて、持っていて下さったのです!!

そして、2階でも再び係員の人に「すみませんーー;」と言うと、ちゃんと席まで案内して下さいました。私たちの席には、隣のペアシートのご夫妻が別々に座っていらっしゃったのですが、係員の方が事情を話して下さり、無事に座ることが出来ました。
コーミッシェの係員の方々には、感謝感激でしたm(__)m

そんなわけで、実は「ダニロの歌」の辺りからの観劇となったということですf(^^; 

次回からは気をつけよう!!と心に誓いました。

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2005年12月 コーミッシェ・オパー・ベルリン(Komische Oper Berlin) 独語上演

指揮... Markus Poschner
演出... Andreas Homoki

ツェータ男爵... Gunter Neumann
ヴァランシエンヌ... Romana Noack
ダニロ... Johannes Martin Kranzle
ハンナ.. Bettina Jensen
カミーユ... Mathias Zachariassen

プレミエは2000年6月。