2010.11.3 すごく長いんですけど
再掲しちゃお:
11月13日~19日の期間、日本の映画館でも上演される、メトのライブビューイング繋がりで、話題の「ボリス・ゴドゥノフ」。タイトルロールのルネ・パーペが、ボリス初役の時のレポです。
もう5年前(!)になるんですね。もしかしたら、けっこう貴重?!かもしれないということで、再掲しておきます。
この時のパーペは初役+演出が(今思い出しても)むかっ腹の立つ(笑)珍妙な演出だった&バレンボイムの指揮もこなれていない(ように私には感じた)とか、諸々の事情が重なったのも要因でしょうけど、相当力んでいたような気がしました。
彼自身、まだ役をつかみ切れてなかったのかもしれません。
その後、アリア集で「ボリスの死」の部分を聴いた時に、随分力が抜けて、良い感じになってきたな…とか、
彼にとって2度目のボリス@ドレスデンでの公演の、私の周囲の彼のファンの方が数名足を運ばれた時の感想を伺うと、彼のボリス像がようやく形に表れてきたのかな…という気がしたので、今回のメトでの役作りも興味深いところです。
ついでにこのベルリンの公演には、先日の新国立劇場《フィガロの結婚》でタイトルロールを努めたアレクサンダー・ヴィノグラードフが、老僧ピーメンで出演していた(どーいう格好で出てたのか、読んでのオ・タ・ノ・シ・ミ ^~^)))ことも付け加えておきます。。。というか、そのことがメインのレポだったりします
…この時は泣きはしなかったけど、そうそう、怒ったんだった
いやんもう、ヴァラリン5年前と愛の形
が全く変わってないのね…(///▽/// ←ほっといて…あ、すっかりリハビリ完了かも(^_^;)
尚、ボリス・ゴドゥノフのあらすじは、galahadさん宅のガイドでたっぷり!私もこの作品が好きなことに関しては、galahadさんに負けてないつもりですし(笑)
このぐらい、しっかりしたノートを作りたかったんですが、先を越されましたf(^^;
でもでも、そのうち、ピーメンについては、もう少しロシア語ができるようになったら、頑張ってみます
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
★超長文です。こちらのページの方が読みやすいかも。内容は同じです。
《ボリス・ゴドゥノフ》に求めたいのは、「栄光と苦悩、そして狂気」そしてそれに対峙する「静寂と安らぎ」+加えて「民族性」。
私の愛聴しているカラヤン盤CD(リムスキー=コルサコフ版)や、ケーゲル盤ドイツ語ハイライトCDを聴いていると、自然とそういう情景が目に浮かんできます。
ドラマ進行は、あまり演劇的に優れているとは言い難いと思うのが正直なところですが、これらのCDを聴いていると、そういう矛盾も超越して、独特のカタルシスを味わえる…そんな気がします。
この上演は2回観ました。同時期に同じ演目を複数回観ることは、初めての経験です。最初の席では、1階席(Parkett)のかなり前の列の左端、2度目は2階席(1.Rang)の中央寄り左側の、前から2列目でした。
この演出では、舞台は2012年のロシア、新しい支配者が権力の座に就いたけれど、民衆は政治には無関心という設定で進みます。
自分のことだけしか構っていない民衆(=合唱)は、携帯電話を片手に、バラバラな動き。誰も新大統領には関心がなさそう。
ボリス新大統領の支持者たちが、音頭を取って何とか関心を引き寄せようとするけど、無駄。
どでかいパペ@ボリスの顔写真つき看板が、まず「逆 さま」に出てきて、「それは逆、逆!!」みたいな動きがあり、続いてパペ@ボリスの顔写真つきTシャツを着た支持者がズラズラ(今の日本風に言うと「ボリス・チルドレン?^^?」)出て きます。看板は元通りにおさまり、何とか大統領就任にこぎつけます。
フンメルさんが「民衆がボリスのツァーリ(大統領)就任を求めるシーンで、ルネ・パーペの顔写真が舞台に溢れるのです」と書かれていますが、このことね、と、ククク…^^;
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