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イーゴリ公@Metライブビューイング…の前に、予習その他資料

(メトのライブビューイングの感想はこちらー>ー>ー>



自称ロシアもの普及委員とはホントに名ばかりで^^; 主要ロシアオペラの半分も未だに手つかずのまま、この【イーゴリ公】もご多分に漏れず、そういった作品の一つでした。

数年前から私のご贔屓さん(アレクサンドル・ヴィノグラードフ)がこの作品のタイトルロールを準備中とのことで、興味はあったのですが、きっかけがないと、なかなか・・



ライブビューイングでかかってくれると、映画館という空間の中から容易には逃げられませんから^^; 集中して観ようという気持ちになりますし、ライブビューイングの直前にBSでボリショイ劇場の公演の放送もありましたから、これを期に作品に馴染んでみようと思ったわけです。



まずボリショイの放送を録画して観てみた…んですが、

その時の私のツィートは↓








× 書かせない => ○ 欠かせない


元のツイートが直せないので、こっちの貼付けを直しても直らないのね・・・(恥)



と、もやもや感があり…

そこで色々調べている時に、イーゴリ公についてとても詳しくまとめて下さっているVindobonaさんのサイトに行き当たりました。

あらすじから成り立ち、オリジナルの歌詞対訳(サイトでは一部の掲載ですが、一冊の本にまとめて頒布もなさっています)

映像や音源の紹介、日本公演(これまでに6度の来日公演が行われたとのこと)の記録作曲者ボロディンの年表等等、【イーゴリ公】という作品に対する愛情溢れる資料が豊富に揃っています。



こういう「好きなことを丁寧に紹介する」良質のサイトが本当に少なくなってしまいました;;その点からも大変に貴重なサイトだと思います。(私も見習いたい…)

Vindobonaさん、本当にありがとうございます。この場を借りて重ねてお礼申し上げます。



歌劇『イーゴリ公』の世界



そして、紹介してあった映像リストを拝見したところ、10年ほど前にスカパーで放送されたものを録画したまま、ちらっとだけ見てお蔵入りさせていたロイヤルオペラの公演のことを思い出し、探したら棚の中から出てきました(^^)v



更には今や、YouTubeにも魅力ある映像が転がっていて、紹介されている映像は殆ど見ることが出来ると思います。



ROHの映像↓



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気になるオペラの登場人物 Vol.1:ザラストロ(魔笛)

《はじめに》

至極当たり前のことですけど、オペラは登場人物あってのものです。
その登場人物が作品の中で、どういう役割を持ち、こういうのが理想的なんだけどなぁ…というようなことを、少し掘り下げて考えてみたいなぁと前から考えていました。

「掘り下げる」と言っても、楽譜を分析したりとか、文献からどうのこうのとかいう、いわゆる《学術的な》観点ではなく、もっと気軽に「私から見ると、この役はこういうイメージなんだけど…」という、非常に感覚的なものです。

ロマンチック路線も多分に入ってくると思いますし、つじつまがあわないところもあるかもしれません。あくまでも「私個人の考え」ですので、その点はご理解下さいね。

ご意見、ご感想などは大歓迎です。「いや、それは違う!」という反対意見、専門的に見るとこうなんだけど…という、フォロー意見もお願いします。

気の向いた時に、少しずつ書いていこうかな…という、不定期連載ですが、宜しくお願いします。

*****************************

第一回はザラストロ(魔笛)です。
ザラストロは、台詞&歌詞からも充分に伺えますが、言っていることは、はっきり言って無茶苦茶ですが、それでも彼にはとっても高貴で、厳かなメロディがついていると思います。それに、あの登場場面の歓喜に満ちた華々しさと言ったら!

どういう集団なのかは謎ですが、とにかく大勢の人から支持されている《カリスマ的存在》であることは、疑いのない事実でしょう。

ですが、映像で見る限り、「力でねじ伏せて皆を屈服させる威圧型」「禅僧のお坊さんのような無味乾燥型」という感じの役作りのどちらかに分かれているような気がします。
どちらのタイプでも説得力に欠けるというか、カルトの集団っぽい胡散臭さが否めないと思います。

ということで、私がこの役に求めたいのは

●歌い口にも声そのものにも、知的+貴族的な雰囲気且つエレガントさが欲しい!!

何を歌っているかわからないような、ぼそぼそした苦しそうな声は論外ですが、地鳴りのするようなバス声で歌われても、残念ながらあまりピンと来ないのです(^。^;
音楽(旋律)がそれを求めてはいない…ような気がします。

●そこはかとない色気と憂いを求めたい(#^.^#)

どちらかというと、押し出しの強いバスの方が好まれるようですが、悪代官ではないんですし、私はこの役に、そこはかとない色気と憂いを求めたいのです
《輝く太陽の国》《夢の国》の王様…みたいな存在感がないと…ネ。

この役に色気(ムキムキのマッチョな感じではなく、陰影を携えた「さりげない」色気です^^;)が必要だと思うのは、ザラストロは、二人の女性にとって、「無視できない存在」であるとでも言うのか…
夜の女王との不思議な関係がよりミステリアスなものになるのと同時に、パミーナとの関係にも、ちょっと危い「色がつく」ような気がするのです。

ザラストロと夜の女王が夫婦だとすれば、パミーナは二人の娘ということになり、だったらそれはちょっと、マズイんじゃない?^^;という感じもしますけど、そこは元々明記されてはいなんですし、まぁ臨機応変ということで…^^;
それに何てったって、オペラなんですから(^^!

ザラストロがパミーナに対して歌う「お前に愛を強いるつもりはないが、さりとてお前を自由の身にはしない」との歌詞には、「お前を他の男には渡せない…」というような、微妙な感情のニュアンスも含まれているような気もします。

パミーナはザラストロに囚われの身…庇護下にあるとも言えますが、そこから逃げられないのは、ザラストロに惹かれる面もナキニシモ…ではないのかしら?

でも新しく現れたタミーノに彼女は心惹かれ、最終的にはそちら(=若いカレ)を選ぶわけですが、この三人の関係は、例えば《マイスタージンガー》のザックス、エーファ、ヴァルターとの「微妙な三角関係」とも共通点があるように思います。

こういう「若い娘に密かに心惹かれる壮年期の男性」という解釈も可能でしょう。枯れた男ではなく、「そこはかとない色気」が感じらると、とても新鮮な気がしますし、何より観ていて(聴いていて)楽しいじゃないですか(^^!

夜の女王にしたって、ザラストロのことを「殺したいほど憎んでいる」のは、猛烈な愛情の裏返しとも取れるわけですよね(^^;
プライドが高く、気が強く、美しく、そして情の深い彼女が惹かれているのは、山賊の親方みたいな、むさくるしい男ではないはず。

彼女のプライドの高さからしても、相手は《輝く太陽の国の王様》であり、美しさ、知性を兼ね備えた男性でなければ、ああいう激しい感情表現は出来ないと思うんですけどね。

(あ…でも、「あまりにもむさくるしい男だったから、殺したいほど憎い」のかも…そういう解釈もあるかもしれませんが、それじゃあサビシイじゃないですか(^_^;))

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そんな「絵に描いたような理想的ザラストロ」ですが:
●CDではスイトナー盤テオ・アダムが気に入ってます。
とてもノーブル。決して威圧的ではありませんし(^^!

壮年期の男っぷりが良い感じで出ていると思います。ヴィノグラドフに出会うまでは、アダムが私にとって最高のザラストロでした。今でも、CD,映像を含めた「ソフト」では、この人を超えるザラストロはいないと信じています。

●今はもっちろん、この《絵に書いた餅みたいなザラストロ論》を私に書かせるきっかけを作ってくれた(^^?アレクサンドル・ヴィノグラドフが、私にとっての、最高のザラストロです。

彼に出会わなかったら、私がこんなにザラストロについて熱く語ることは有り得なかったでしょう(^^;

リンデンの《魔笛》で、バルコニーから登場した瞬間、私を捉えた歌い口と声、その貴族的なたたずまい、優雅で繊細に、まるで恋人のようにパミーナに語りかけた時の声も仕草も…

そしてラストの場面で、夜の女王に対してほのかに陰影と色気を携えた眼差しを向け、威圧的ではないのに、「私の言うことに、黙って従いなさい…」という、言葉で言い尽くせないほど決まっていた雰囲気も…
昨日聴いてきたみたいに鮮明に思い出される…んですもの(^^#

…いけないわ。最近誉めすぎかも…

暫く控えとこうと思ったのにf(^。^;

《関連記事》
《魔笛》 台詞のなぞなぞ その1
《魔笛》 台詞のなぞなぞ その2
《魔笛》 本当に入門用のオペラかな?!
☆《魔笛》  演出の難しさ

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